田中美奈子 バブル期人気の裏で動物愛護団体を設立 愛犬を通じて子に伝えたいこと

田中美奈子 バブル期人気の裏で動物愛護団体を設立 愛犬を通じて子に伝えたいこと

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  • 更新日:2021/09/15
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子どもの頃から動物に囲まれていたという田中美奈子さん。愛犬ミルクくんとともに【写真:荒川祐史】

1980~90年代初頭のバブル期、ワンレン&ボディコンのファッションで歌手・女優として活躍した田中美奈子さん。イケイケなイメージの一方で大の動物好きでもあり、32歳の時に動物愛護団体(現在はNPO法人)を起ち上げ、その代表という顔も持つ。そんな田中さんが現在一緒に暮らす家族は、ポメラニアンとチワワのミックスの「ミルク」くん。彼のかわいさに癒やされる毎日だが、実は大きな不満が1つあるという。田中さんに詳しい話を聞いた。

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子どもたちに根負け お迎え後も愛情をもって面倒をみるよう配慮

ミルクを迎えたのは5年前。ペットショップで出会ったミルクを、今は中学1年生と小学6年生になった娘と息子がすごく気に入って、何度も何度も会いに行こうとしたんです。そのショップの隣にあるカフェへ「あの店のハンバーグが食べたい」と言って行きたがるのですが、実はミルクに会いたいのが本音っていう(笑)。

そこで根負けして、我が家に迎えることにしました。私自身も、そのペットショップへ行くたびにミルクが売れずに残っていて、大きくなるにつれ値引きされていくのを見ていられなかった……というのもありますね。本当は「迎えるなら保護犬を」と数度見学に行きましたが、幼い子どもたちにはリスキーで、諦めざるを得ませんでした。

子どもたちに無責任なことをさせないように、ミルクを迎える前は「ちゃんと面倒をみられないでしょ」と言って結構渋ったんです。迎えてからもフードボールや水入れが汚れていると、「あなたたちだって、こんな汚れた食器でごはんを食べたりお水を飲んだりしたくないでしょ?」などと問いかけることも。愛情をもって面倒をみるよう促しています。

お散歩は平日なら同居する義父(夫・岡田太郎の父)や私、夫が朝夕にしますが、休日は子どもたちが連れて行きます。娘はお散歩しながら近所の方とお友達になったりもしていますね。人懐っこいんです。飼い主に似たのか、ミルクも人見知りや“犬見知り”はまったくしないです(笑)。

ミルクを迎えたのは、その1年前まで我が家にいたパグ犬の命日。だから、「ウチにくる運命だったんだね」と家族で話しています。パグ犬はもともと義父母が飼っていたのですが、私たちが2012年に同居を始めてからは家族みんなでかわいがっていました。

そのパグ犬が亡くなった時、子どもたちの悲しみようはすごかったですよ。子どもたちにとって家族が亡くなる体験は初めてだったので。ゲームだったら生き返るかもしれないけれど、生き物の命だとそうはいかない。動物と一緒に暮らすことで、命の大切さも学んでくれたらいいな、と思っています。

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犬も猫も大好き。チンチラ猫とポメラニアンを飼育していたことも【写真:荒川祐史】

「猫のためにお仕事してるみたい」 総勢16匹を育てていた時期も

本当は子どもたちがなるべく幼いうちからずっと、動物と一緒に育てたかったんです。でも、夫と息子が猫アレルギーで、猫に触ると顔に湿疹ができて呼吸が苦しくなってしまいます。犬は大丈夫なのですがアレルギー体質ではあるので、息子が赤ちゃんの間は避けたほうがいいかなと思い、我慢していました。

私は猫も大好き。今も猫を迎えて、ミルクが猫たちと仲良くする姿も見たくて仕方がない! それができないのが、私にとって唯一の不満ですね(笑)。

私は小さい頃から家に動物がいなかったことはないくらいで、ウサギやインコ、ニワトリ、それに捨て犬や猫も拾ってきてはかわいがっていました。1人っ子だったので、寂しかったのかもしれません。母は「まったくもう!」と言いながらも優しく迎え入れてくれて、一緒にお世話をしてくれました。

