SUPER GT 第7戦レビュー

SUPER GT 第7戦レビュー

  • J SPORTS
  • 更新日:2017/10/13
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意外にも今季初のポールポジションを、KeePer TOM’S LC500が獲得する

年に一度、海を渡ってアジアラウンドを行うSUPER GTのシリーズ第7戦は、今年で4回目となるタイで開催された。その舞台となるチャン・インターナショナルは、首都バンコクから車で6時間ほどのブリーラム県に位置し、サッカーの聖地としてもお馴染み。いわばスポーツ市ということができよう。

例年、雨季に開催される、このタイでのレースでは、奇跡的に過去3回いずれもセッション中に雨に見舞われることがなかった。しかし、今年は走り始めの公式練習を前にしてスコールに、初めて遭遇する。開始時点ではすでにやんでいたものの、始まりの路面はまだ濡れたまま。それでもタイの強い日差しが注がれれば、瞬く間に路面は乾いていくのが、この公式練習では確認された。そのスコールは公式予選の前にも、今度は嵐のような勢いで降ったからたまらない。しかも今度は日差しに恵まれなかったため、なかなか乾かない状況でのアタックとなった。

そんな中、ポールポジションを獲得したのは、KeePer TOM’S LC500の平川亮/ニック・キャシディ組。Q1を担当したキャシディこそ5番手だったものの、Q2で平川が躍進を果たし、今季初のポールポジションを獲得する。「もうラスト2戦となって、今回の予選は非常に重要。走る前はプレッシャーがありましたが、引っかかりながらも最後の1周をうまくまとめてポールが獲れて、率直に嬉しく思います。決勝の天気はわかりませんが、いちばんいいところからニックにスタートを決めてもらって、僕は後半しっかり走りたいと思います」と平川。

予選2番手はカルソニックIMPUL GT−Rの安田裕信/ヤン・マーデンボロー組で、その差はわずかコンマ5秒。3番手はKEIHIN NSX−GTの塚越広大/小暮卓史組、4番手はWAKO’S 4CR LC500の大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組。そして、ポイントリーダーのMOTUL AUTECH GT−Rの松田次生/ロニー・クインタレッリ組はQ1突破ならず、11番手から決勝に臨むことになった。

一方、GT300ではHitotsuyama Audi R8 LMSのリチャード・ライアン/柳田真孝組が、Hitotsuyama Racingに初のポールポジションをプレゼントし、2番手はJMS P.MU LMcorsa RC Fの中山雄一/坪井翔組が獲得。3番手にはARTA BMW M6 GT3の高木真一/ショーン・ウォーキンショー組が、そして4番手にはグッドスマイル初音ミクAMGの谷口信輝/片岡龍也組がつけた。その谷口組とタイトルを争う、ポイントリーダーでもある、LEON CVSTOS AMG−GTの黒澤治樹/蒲生直也組は9番手につけたものの、VivaC 86 MCの松井孝允/山下健太組は18番手に。必勝を誓っていたはずが、気まぐれな天候に完璧に翻弄されていた。

「決勝も、できればずっと濡れた状態だったらいいんですけど」と柳田。逆に気まぐれな天候を味方につけた格好だ。

セミウェットの路面を苦にせず、早々に逃げ続けたKeePer TOM’S LC500

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決勝レースも全車がグリッドに並んでまもなく、またスコールに見舞われて路面が水浸しになってしまう。すぐにやんだものの、レースはセーフティカー(SC)スタートでの開始に。ここで果敢にもドライタイヤを装着したのが、予選7番手につけたDENSO KOBELCO SARD LC500のヘイキ・コバライネン/平手晃平組と、MOTUL AUTECH GT−R、そして昨年のレースを制しているWedsSport ADVAN LC500の関口雄飛/国本雄資組。予選14番手だっただけに、ギャンブルに討って出たというところだろう。

一方、10番手グリッドからスタートするはずだった、フォーラムエンジニアリングADVAN GT−Rの佐々木大樹/J.P.デ・オリベイラ組がグリッドから離れられず。プロペラシャフトの破損で、すぐにピットに戻され、佐々木はシートを降りた。この後、メカニックによる懸命の作業でレース中の復帰こそかなったものの、規定周回に満たずリタイア扱いとなっている。

