バルサにマンCも...世界を席捲する“トークン”の本当の凄さとは? FiNANCiE運営者が語るその可能性

バルサにマンCも...世界を席捲する“トークン”の本当の凄さとは? FiNANCiE運営者が語るその可能性

  • REAL SPORTS
  • 更新日:2022/01/19
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スポーツ界・アスリートのリアルな声を届けるラジオ番組「REAL SPORTS」。元プロ野球選手の五十嵐亮太とスポーツキャスターの秋山真凜がパーソナリティーを務め、ゲストのリアルな声を深堀りしていく。今回はWebメディア「REAL SPORTS」の岩本義弘編集長が今一番気になるアスリートやスポーツ関係者にインタビューする「岩本がキニナル」のゲストに、株式会社フィナンシェの取締役COOを務める田中隆一氏が登場。今スポーツ業界で話題沸騰のブロックチェーンを活用した新世代のクラウドファンディング「FiNANCiE(フィナンシェ)」とは一体なんなのか、岩本編集長が切り込む。

(構成=篠幸彦、写真提供=InterFM897)※写真は左から、五十嵐亮太、岩本義弘、田中隆一、秋山真凜

クラブを応援する新しい形を生み出した“トークン”とは

岩本:私がGMを務めている南葛SC(サッカー/関東リーグ1部)でもトークンを発行しているのですが、五十嵐さんと秋山さんの二人はブロックチェーンを活用したトークン発行型クラウドファンディング「FiNANCiE」についてご存じですか?

五十嵐:横文字が多くてパニック気味です(笑)。

秋山:「フィナンシェ」と聞いたら洋菓子のほうを思い浮かべてしまいますね(笑)。

岩本:私もよくウェブで検索しますが、洋菓子のほうばかりがヒットします(笑)。でもスポーツ界ではFiNANCiEが大流行しているんです。これまでゲストに来ていただいた早川周作さんが代表を務める琉球アスティーダ(卓球)、加藤明拓さんがオーナーを務めるアンコールタイガーFC(サッカー/カンボジア)、陸上の寺田明日香選手もFiNANCiEでトークンを発行しています。まずはそのFiNANCiEがどんなものなのかを株式会社フィナンシェ取締役の田中隆一さんに説明していただきたいと思います。

田中:FiNANCiEは弊社が開発したiOSとAndroid向けアプリのサービスになります。そのアプリをダウンロードしていただくと、アプリ内からスポーツチームやリーグ、選手のトークンをご購入いただけます。

五十嵐:アプリでトークンを購入することで、そのチームや選手とアプリ内でつながることができるということですよね。

田中:そうですね。洋菓子の話も出ましたが、フィナンシェの語源はフランス語で資本や資本家という意味です。今までは現金が資本だったと思うんですが、これからはファンの応援の力がチームや選手にとって新しい資本につながっていくというコンセプトで、FiNANCiEという名前をつけました。

秋山:そのアプリでトークンを購入したあとはどうなるんですか?

田中:トークンを購入していただいてアプリ内で配布されると、例えばその購入したチームや選手などのクローズドなコミュニティで一緒に盛り上がることができます。あとはチームの企画・演出の投票に参加することができ、持っている1トークンが1票という形になります。

岩本:一般的なものに例えると、経営権に関わることはないんですが、株式に近い形になりますよね。それに加えてファンクラブやオンラインサロン的な交流がチームや選手とできるのも特徴ですね。

五十嵐:購入したトークンの数によって、提供されるサービスも違ってくるんですか?

田中:そうですね。先ほどの株式の例えでいうと、株式では株式数分だけ議決権がありますが、トークンの数が投票数になるというのはそれに近い形になります。そのほかにもチームや選手がおのおの設定している部分になりますが、何トークン以上を所有していると特別な体験に参加できるというサービスをしているところもあります。

岩本:チームや選手によってやり方は変えることができるので、決まった形というのはなくて、トークンを発行するチームや選手によってサービスの形は違うというのもFiNANCiEの特徴だと思います。

田中:最近ではユニフォームのデザインやイベントに出てほしい選手、インタビューに出てほしい選手を投票によって決めるということもありました。

秋山:ファンの皆さんがさまざまな形で参加できて面白いですね。

五十嵐:いろいろなサービスに参加しながら購入したトークンの資金がチームに反映されているということなんですよね?

