宝飾品大手:ニューアートHDの増益計画の理由に覚える面白さ

  • 財経新聞
  • 更新日:2021/10/14

矢野経済研究所が3月21日に発表したジュエリー(宝飾品)市場の規模は、2020年で約8195億円。バブル期最終年といえる1991年(3兆円超)から、年率平均で約4.4%減少し続けている。そして新型コロナウイルス禍に襲われた20年には、前年から18%近く減った。

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ジュエリーが主たる舞台とする結婚式市場の収益激減から勘案すると、頷ける調査といえる。ジュエリー絡みの企業を調べてみた。ジャスダック市場のNEW ART HOLDINGS(ニューアートHD)に、目を惹かれた。ブライダルダイヤモンドを主軸に、裸石とリングのオーダーメイドを特徴とする企業である。

20年3月期の「5.9%増収、31.8%営業増益」に対し21年3月期は「1.7%増収、32.4%営業減益」と明らかにコロナ禍の影響を映しながらも、「20円増配50円配=配当性向70%」と増配。そして今3月期も「20.0%の増収(227億3000万円)、36.3%の営業増益(30億7000万円)」とコロナ禍前の収益を回復する計画で、かつ「20円増配70円配予想」で立ち上がった。

ニューアートHDの事業セグメント4部門。が、主軸の「ジュエリー・アート」が前期で85%以上を占めている。ジュエリー・アートの立ち直りなくしては前記の様な計画は立てられないはず。誰もが抱くに違いないそうした疑問になんと答えるのか。

「前期のジュエリー・アート事業は確かに20%近い営業減益になった。だが売り上げは4%近く伸びている。今後とも機動的な営業施策や集客施策により、新たに売り上げを伸長させることで困難な状況を乗り越えられると考えている」

確かに前期は、「店舗統合・改装:7件」「新規開店:9件」を実施している。「ジュエリーの伸びなくして・・・」の経営姿勢に重きを置いていることが窺える。

今期計画に関しても、こう示している。

「現時点でコロナ禍の影響はしばらく続くとみている・・・。が、当社の婚約指輪・結婚指輪のニーズはニューデザインの投入によりますます人気は高まっている。消費者の居住地近い地元店舗での購入が増加傾向にあるため、主要地方都市への出店は継続して続ける。また新規事業として当社代表取締役:白石幸生の得意とするアート部門で、リモートによる一般公開オークション事業を東京・香港・シンガポールで秋より順次開催していくので乞うご期待」

草間彌生など戦後の日本美術の代表的アーティストに加え、小松美和など若手作家の作品がオークションの対象になるという。

長らく企業の決算絡みの記事を書いてきたが今後について、「当社代表が得手とする・・・」といった説明に接したことはない。株価動向はさしたる動きを見せていない。だが時価の予想税引き後配当利回り5%強は、確かに魅力的ではある。

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