一極集中続く「東京大改造」マップ!東京にこだわる納得の理由

一極集中続く「東京大改造」マップ!東京にこだわる納得の理由

  • 幻冬舎ゴールドオンライン
  • 更新日:2022/05/14
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コロナ禍があったとはいえ、東京は国内から、そして世界からたくさんの人を集めており、さらに魅力を高める再開発が盛んに行われています。一極集中の東京だけが持つ、好循環のサイクルとは…。4,000戸以上を管理する不動産会社の代表の重吉勉氏が著書『不動産投資が気になったらはじめに読む本』(金風舎)で明らかにします。※書籍執筆時のデータに基づいています。

東京大改造はまだまだ終わらない!

東京オリンピックを契機にとして東京の主要エリアでは盛んに再開発が行われ、交通インフラの整備も進みました。ただ、オリンピックが終わっても、東京大改造ともいえる大規模再開発による街の進化と魅力の向上はまだまだ止まりません。

■続々とすすむ東京の再開発

ここで代表的な東京の再開発、交通インフラの整備についてまとめます。

(1)品川開発プロジェクト

2020年3月、山手線に約半世紀ぶりに新駅が誕生しました。品川と田町の間にできた「高輪ゲートウェイ駅」です。新国立競技場を手がけた隈研吾氏のデザインによる駅舎や、AI案内、無人コンビニなどの新しい取り組みが多く、開業前から話題となっていました。

とはいえ、新駅誕生の真の価値は交通アクセスが便利になることではありません。それは、駅と街が一体となった大規模再開発です。

高輪ゲートウェイ駅周辺の開発の目玉は、JR東日本が車両基地跡地に建設する「品川開発プロジェクト(I期)」。9.5ヘクタール、東京ドーム1.5個分の敷地を4街区に分けて、オフィスビルや文化施設など計5棟を開発します。

高輪ゲートウェイ駅前には、地上30階のツインタワーが建ちます。大規模なオフィスフロアはもちろん、多種多様な業種の方が共有して使用できるシェアオフィスや、国際会議も可能な大型の会議施設が入る予定です。国内外のビジネスパーソンが行き交う場となることが期待されています。

開発の総延床面積は85万1000平方メートルで、六本木ヒルズの総延床面積72万平方メートルを上回る規模です。2024年の街びらきに向け、JR東日本が威信をかけて進める総事業費は5000億円にのぼります。

高輪ゲートウェイからわずか徒歩4分の距離には京急線・都営浅草線の泉岳寺駅があります。隣り合うこの駅周辺でも再開発が進行中です。旧・京急本社ビルの跡地を、東京都が主体となって開発。オフィス、住居、子育て支援施設が入った延べ11万平方メートルの複合施設が2025年に誕生します。地下では泉岳寺駅のホームを拡張し、利便性の向上が図られるようです。

国道15号線を挟んだ向かい側では、住友不動産が1000億円規模の資金を投じます。地下鉄駅から泉岳寺までのエリアを、地上41階のタワーマンションを含めた3棟を整備、こちらも2024年度中の完成を目指しています。

高輪ゲートウェイ駅から見て南西側、品川駅の西口には、ホテルや商業施設が広がっています。一帯を所有する西武ホールディングスは4000億円をかけてこのエリアをオフィスビル、商業施設、ホテルで構成する複合施設に再開発する意向です。

さらに京急品川駅の地上化工事に伴う駅ビル再開発や、駅と西側エリアを一体化させる広場空間として国道15号線の上空に広大なデッキを作る構想もあります。これらはリニア中央新幹線の開業が予定される2027年に向けて進められる見込みです。隣接する高輪ゲートウェイ駅と併せて、オフィスやレジャー、また住まいとしてもエリアの魅力は高まるでしょう。

これらを含めた周辺開発の総事業費は、判明しているだけで1兆円に上り、その経済効果は1兆4000億円とも試算されています。

(2)虎ノ門周辺の再開発プロジェクト

新駅が誕生したのは山手線だけではありません。虎ノ門ヒルズで有名な虎ノ門周辺にも2020年、東京メトロ日比谷線の新駅「虎ノ門ヒルズ駅」が完成しました。もともと虎ノ門ヒルズ(森タワー)は、最寄り駅の銀座線虎ノ門駅、日比谷線神谷町駅、都営三田線内幸町駅・御成門駅、いずれの駅からも300メートル以上離れており、今回の新駅設置でより利便性が向上。

2020年に竣工した虎ノ門ヒルズ ビジネスタワーに続き、2023年には駅直結の虎ノ門ヒルズ ステーションタワーも竣工予定で、区域面積7.5ha、延床面積80万平方メートルのビジネスやイノベーションの拠点となります。

また、すぐ隣の神谷町駅では、虎ノ門・麻布台プロジェクトも進行中です。2023年には高さ日本一となる約330メートルのメインタワーを筆頭に、計3棟のビルと4つの付帯施設が竣工する予定です。

