国学院栃木、歴史刻んだ自慢の足 安打少なくても重圧 夏の甲子園

国学院栃木、歴史刻んだ自慢の足 安打少なくても重圧 夏の甲子園

  • 毎日新聞
  • 更新日:2022/08/06
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【日大三島-国学院栃木】五回裏国学院栃木1死一塁、平井の左越え適時二塁打で小木曽が生還=阪神甲子園球場で2022年8月6日、中川祐一撮影

第104回全国高校野球選手権大会は6日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕し、37年ぶり2回目出場の国学院栃木が日大三島(静岡)を10―3で破った。チームに新たな歴史を刻んだ1勝をもたらしたのは自慢の「足」だった。

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前へ。どの選手も、迷いがない。光ったのは、国学院栃木の積極果敢な走塁だ。

3―3の同点で迎えた五回1死一塁。左翼手の頭上を大きく越えていく4番・平井悠馬の打球を見て、一塁走者の小木曽凱虎は走った。返球の中継プレーが始まっても、全力で三塁を蹴る。バックホームを受けて捕手が振り返ると同時に、ヘッドスライディングで勝ち越しの1点をもぎ取った。ちゅうちょしなかった分、早かった。

苦しい展開を打開したのも、走塁だった。3点を追う四回1死から、2単打と相手失策でそれぞれ一塁に出た3人全員が、次打者の打球を素早く判断して一気に三塁まで進み、一、三塁の状況を作り続けた。すきのない走塁に重圧を感じ続けてこの回3点を失った日大三島の先発・松永陽登は「走者を気にして打者に意識が全部いかず、揺さぶられた」

走るだけではない。たたき込んできた「次の塁を狙う意識」を生かすための攻撃も実った。六回無死一、三塁からヒットエンドランを仕掛けた際、打者の槙本嵩大は二塁ベースカバーに入りかけた遊撃手の動きを冷静に見極め、広くなった三遊間をゴロで抜いて中前に運んだ。槙本は「少ないヒットで複数得点につなげようと取り組んだ成果が出た」と胸を張る。

柄目直人監督は「ヒットが少なくても点が取れるのが本来の野球」と、走塁練習に多くの時間を費やしてきた。大舞台でひるむことなく、ダイヤモンドを駆け回った選手たちがつかんだ夏の初勝利。アルプススタンドからドボルザークの交響曲第9番のメロディーが鳴り響く中で「新世界」の扉を開き、勢いのまま2回戦で昨夏王者・智弁和歌山にぶつかる。【川村咲平】

毎日新聞

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