田中:購入したトークン自体がチームの収益金につながっています。もう一つはトークン自体が“二次流通マーケット”といって、ユーザー間で売り買いができる性質を持っているんです。そのトークンを欲しい人が増えてくると、トークンの価値が上がっていきます。

五十嵐:トークンを発行する数というのは決まっているんですか?

田中:トークンの数はある程度限定されています。それを欲しい人や売却したい人が出てくるので、そういったユーザーがマーケットで売り買いをしていく形になります。

5万円のトークンが1カ月で2000万円の価値に

岩本:私がFiNANCiEに注目したきっかけは、友人が経営しているShibuya City FCという東京都サッカーリーグ1部のチームが去年の春にFiNANCiEでトークンを始めたことでした。その時に友人を支援するつもりで、軽い気持ちで5万円分のトークンを買ったんですね。そうしたら1カ月もしないうちにそのトークンの価値が、瞬間的に2000万円を超えたんです。それに驚いて、以来毎日アプリをチェックするようになりました。

五十嵐:それはすごい。仮想通貨以上の勢いで価値が上がっていきましたね。

岩本:もちろん、今はそこまでのバブルではないですけど、それで一気に注目度が上がって参入するチームが増えて、全体のユーザー数もかなり増えましたよね?

田中:そうですね。そうしたこともありながら、さらにトークン自体の価値が上がる期待感もあって、より応援してくれる人が増えてきました。また注目度が上がった背景には、今までだとグッズなどの消費という形で応援していたのが、トークンを購入してそれを持つことで支援できる新しい応援の形だということへの理解と共感もあったと思います。

五十嵐:株式と同じようにトークンを購入する人には応援する気持ちがある人もいれば、そうではない人もいますよね?

田中:そうした方たちもいます。とはいえ、最終的にはチームへの収益としての還元やコミュニティ内でのコミュニケーションになってくるので、そうした方たちの中からチームのことに関心を持ってくれる層を増やすというのは一つポイントだと思います。

岩本:FiNANCiEには最初の90日間は買ったトークンの25%しか売ることができないというルールがあるんです。このルールがあることで投機目的で入ってもそれほど短期的にもうかることはないんですよね。

五十嵐:ではやはりメインになるのはチームを応援することを楽しみながら自分たちが持つトークンの価値を上げていく、そんなイメージですね。

トークンは“クラウドファンディング2.0”

岩本:南葛SCはJ1から数えるとまだまだ下のカテゴリーなんですけど、トークン発行時に45日間で4200万円以上を売り上げたんです。もともと応援してくれている人はもちろんですけど、そうではないサッカーファンにもすごく興味を持ってもらえて、南葛SCならもしかしたらもっと上に行くかもしれないと期待してもらえたんだなと。そういう成長する可能性を感じるクラブや選手が応援されやすいのだと思います。

田中:トークンをきっかけにしてクラブのことを知るというカジュアルなファン層もけっこう多かったりするんですよね。そういったところからいかにクラブや選手の活動を応援していけるか、そこが一番大事だと思っています。われわれとしては “クラウドファンディング2.0”という形で打ち出しています。

岩本:五十嵐さんはクラウドファンディングに関わったことはありますか?

五十嵐:ないんですよ。まだ考え方が古くてクラウドファンディングは “お金を集める”というイメージで、“チームを応援する”“チームを盛り上げる”というところまでたどり着いていませんでした。でも今回FiNANCiEの話を聞いて、ただお金を出すだけではなくて、そこからチームを応援して、自分たちも楽しいことに参加しながらチームが勝っていったらその価値も上がっていく。その喜びを共有できるシステムは素晴らしいなと思いましたね。

岩本:田中さんが言ったクラウドファンディング2.0というのは、まさにそんなイメージですね。ただ、クラウドファンディングはお金を出して、そのリターンをもらって終わりです。でもFiNANCiEはトークンを購入後も継続してつながることができて、もしかしたら出したお金よりもさらに大きくなって返ってくる可能性があるというのもすごいところですよね。

五十嵐:応援するだけじゃなくて、長くつながることでより価値が上がっていくかもしれないというのは面白いですね。FiNANCiEに新規参入したいチームはどのような流れで入っていくんですか?