だから、高校を卒業して1人暮らしを始めたら寂しくて耐えられず、ペットショップで見初めたシルバーのチンチラ猫の「ハニー」とポメラニアンの「チャチャ」を迎えました。どちらも男の子。しばらくして、ハニーのパートナーとして同種でゴールドの「ラン」ちゃんという美女を迎えたら、子どもたちが増えていって、私が25歳の頃は一番多くて16匹(笑)! お産婆さんは何度も経験しましたね。

16匹もいると引っ越そうとしても貸していただける部屋が見つからなくて、戸建てを購入しました。猫のために家を買ったわけですね(笑)。29歳の時です。フード代や病院代もバカにならなくて、「猫のためにお仕事してるみたい」と大変でしたが(笑)、それでも動物と一緒に暮らしたい。疲れて帰ってきても、玄関のドアを開けると全員が勢揃いしてお迎えしてくれるので、嫌なこともスポンと吹っ飛んで気持ちを切り替えられたんです。どれほど癒やされたか分かりません。

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子どもが大きくなってきたので、動物愛護団体の活動に精力的に取り組みたいと語る【写真:荒川祐史】

32歳で動物愛護団体を起ち上げ 保護活動や障害者の雇用創出につなげたい

猫をたくさん飼っていると、猫から学ぶこともたくさんありました。猫って自分勝手でマイペースというイメージですが、実際は新参猫が来たり赤ちゃん猫が産まれたりすると、先にいた猫たちが面倒をみたり遊び方を教えたりするんですよ。お尻をなめてオシッコやウンチを促してあげたり、トイレを譲ってあげたり、ジャレ棒をくわえて持ってきて、遊び方を教えてあげたり。そういう姿を見ると感動しますね。自分の子でさえ虐待してしまう人間もいるのに、猫の方が尊いなって思ったりします。

ハニーとランの長女猫は流産を2回経験しました。そのためなかなか子どもに恵まれなかったのに、きょうだい猫が赤ちゃんを産むとすごくよく面倒をみてあげていたんです。きょうだい猫がお産の後に赤ちゃん猫のそばを離れていると「そろそろミルクの時間だよ」という風に赤ちゃん猫のそばまで連れて行ったり。

3回目の妊娠でようやく1匹男の子を産むことができて、本当に良かったなと思いました。でも、ハニーとランの血筋を受け継ぐ子たちは、もうみんな他界してしまいました。去勢や避妊をしてしたので、気付いたら誰もいなくなっていてショックでしたね。

動物を家族として迎えるだけではなく、32歳の時に動物愛護団体「elf(エルフ、現・NPO法人Ever Lasting Friends)」を起ち上げ、捨て犬や捨て猫の保護、譲渡会の開催、ドッグカフェの運営などをしていました。

2007年に夫と結婚して子どもたちが生まれてからは、それまでのような活動ができなくなったのですが、トークショーやフードの寄付は続けています。また、11年の東日本大震災の時は被災地を3度訪問し、ペットフードとトイレシートだけでなく、人間の赤ちゃんのおむつや粉ミルク、化粧品を届けました。それと同時に、ペットと避難している方たちのご要望を聞いたりもしました。

そして今、子どもたちが大きくなってきたので、これからもっと力を入れていきたいと思っています。新型コロナウイルスの流行で遅れているのですが、ある財団の方とコラボし、某所でワンちゃん猫ちゃんの保護活動や障害者の雇用創出、観光の活性化などにもつなげていきたいと話し合っているんです。

思い立ったら動いちゃう性格で(笑)。いろいろやりたいことがあるのですが、1度しかない人生なので、「これは」と思うことはやれることから1つずつやりたいなと思っています。

◇田中美奈子(たなか・みなこ)1967年9月12日、千葉県船橋市生まれ。89年「涙の太陽」で歌手デビュー。女優としては「君の瞳に恋してる!」「もう誰も愛さない」(ともにフジテレビ系)などのトレンディードラマで活躍。2007年、7歳下の俳優・岡田太郎と結婚し1男1女を出産。活動を一時セーブしていたが12年に本格復帰し、昼ドラマ「新・牡丹と薔薇」(フジテレビ系)などで活躍。

中野 裕子

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