【MLB】14年360億円タティスJr.「40歳までは...」異例の長期契約ににじむ父親の野球愛

【MLB】14年360億円タティスJr.「40歳までは...」異例の長期契約ににじむ父親の野球愛

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  • 更新日:2021/02/23
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パドレスのフェルナンド・タティスJr.【写真:Getty Images】

22歳タティスJr.は14年総額360億円で契約延長「40歳まではプレーしますよ」

パドレスは22日(日本時間23日)、フェルナンド・タティスJr.内野手と新たに14年契約を結んだことを発表した。米メディアによれば、史上3番目となる総額3億4000万ドル(約360億円)。タティスJr.と共にオンライン会見に臨んだプレラーGMは、殿堂入りを果たし本拠地のペトコ・パークに記念の銅像が立つ球団OBのトニー・グウィンとトレバー・ホフマンにあやかり、今後に期待を込めて“銅像契約“と表現した。

午前10時から始まったオンライン会見で、プレラーGMは才気あふれる22歳との契約の経緯を切り出した。年明け後に、球団フロントの2人を伴い、タティスJr.がオフを過ごすドミニカ共和国を訪れ「毎年更新の単年、FA権を選択できる複数年、長期契約の3つを提示した」。タティスJr.は元メジャーリーガーの父と母の考えを反映させた3つ目を選択した。「サンディエゴをワールドチャンピオンに導いてくれる才能がある」とタティスJr.を高評価するプレラーGMは、今オフ、昨季最多賞のダルビッシュ、18年のサイ・ヤング賞左腕スネル、さらには17年にアストロズでワールドシリーズ優勝を経験しているマスグローブら世界一を狙うために投手力の整備に着手した。

タティスJr.には球団の本気度が伝わった。

「僕がとても敬う選手の多くは、ずっと1つのチームでプレーしチームの勝利に貢献し続け、それぞれの場所で野球文化の担い手になった人達です。僕は(2年前に)メジャーリーガーとなった時から、大好きなサンディエゴで彼らと同じように後世に残るものを築き上げたいと思ってきました」

タティスJr.は19年に遊撃手でメジャーデビュー。1年目で打率.317、22本塁打、53打点、16盗塁と結果を残すと、コロナウイルスの感染拡大で60試合のシーズンとなった昨年は、打率.277、17本塁打、45打点、11盗塁でチームのプレーオフ進出に貢献。走攻守で高い身体能力を誇る若手だが、超大型契約の重圧に押し潰されることなく、この先の14年をまっとうできるのだろうか――。含みのある地元メディアの問い掛けに、彼は穏やかな表情で、こう言い放った。

「家の裏庭で夢中になって遊んでいた頃と同じ熱量と野球愛で僕は、多分、40歳まではプレーします。だから、(契約した)14年よりも長くつもりです」

父タティスは03年に現役引退も06年に復帰、08年にカムバック賞

1999年4月23日、ドジャースタジアムで行われたカージナルス戦で1イニング2本の満塁ホームランに遭遇した。韓国人初のメジャーリーガー、朴賛浩から左翼へ2発を見舞ったのがタティスJr.の父、フェルナンド・タティスだった。試合後、ビジターの狭いクラブハウスで報道陣に囲まれた小柄なタティスは、「僕はマグワイアじゃないからね。まさか2本を同じ回に打てるとは思わなかった」と言って、笑いを誘った。三振が多かったイメージがあるが、時のトニー・ラルーサ監督は「好球をしっかり待てるいいバッター」と評していた。

あの年、タティスは自己最多の34本塁打を放つ活躍を見せたが、怪我などもありその後は低迷。2001年に移籍したエクスポズで3シーズンを過ごし現役引退を表明した。しかし、3年後の06年にオリオールズと1年契約を結びメジャー復帰を果たすと、1年のブランクを経て08年にはメッツでメジャーに返り咲いた。この年、92試合に出場し打率.297、11本塁打を記録し、タティスは、MLB選手会が選ぶ「カムバック賞」を手にしている。

丸みを帯びた体で奮闘していたあの頃、タティスから聞いた一言が鮮やかに蘇った。

「野球はいいなぁ」

情熱はお金で買えない。父タティスが持ち続けた野球愛は、確かに、ジュニアに受け継がれた。(木崎英夫 / Hideo Kizaki)

木崎英夫 / Hideo Kizaki

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