「フレンチのコースが美味しいんだけど、デザートがまた最高!」と話題の店がある。
5皿5杯のコースのうち、2皿はデザートという構成が面白い。
2006年から宇田川町で続くビストロ『サントラントヌフ』が、昨年リニューアルしたのだ。
クラシックなフレンチを熟知するシェフと、新鋭パティシエのコンビによる新たなる食体験がココに!
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井上真介さんによる「パテ・アン・クルート」。イベリコ豚に紀州鴨や一度テリーヌにしたフォアグラを合わせ、鶏や牛からとったコンソメを上に流すという手間隙のかかる一品
5皿5杯、ペアリング付きのコースが9,000円という良心的な価格設定だが、そのクオリティに食べた後の方が驚きは増すはずだ。
リニューアル後の料理を手がけるのは、和歌山の『オテル・ド・ヨシノ』でスーシェフを務めていた井上真介さんと、スイーツの名店『イデミ・スギノ』と「ザ・ペニンシュラ東京」のパティスリー出身の井上恭介さん。
確かな出自をもつ彼らがタッグを組み、まず真介さん考案の料理を3皿提供し、後半2皿は恭介さんのデザートとなる。
今ここは、腕利シェフのパテやジビエ料理で唸らせ、同時に、23歳ながらセンス抜群のスイーツを作る恭介さんの才能をシェアする場所であるのだ。
加えて、ペアリングはナチュラルワインで、フランスの上品な邸宅のような隠れ家感ある佇まいにも気分が上がる。
「若い方たちがグランメゾンを経験する前のステップとして、気軽に来てほしい」という思いのもと、冒頭の値付けになっており、この店で得られる満足度と幸福感はこの上なく大きい。
料理もスイーツも主役を張る、欲張りなコースに酔いしれる!

飴の中にチーズのムースやベリーのソース、スポンジが入った「クレームダンジュ」。「ペアリングコース」9,000円より。

客の目の前で仕上げを行うプレゼンテーションも臨場感があり、楽しい。

パティシエの井上恭介さん(右)と井上真介さん(左)。
真介さんは、自由が丘『ビストロトランキル』の料理長でもある。同じ苗字なのは偶然だとか。
今後は、恭介さんも料理を手がけていくそうで、その進化にますます目が離せない!
店主に聞いた奥渋の名店

『Meals』
富ヶ谷寄りにある、レトロな雰囲気で落ちつける一軒家カフェ。1階では食器の販売をしている。
「オランジェットとクリームののった固めのプリンがおすすめ。スタッフの皆さんも親切です」とのこと。
TEL:03-5465-1772
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※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、2021年3月19日時点の情報です。