「お金のことで不安がいっぱいな人に届けたい」自分にとっての「幸せ探し」を描いた『稼いだら幸せになれると思ってた』作者・福々ちえさんインタビュー

「お金のことで不安がいっぱいな人に届けたい」自分にとっての「幸せ探し」を描いた『稼いだら幸せになれると思ってた』作者・福々ちえさんインタビュー

  • ダ・ヴィンチWeb
  • 更新日:2022/05/14

夢だったイラストレーターになれたのに、いくら稼いでも不安になってしまう。私にとって幸せとは? 『稼いだら幸せになれると思ってた』(オーバーラップ)は、作者の福々ちえさんが何年間も抱いていたそんな気持ちを描いたコミックエッセイです。この作品に込めた想いを伺いました。

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『稼いだら幸せになれると思ってた』(福々ちえ/オーバーラップ)

――この作品が誕生した経緯を教えてください。

福々ちえ(以下、福々):はちみつコミックエッセイ編集長・松田紀子さんが主宰されている「コミックエッセイ描き方講座」を受講したのがきっかけです。卒業制作に12頁の漫画を作ったのですが、それがこの本の第一稿となりました。「幸せ探し」を主題にしたのは、人生で一番長く深く考えたテーマだからです。テーマ決めの時は「これなら描けそう」と思ったのに、いざ描き出すとなかなか筆が進まず産みの苦しみを味わいました。編集のみなさんの力を借りながら、無事に答えまで辿り着けてホッとしています。

――第1章では、不安を抱えながら生活されている様子が描かれていますが、当時はイラストレーターとして活躍もされていた中で、なぜそこまで不安を感じていたのだと思いますか?

福々:「この不安は、自分の考え方のクセのせいなんだ」と気づくまで、私は毎日が不安で苦しかったです。とくに夜には不安が増して、眠れず泣いていたこともあります。

抜け出した今は「なぜそこまで不安だったんだろ?」と笑ってしまうのですが。

感情(幸せや不安)はどんな人にも平等に与えられる、数少ないものの一つだと思います。

桁違いのお金持ちでも、不安で身を滅ぼす話はいくらでもありますし、お金がなくても幸せに包まれて生きる人もいます。降ってくる災難はコントロールしようがありませんが、感情だけはその人の心持ち次第で変わるんですよね。この本では、不安から抜け出す過程を丁寧に描いたつもりです。過去の私のように、不安に飲み込まれそうな方に届けばいいなと思っています。

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――作中で「自分にはそこまでお金は必要ない」と気づかれますが、働き方やお金の使い方で変わったことは何ですか?

福々:働き方で変えたのは、仕事を断るようになったことです。それまでは、仕事は断らない!という信念で仕事をしていたため休日がなく、それも心が追い詰められた原因かも……と思って。お金の勉強をきっかけに「目標年収○○円、それ以上は働かない」と決めて、なるべく外に出るようになりました。

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――自分探しに舵を切られたのですね。最初の婚活ではよい相手に巡り合えず、2回目で今のご主人に出会われて結婚を決められていますが、1回目と2回目の婚活で、決定的な違いなどはありましたか?

福々:本にはページの都合上書けませんでしたが、婚活自体は30歳からずっとやっていました。合コンやマッチングアプリや街コンなど。ありとあらゆる婚活をしていました。お見合いまでやったのが一番焦っていた時期で、それでも結婚を決められなかった自分に初めて疑問が出たんです。「私が結婚できないのは、別の問題があるのかも?」と。

そこから本格的に自分探しを始めて数年経った後、マッチングアプリに再挑戦しました。

お見合いまでした婚活は、お相手は良い方なのに先に進めない自分を責めて、ストレスで腹痛&ジンマシンまで出てしまって。けれど、夫と出会ったときの婚活は、初めて楽しさを感じる事ができました。夫以外の人とも会いましたが「こういう考えの人もいるんだなぁ」と、楽しんで交流できました。心の余裕が生まれたんだろうなと思います。

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――コミックエッセイの執筆中で、印象に残っていることなどがあったら教えてください。

福々:途中で、自分が何を書いているのか分からなくなった章がありました。言いたいことがたくさんありすぎるせいで、主張がぼんやりしてしまったんですよね。

編集さんと相談しながら、3稿4稿と重ねていくうちに、本筋でない主張が削られて物語のゴールまで辿り着けました。本当は”鬼嫁”エピソードも盛り込んでいたのですが、それもゴッソリ削られて……。漫画の中の私が‟良い妻”すぎるのが、少しこそばゆいです(笑)

――作品の中で、特に注目して読んでもらいたいシーンなどありましたら教えてください。

福々:第1話は、卒業制作の12ページを基にして何度も書き直ししたお話です。寿司と半額の唐揚げ弁当で迷うエピソードが、本のテーマそのもので、とても気に入っています。

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――今後、挑戦してみたいテーマや目標などがありましたら教えてください。

福々:今は創作漫画に挑戦しています。婚活や、すれ違い恋愛、毒親ものなど。自分の経験が活かせるような物語を描きたいと思っています。

――最後に、応援してくださっている読者の皆様、そしてこれから作品を読まれる方に向けて、メッセージをお願いします。

福々:本を読んでくださった方からの感想、とても嬉しく読ませていただいています。中には何度も読み返してくださった方もいて、私も勇気づけられました。

この本は、20代30代の未婚女性の悩みを詰め込んだつもりです。私自身はこんな答えを出しましたが、人によって答えはそれぞれ。「やっぱりお金も大事だわ!」となっても、それも良いと思います。ただ、答えを出すまでの道筋は、似たような過程を辿るんじゃないかなと思っていて。この本ではその過程をわかりやすく書いたつもりです。将来やお金への不安で飲み込まれそうな未婚の女性に、この本が届くと嬉しいです。

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プロフィール
福々ちえ

漫画家&イラストレーター。書籍挿絵をメインに15年活動、2020年から漫画を描き始める。『稼いだら幸せになれると思ってた』が漫画家としてのデビュー作。婚活を8年間迷走し、現在は娘&夫と三人暮らし。「コミックエッセイ描き方講座」第1期生。

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