開発主体の森ビルが「(六本木)ヒルズの未来形」と語るほど力の入った同プロジェクトは、総事業費5800億円。延床面積約86万平方メートルの空間にはオフィスや住宅、ホテル、文化施設のほか、約150にも及ぶ店舗などが入る計画です。オフィス就業者数は約2万人、住宅居住者数は3500人を予定し、いずれも六本木ヒルズを上回る規模であるほか、敷地全体の3分の1が緑地なことも相まって大勢の人が集う人気スポットとなるでしょう。

日本一高いビルが建設予定の常盤橋プロジェクト

(3)TOKYO TORCH(東京駅前 常盤橋プロジェクト)

2021年7月、東京駅日本橋口にひときわ巨大な高層ビルが開業しました。名前は「常盤橋タワー」。地上38階・地下5階で、高さは約212mと現時点では東京駅周辺のどの建物にも負けない高さを誇っています。

延べ床面積14万6000平方メートルの建物内にはオフィスエリアに加え、地下1階~地上3階は商業エリア「TOKYOTORCHTerrace(トウキョウトーチテラス)」が設けられ、飲食店などが軒を連ねています。そのほか、桜や芝生を取り入れた3000平方メートルの広場も誕生しました。

TOKYOTORCHはこれだけでは終わりません。常盤橋タワーの隣には2027年度、高さ390メートル、地上63階の「TorchTower」が建つ予定です。現在、日本で一番高い商業ビルは大阪のあべのハルカスで300メートルですが、それをも上回る「超」高層ビルの誕生です。もちろん高さは日本一になります。

三菱地所が世界に誇る日本の新たなシンボルと位置づけて建設するこのタワーには、高層階に約100室の高級ホテル、中層階にオフィス、また低層階に約2000席の大規模ホール、約4500坪の商業ゾーンなどが整備される計画です。

2つのタワー間には約7000平方メートルの広場が整備され、イベントでの活用はもちろん、災害時の支援拠点としての機能も併せ持ちます。

常盤橋タワーだけでも約8000人の就業者を収容可能なオフィス面積を有しています。また、東京の玄関口である東京駅のほか、地下鉄5路線が集約した大手町駅とも地下通路で直結。将来的には八重洲や大手町、丸の内、日比谷だけでなく、東京メトロ日本橋駅方面へも地下歩行者ネットワークが形成されます。

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重吉勉著『不動産投資が気になったらはじめに読む本』(金風舎)より

(4)渋谷駅・新宿駅周辺再開発

再開発が進むのはビジネス街だけではありません。都内有数の文化の発信地である渋谷や新宿の駅周辺でも次々と再開発が進んでおり、さらに魅力的な街へと進化を遂げつつあります。

渋谷駅周辺では、東急グループらが「日本一訪れたい街」にすることを掲げ、主に9つの再開発プロジェクトを進めてきました。2012年には渋谷駅東口に地上34階、高さ182.5メートルの複合高層ビル「渋谷ヒカリエ」が2012年にオープン。

これを皮切りに、2017年には商業施設やオフィス、賃貸住宅を構える「渋谷キャスト」、2018年には「渋谷ストリーム」「渋谷ブリッジ」、2019年には「渋谷フクラス」「渋谷ソラスタ」に加え、渋谷駅の直上には渋谷の新たなランドマークとなる地上47階建ての「渋谷スクランブルスクエア・東棟」がオープンしました。

渋谷駅周辺の再開発は今も続いており、2023年度には渋谷駅の南西側にあたる桜丘口地区の2.6ヘクタールの土地に商業施設やオフィス、賃貸住宅のほか、多言語対応の医療施設や子育て支援施設、生活支援施設、起業支援施設などを備えた2つの高層ビルが誕生します。さらに2024年度には渋谷ヒカリエに隣接する形で地上23階建ての複合施設が完成、2027年度には渋谷スクランブルスクエアの中央棟・西棟が開業する予定です。

日本一の乗降者数を誇る新宿駅周辺でも「大改造」の動きがあります。2029年度までに、新宿駅西口に隣接する小田急百貨店のビルなどを、高さ260メートル・地上48階の大規模複合ビルに建て替える計画です。東口の駅ビルも建て替えを検討中で、同じく高さ260メートルのビルが予定されています。

今は比較的低層のデパートとなっている新宿の駅ビルですが、虎ノ門ヒルズを超えるツインタワーが駅を挟んで立ち並ぶようになるのです。

新宿駅西口ロータリー前の明治安田生命新宿ビルがある街区でも、6棟の既存ビルの取り壊しが進められています。中層オフィスビルが建ち並ぶエリアでしたが、2025年には、高さ130メートル・地上23階の大規模オフィスビルに生まれ変わります。

これらのビルも含め、駅周辺は「新宿グランドターミナル」構想によって、今後2040年代を目指して連続的に再開発が始まります。1960年代から発展してきた新宿駅周辺には築50年を超えて老朽化したり、活用が不十分だったりするビルが多く存在します。

