江戸っ子最愛の“あの粉”を、ブルターニュ式で食す!一生モノの名店レシピ

江戸っ子最愛の“あの粉”を、ブルターニュ式で食す!一生モノの名店レシピ

  • JBpress
  • 更新日:2023/01/25
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江戸っ子ときたら蕎麦だ。蕎麦はいい。奥深く楚々とした香りに噛み心地、なめらかに喉を滑り降りていく感覚もたまらない。

軽いつまみで菊正宗を飲み、ざるそばを清々しく平らげるという情景に憧れ、「早く大人になりたい!」とワクワクしていたのは時代小説の大家、池波正太郎氏の著書(正確には、語りおろし)『男の作法』を読みすぎたためであろう。蕎麦は、食にまつわる名文にもファンが多い氏の文章の中に度々、印象的に登場する。

ただ、食物側が禁欲的かつ植物的な端正さを持っているため、ワインと合わせる必要性があるかというと狼藉感が否めない。でもしかし、だ。蕎麦を愛する国民は日本人だけではない。たとえば、フランス・ブルターニュ地方の郷土料理「ガレット」。日照時間に恵まれないため、小麦よりも栽培しやすい蕎麦。その生地を薄く焼き上げ、チーズやハムなどの具材を重ねて作る。「これならば可能性がある」と門を叩いたのが、1996年に江戸情緒が残る神楽坂に開業したガレット専門店「ル ブルターニュ神楽坂」だ。

郷土料理とは、例え難しい自然環境下にあったとしても、気候風土に合った素材に工夫を凝らして発展したもの。今回は、蕎麦粉を橋渡しにした、日仏友好の“コンプレット”レシピ企画。蕎麦好きだけでなく、フランス料理好きもぜひチャレンジしてみてほしい。

※追記:本記事公開日は、池波正太郎氏の生誕100周年。

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ガレット コンプレット

材料【約4人分】

※工程写真は、約20人分で調理したもの。
※店舗で使用するのは、蕎麦粉と水のみで造った生地。今回は、生地を寝かせる時間を短縮し、自宅で再現しやすいよう小麦粉と卵を入れた家庭用アレンジの生地レシピのご紹介。

A
そば粉…200g
小麦粉…40g
冷水…200cc
粗塩…4g
卵…1個

卵…4個
ロースハム…適量
グリュイエルチーズ(シュレッド)…適量

有塩バター(溶かしておく)…適量

作り方

1.生地を作る。ボウルに蕎麦粉と小麦粉、粗塩を入れて混ぜ合わせる。少量ずつ冷水を注ぎながら、全体にしっかりと水分が行きわたるようによく混ぜる。

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2.全体が滑らかなペースト状になり、表面に艶が出てきたら卵を入れてさらに混ぜる。

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3.生地に空気を含ませながら、ボウルの側面に打ち付けるようにして混ぜる。再び表面が滑らかになったら平らにならし、水100cc(分量外)を注ぎ、ラップをかけて冷蔵庫で4~5時間寝かせる。

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4.冷蔵庫から取り出し、3の工程で入れた水と混ぜる。粘度の目安は、てんぷらの衣程度。

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5.テフロン加工のフライパン(写真は直径30㎝)を強火で熱し、生地を流し入れて広げ、薄く焼く。

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6.ふちに焼き色がつき、固まってきたら溶かしバターを表面に塗り、中央に卵を落とす。卵は一度卵黄と卵白に分ける。卵白の粘性の強い部分を菜箸などで切るようにし、とろみを均一にしておくと偏らずに焼ける。この場合、生地に卵白、卵黄の順で注ぎ入れる。

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7.卵の周りに、シュレッドチーズ、ハムを重ね、生地の四方を中央部に向けて折り込む。溶かしバターを折りたたんだガレットのふちに塗る。焼き上げて器に盛る。

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担当編集者、木村千夏がセレクトした、おすすめワイン!

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アンスティトゥ・アグリコル・レジョナル
ピノ・ノワール(右)

アルプス山脈南側に位置する、イタリア最小の州、ヴァッレ・ダオスタのワイン。絶滅の危機に瀕した土着品種の保護など、研究機関としても活動する州立の農業学校が造る。キラキラ&ゴージャスではなく、ジワジワ旨い「山岳系ピノ・ノワール」。土っぽいというほど地味すぎはしないが、小麦粉よりは大地の香りがある蕎麦粉の「農業感」とうまくバランスが取れるうえ、焼き目や具材とも好相性。

ブドウ品種:ピノ・ノワール85%、マヨレ10%、フミン5%
問い合わせ:ヴィントナーズ(https://www.vintners.co.jp/
希望小売価格:4,560円(税抜)

ピエール・フリック
ピノ・ブラン(左)

ブルターニュ料理といえば、合わせるのは同郷のシードル。でも、アルコール度数が低いので、ワインでもう少ししっかり酔いを回すという手もあるはず。こちらはリンゴの蜜のような豊かな香りとピンと透き通った酸を持つ1本。ビオディナミの先駆者だからというより、もうこの生産者の実力としか言いようがない。これだけうま味があれば、チーズやハムなどの具材部分も完璧に網羅してくれる。

ブドウ品種:ピノ・ブラン
問い合わせ:ラシーヌ(http://racines.co.jp/
希望小売価格:3,500円(税抜)

教えてくれたのは

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中村俊午さん

蕎麦を供する食堂の家に生まれ、蕎麦粉料理を多角的に習得するために、自身で食べ歩いてもっともハイレベルだと感じたガレットの「ル ブルターニュ」に入社した経歴を持つ。今回は、本企画のために専用の焼き台なしでお店の味に近づけるレシピを特別に考案してくれた。

木村 千夏

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