田中:まずはチームを運営されている方たちと面談をして、トークンを使ってどういった体験をファンの方たちに提供していくか、今チームがどういうステージだから今後どういうことをやっていくのか、そこを事前に打ち合わせしたあとにリリースする流れになっています。

五十嵐:南葛SCの場合はどのように運用しているんですか?

岩本:南葛SCはFiNANCiEをファンクラブのツールとして使っています。例えばこのオフの間にトレーニングマッチをやったんですけど、トークンを持っている人限定で、抽選で何名という形でサポーターを招待しました。

五十嵐:これから立ち上げるチームもトークンを発行することは可能なんですか?

田中:そうですね。例えば福岡北九州フェニックスは2022シーズンの野球独立リーグ参入を目指している新球団ですが、ロゴからみんなで決めていこうという形でやっています。

秋山:ファンの立場からするとファンクラブ以上の価値がありますよね。

日本より先を行く世界のトークン事情

田中:今、海外ではサッカーのビッググラブ、例えばFCバルセロナ、ユベントス、マンチェスター・シティなどがファントークンを発行しているんです。

岩本:バルセロナは販売開始2時間で約1億4000万円を売り上げたんですよね。あとリオネル・メッシがパリ・サンジェルマンに移籍した際、給料の一部をトークンで払ったという話もあります。海外のほうがずっと進んでいるんですよね。

田中:最近は個人においても“NFT(Non-Fungible Token/非代替性トークン)”というものを発行していますが、それも仮想通貨と同じようにブロックチェーンという技術の一つです。

秋山:NFTはどういったものなんですか?

田中:いわゆるデジタル上におけるトレーディングカードのようなものだと思ってもらうとイメージしやすいと思います。例えば価値の高い昔のベースボールカードなどがよくオークションで取り引きされていると思うんですけど、そういったことを今はデジタル上で行われてきているんです。

五十嵐:それ知っています。モノだけではなくて動画や写真もすべて含めて、その権利を個人のものにできるんですよね。

岩本:モノや動画、写真の所有権が誰にあるのか、ブロックチェーンを活用することで保証されるわけですね。

秋山:保証されているとどうなるんですか?

岩本:保証されることでそれ自体が資産になるんです。

田中:例えばアートでも、誰が描いて、誰が所有しているのかを証明することが大事だと思うんですけど、NFTによってそれを証明できるんです。

岩本:ブロックチェーンはインターネットと同じくらいの発明なのではないかといわれていますよね。話がそれてしまいましたが、最後にFiNANCiEの今後について聞かせてください。

田中:われわれはFiNANCiEをスポーツチームや選手、リーグ、協会にも使っていただくことでスポーツ業界全体を盛り上げていきたいと思っています。それに加えてもう少し広い領域でいうと、スポーツ以外にも音楽やグルメといった業界にも展開をさせていきながらファンのあり方をアップデートしていきたいと思っています。

<了>

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InterFM897ラジオ番組「REAL SPORTS」(毎週土曜 AM9:00~10:00)
パーソナリティー:五十嵐亮太、秋山真凜

2019年にスタートしたWebメディア「REAL SPORTS」がInterFMとタッグを組み、ラジオ番組をスタート。
Webメディアと同様にスポーツ界やアスリートのリアルを発信することをコンセプトとし、ラジオならではのより生身の温度を感じられる“声”によってさらなるリアルをリスナーへ届ける。
放送から1週間は、radikoにアーカイブされるため、タイムフリー機能を使ってスマホやPCからも聴取可能だ。
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