さて、SCの先導は2周だけで終わり、グリーンシグナルの点灯とともにレースは開始。もし、SCがもっと長い間走行していたら、ドライタイヤ装着組がもっと有利な展開になっていた可能性はある。が、そうはならなかったため、ドライタイヤ装着組はオープニングラップのうちに遅れてスタートしたGT300勢にすら抜かれてしまう。1コーナーには、ポールシッターでKeePer TOM’S LC500を駆るキャシディが難なくトップで飛び込み、カルソニックIMPUL GT−Rのマーデンボロー、KEIHIN NSX−GTの塚越がこれに続く。

キャシディとマーデンボローが早々に逃げ始める中、塚越のペースが上がらず、WAKO’S 4CR LC500のカルダレッリ、ZENT CERUMO LC500の立川祐路、ARTA NSX−GTの野尻智紀に攻められてしまう。この4台でのバトルは、やがて塚越は少しだけ逃げるも、後続はなおも射程圏内に。そんな中、彼らの前に現れたのはMOTUL AUTECH GT−Rのクインタレッリと、WedsSport ADVAN LC500の国本。ドライタイヤ装着組は、たった6周で周回遅れとなったてしまったのだ。ドライタイヤが性能を発揮し始めるのは時間の問題ながら、それだけの遅れがどう影響を及ぼすか? 10周目には早くもドライタイヤに交換する車両が現れただけに。

上位陣に動きが出たのは14周目、KeePer TOM’S LC500を含む、多くの車両がドライタイヤに交換するためピットに入ってくる。この1周後に、カルソニックIMPUL GT−R、KEIHIN NSX−GTがピットイン。だが、マーデンボローと塚越は、キャシディの前に出られず。その間にトップに立ったのは、まだタイヤを交換していないEpson Modulo NSX−GTのベルトラン・バゲットだったが、同じくウェットタイヤのまま走り続けて1ピット策を選んでいた、ARTA NSX−GTの野尻ともども、結局不発に終わってしまう。

今季2勝目を平川とキャシディが挙げて、ランキングのトップにも躍り出る!

23周目にはキャシディが再びトップに立ち、その後方で争っていたのはマーデンボローとカルダレッリ。しかし、タイヤ交換後のペースはマーデンボローのペースが良く、カルダレッリを徐々に引き離していったばかりか、キャシディにも近づいていく。35周目、KeePer TOM’S LC500が二度目のピットインを行い、ここから平川が乗り込むことに。タイヤはもちろん4本とも交換。代わってトップを走行したマーデンボローは41周目まで、これに続いたカルダレッリは42周目まで走行し続け、平川とのポジションが注目された。だが、安田に代わったカルソニックIMPUL GT−Rはタイヤ交換に手間取り、平川の前に出られず。WAKO’S 4CR LC500の大嶋は安田の前には出たものの、やはり平川の前に出ることはできなかった。

ほぼ10秒のリードを与えられたKeePer TOM’S LC500の平川は、難なく逃げ切りを果たして今季2勝目を獲得。これでランキングのトップにも浮上することとなった。これにWAKO’S 4CR LC500が続き、ランキングでも6ポイント差の2位につけることに。しかし、カルソニックIMPUL GT−Rは、あと3周というところでガス欠によってストップ。これにより、KEIHIN NSX−GTが繰り上がって3位表彰台へ。また、MOTUL AUTECH GT−Rはラスト10周でARTA NSX−GTを抜いて、まずはポイント圏内に入り、さらにカルソニックIMPUL GT−Rの後退で9番手に浮上。ランキングのトップからは陥落したが、トップとの差を8ポイント差に留めることとなった。

「最高の結果になりました。正直スタート前の雨によって、少しナーバスになっていて、タイヤ選択には大いに悩みましたが、結果的には外さなかったばかりか、ニックのパフォーマンスも良かったし、ピットのタイミングとかも含めて、すべて運にも恵まれました。僕のスティントはまったく前だけ見て、ミラーも見ず。順位をキープできるよう頑張って走りました。最終戦でもポール・トゥ・ウィンで、チャンピオンを狙いたいと思います」と平川。

JMS P.MU LMcorsa RC Fが早めのタイヤ交換を生かして、2勝目を挙げる

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GT300ではHitotsuyama Audi R8 LMSのライアンが好スタートを切り、いきなり後続を引き離していく。その後方では激しいバトルを繰り広げていたのは、JMS P.MU LMcorsa RC Fの中山と、グッドスマイル初音ミクAMGの片岡だ。何度もプレッシャーをかける片岡ながら、しっかり中山はガードを固めて、逆転を許さず。やがてこれにSUBARU BRZ R&D SPORTの山内英輝も続くように。そして、10周目にようやく片岡が前に出る。