それらを建て替えながら、利便性を高め、ビジネスや文化の交流拠点を作るビジョンが描かれています。

ここまで紹介した以外にも、池袋や新橋、五反田など東京23区内では今後も大規模再開発が目白押し。日経不動産マーケット情報によれば2021年以降に予定される大規模オフィスビルは99棟、総延床面積は1008万平方メートルにも及びます。

これらの再開発がエリアの魅力を高め、就労人口を増やし、5年後、10年後にも賃貸の需要を生み出し続けるのです。

一極集中する東京の街が持つ好循環とは

(5)再開発を加速させ、都内各地の魅力を底上げする新線計画

ここまでご紹介してきた再開発ですが、こうした都内各地の発展には交通インフラの整備が欠かせません。東京では現在、地下鉄や空港へのアクセス線など様々な新線の計画が進行しています。まずは、地下鉄新線プロジェクトを見てみましょう。

このプロジェクトは2027年度に東京メトロが完全民営化することにあわせ、東京都が国交省に対して、「有楽町線の延伸」「都心部・品川地下鉄線」「都心部・臨海地域地下鉄線構想」の3路線の建設を要請。その是非が議論されています。

3つの新線のうち、有楽町線の延伸区間は、有楽町線豊洲駅から半蔵門線住吉駅までの約5キロの区間を繋ぎます。有楽町線は東武東上線や西武池袋線、半蔵門線は東武スカイツリーラインとそれぞれ直通で運転していることから、利便性の向上が期待されます。国交省の試算によると、利用客数1日当たり27万3000人~31万6000人を見込んでおり、この数字は建設費に照らし合わせると十分元が取れる数字です。

2つ目の都心部・品川地下鉄線は、東京メトロ南北線・都営地下鉄三田線の白金高輪駅から分岐し、品川駅に至るルートです。品川駅はリニア中央新幹線の発着予定駅でもあり、羽田空港への広域的な交通結節点ですので、都心部と各地との広域ネットワークのハブとして、さらなる効果が期待できます。

もう1つの都心部・臨海地域地下鉄線構想については、現在秋葉原駅止まりのつくばエクスプレスを東京駅まで延伸させ、東京駅から銀座を経て豊洲・有明など臨海部に向かうルートとなっています。ただ、専門家による委員会では、臨海地域地下鉄線構想については「ほかの2路線と比較し熟度は低い」とされていますので、これからさらに議論が深まっていくことを期待したいところです。

一方で、前述の2路線については実現に向け「相当有効な事業」と指摘されており、現段階では2路線についてはかなり実現度が高いと言えるでしょう。

都内の新線計画の動きはこれだけではありません。2029年度の開業を目指す「羽田空港アクセス線」は、東京駅から羽田空港に建設される新駅までをつなぐ路線です。現状では浜松町駅でモノレールに乗り換え30分近くかかるところを、直通で約18分にまで短縮できます。さらに、上野東京ラインにつながることで、上野や赤羽、大宮のほか、日暮里、北千住など、宇都宮線や高崎線、常磐線からも羽田空港へダイレクトにアクセスできるようになるのです。

さらに、横浜市では2022年度下期に開業を予定する「相鉄・東急直通線」の建設が着々と進んでいます。この路線は東急線日吉駅と相鉄・JR羽沢横浜国大駅との間、約10kmの連絡線を新設する予定で、これにより神奈川県央部や横浜市西部と渋谷など東京都心部が直結。これまで以上に東京都心部を中心とした広域ネットワークが形成されます。

これ以外にも、新線の建設ではないですが、京王線「笹塚」駅~「仙川」駅間の約7・2kmの高架化が2022年に完成予定で、駅前の再開発も予定されています。

そもそも地方では多くの鉄道が廃線や休線、減便となるなか、これだけ様々な新線の計画が同時に進行する場所は東京だけと言っても過言ではありません。新線の開通と新駅の誕生により交通網がさらに充実することで、再開発が加速し、人が集まり続ける都市が東京です。

■勝ち馬に乗る! 東京は空室解消の好循環ができている

東京は国内から、そして世界からたくさんの人を集めており、さらに魅力を高める再開発が盛んに行われています。わたしが不動産投資の立地として東京をおすすめするのは、人口が最も多い点や再開発が盛んに行われているという断片的なことではありません。それぞれの要素が良い影響を与えあって東京に空室の早期解消という好循環をもたらしているからです。

人が集まれば、そこで生活していく消費活動が行われます。つまり人が集まるところに多くのお金が落ちるのです。そして、お金が落ちるところには、商売のチャンスが眠っていますから、さまざまな商業施設やインフラが整備されていきます。こうして商業施設などができれば新たに仕事が生まれます。そして、仕事を求めて、さらに全国から東京に人が集まってくるのです。

つまり、人が集まる→お金が落ちる→再開発が行われる→仕事が増える。そして人が集まる、という好循環が完成しているのです。

人が集まる場所に投資をするのは、不動産投資で成功するための鉄則です。だからこそ、一貫してわたしは東京の不動産投資をおすすめします。

※書籍執筆時のデータに基づいています。

重吉 勉
株式会社日本財託 代表取締役社長

重吉 勉

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