GT500は早々に作戦を2ピットに切り替えたが、GT300ではほとんどのチームが1ピットを敢行。Hitotsuyama Audi R8 LMSのライアンこそ逃げ続けていたが、路面の渇きとともにレース展開にも変化が現れる。JMS P.MU LMcorsa RC Fの中山が徐々にペースを落として、順位も下げる中、激しく追い上げてきたのがGAINER TANAX AMG GT3のビヨン・ビルドハイムで、17周目には片岡をも抜いて2番手に浮上。4番手にはARTA BMW M6 GT3の高木、LEON CVSTOS AMG−GTの黒澤が続く中、JMS P.MU LMcorsa RCFは18周目にはピットに滑り込んできた。

そして、12秒ものリードを築いていたライアンは、20周目にようやくピットイン。これにグッドスマイル初音ミクAMGやLEON CVSTOS AMG−GT、ARTA BMW M6 GT3も続き、コースに戻ったHitotsuyama Audi R8 LMSの柳田の前にいるのは、ドライタイヤでスタートしていた車両のみ。これに続いたのは、JMS P.MU LMcorsa RC Fの坪井、グッドスマイル初音ミクAMGの谷口、ARTA BMW M6 GT3のウォーキンショーという順。LEON CVSTOS AMG−GTの蒲生は、タイヤ交換に手間取っていたため、遅れをとることとなっていた。

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その間にトップに立っていたのは、D’station Porscheのスヴェン・ミューラーだった。予選15番手ながらドライタイヤ選択組では圧倒的なペースで周回していたのが、その理由でもある。スヴェンから藤井誠暢への交代は、実に40周目まで伸ばされた。ちなみにスタートからドライタイヤで挑んでいた車両で、上位でゴールできたのはD’station Porscheだけだった。

事実上のトップ争いを繰り広げていたのはHitotsuyama Audi R8 LMSの柳田、そしてJMS P.MU LMcorsa RC Fの坪井。この2台は29周目にポジションを入れ替えるが、抜かれた後の柳田のペースが今ひとつ。次第に順位を下げていったばかりか、45周目には電気系のトラブルによってリタイアを喫することとなる。そして、ドライタイヤでスタートした車両が、全車ようやくドライバー交代を済ませると、トップに立つこととなったのは坪井だった。一方、VivaC 86 MCも3番手にまで浮上したものの、序盤に抱えた遅れは如何ともし難く……。入賞圏外での折り返しとなっていた。

2位でフィニッシュのグッドスマイル初音ミクAMGが、ランキングトップに浮上!

坪井を必死に追いかけるのは、2番手に躍り出ていたグッドスマイル初音ミクAMGの谷口だ。前述のとおりVivaC 86 MCは中団に沈み、またLEON CVSTOS AMG−GTは、ピット作業中に違反があってドライビングスルーペナルティを課せられ、やはり大きく順位を落としていた。とあれば、グッドスマイル初音ミクAMGは、このままの順位でもランキングトップに立つ。だが、もう1勝が欲しい。懸命に追い上げた谷口ながら、GT500車両に行く手を阻まれることも多く、なかなか差を詰めることが許されない。

一方、3番手を走行するのはD’station Porscheの藤井で、これにじわりじわりと近づいてきたのがARTA BMW M6 GT3のウォーキンショー。藤井はユーズドタイヤで走行せざるを得ず、アンダーステアに苦しんでいたためだが、52周目の最終コーナーでウォーキンショーはコースアウトして勝負あり。藤井が仕掛けた罠に、まんまとハマってしまった格好だ。この2台に続いていたGAINER TANAX triple a GT−Rは最終ラップでガス欠が生じ、チェッカーを受けられず。最後まで、またD’staiton PorscheとARTA BMW M6 GT3のバトルが続いたが、藤井は辛くも逃げ切り、今季二度目の表彰台に上がることに。

そして、最後までまったく危なげなく走り続けて、今季2勝目をJMS P.MU LMcorsa RC Fが獲得。ランキングでも2位に浮上、グッドスマイル初音ミクAMGを9ポイントで追う形となった。「僕はミニマムまで頑張って、坪井選手が残りの40数周をしっかり走ってくれました。もてぎでも勝って、逆転してみせます!」と中山。これに対し、「タイに来てよかった。9ポイント差は大きいですからね、貯金を持って、もてぎに行けるのは非常に嬉しい。本当にありがたいです」と谷口は、逃げ切りを誓っていた。

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