人の運は食にあり。パフォーマンスを上げる「少食と咀嚼」のすすめ

人の運は食にあり。パフォーマンスを上げる「少食と咀嚼」のすすめ

  • Forbes JAPAN
  • 更新日:2020/10/19
No image

「少食」と「よく噛む」。たったこれだけで、体がすっきりして毎日のパフォーマンスが上がるとしたら、そんなにラクなことはないですよね。それに、「そんなこと知っているよ」と思いながらもできていない人が実は多いのではないでしょうか。

今回は著書「健康本200冊を読み倒し、自身で人体実験してわかった 食事法の最適解」(講談社)から、今すぐに簡単に実践できて効果の高い、「少食」と「よく噛む」についての有益な情報をお届けします。

少食が人生を好転させる

まずは「少食」から。ランチを食べたら眠くなってしまい、午後の仕事に集中できないというのはよく聞く話です。人は満腹中枢が満たされ、血糖値が上がると体の反応が低下し、眠くなります。野生動物は、空腹時には生き残るために覚醒状態になって獲物を捉えますが、満腹になると動きが鈍くなるというメカニズムを想像すると、わかりやすいでしょう。

眠気を防ぐためには、食事量を少なく保つことが重要です。当たり前の話だと思われるかもしれませんが、実際には仕事のストレスを解消するために盛り盛り食べてしまう方や、時間がないために、量を気にせずかきこむように食べてしまうケースが多いでしょう。

美味しいものを食べると、ドーパミンなどの報酬系の脳内物質が放出されるため、もっと食べたいという作用が働き、ついつい食べすぎてしまうのです。生理的な欲求なので、コントロールするのが非常に難しい。そこで、ただ我慢して量を減らすのではなく、「少食が人生を好転させる」ということを念頭におきながら取り組んでいくと、我慢ではなく充実感に変わります。

江戸時代の観相家の大家、水野南北の言葉に、「人の運は食にあり」というものがあります。少食にすれば腸相が良くなり、腸相が良くなれば人相が良くなり、人相が良くなれば運命が好転する。少食こそが人の運命を好転させる、という考え方です。

「腹八分目に医者いらず」というのも皆さんご存知の通りですし、それに続けて「腹六分目は老いを忘れる」「腹四分目で神に近づく」ということわざもあるほど、少食は昔から健康効果が高いとされてきました。

健康食関連の本でも、高い確率でこの話は出てきます。大盛りを我慢するだけで人生が好転するなら、そんなに簡単なことはありません。

ただし、カロリーを制限することによって、健康効果が高まるかどうかについては、アメリカの研究機関が行なった動物実験では明らかになっていますが、人の場合は明らかになっていません。ある程度の疾患予防効果は出ているものの、骨が弱くなったり、血糖処理能力が低下したりするなどのマイナス面の可能性も示唆されていますので、特に療養中に方は極端なカロリー制限は控えてください。

少食を実践するためのきっかけとしては、断食があります。断食は、普段の食生活では自己抑制が難しい中、強制的に一定期間食べないことで、少食にしていくきっかけになります。実際に頭が冴え渡り、体が軽くなることを体感できるからです。

数日間のファスティング合宿など本格的なプログラムもありますが、簡単ですぐに試せるのは、朝を抜く半日断食や、1日1食の日を設けるという方法です。

No image

断食には、食べ過ぎによる体内の過剰な栄養素を取り除き、人間が本来持っている能力を最大限に戻すという効果があるといいます。

食事を抜くことで、体が自分の細胞や組織の一部をエネルギーに変えて利用するので、余分な脂肪などが使われ、体もすっきりします。それによって、免疫力が上がり、風邪を引きにくくなったり、各種疾患の予防にもつながったりします。風邪などを引いた際も、栄養価の高いものを食べるより、断食する方が内臓は休まり、自然治癒力も高まるので、治りやすくなります。

そのほかにも「頭が冴える」「疲れにくくなり、睡眠時間が短くなる」「若返る」「痩せる」「食費を節約できる」「精力や妊娠力が高まる」「長寿遺伝子が機能する」「各種疾患の予防が期待できる」など、さまざまな効果があると断食肯定派は主張しています。

ちなみに、食べない健康法は昔から存在していたようで、16世紀のイタリアで102歳まで生きたルイジ・コルナロという人物が「無病法」という本にその極意をまとめています。当時からベストセラーとなりましたが、今でも長寿健康法のバイブルとして知られています。

最後に、1日1食を実践している人をあげておきましょう。ビートたけし、タモリ、オバマ元大統領、ビル・ゲイツ、時代を遡れば千利休、ミケランジェロ、アインシュタインなどの歴史的偉人まで、世代や国を問わず存在しています。

次に「よく噛む」について。まず期待できる効果としては、脳が活性化し、食べ物の消化を良くします。また虫歯予防や、ガンや老化の予防にも効果があります。さらに、ストレス解消や肥満防止、毛髪の発育まで、驚くほどたくさんの効果が期待できるのです。ただ噛む回数を増やすだけですから、取り組まない理由はないでしょう。

ちなみに、現代人は1回の食事で噛む回数は約600回だと言われています。弥生時代は約4000回、江戸時代は約1500回噛んでいたと言いますから、劇的に減ってきています。料理が食べやすいようにどんどん柔らかくなり、食事にかける時間が減ったことが主な理由です。常に、よく噛むことを意識してみましょう。

「食べる瞑想」の効果

さらに、よく噛むことを楽しむ方法として、「食べる瞑想」があります。これも実に簡単です。ただ食べる、ただ噛むことに集中するだけ。

瞑想のリトリートなどでは、食事中の会話は禁止されています。大勢の人々が無言で食卓を囲んでいて、とても不思議な光景なのですが、会話を楽しめない代わりに、食べることに意識を集中させることができます。すると、徐々に味が立体的に感じられたり、意外な味や感覚をとらえられたりと、素晴らしい体験へと変わってきます。脳も活性化でき、心もリセットもできるため、食後のパフォーマンスも落ちません。

No image

私はランチを一人で食べることが多いので、この食べる瞑想をよく行っています。瞑想のプラクティスでは、よくレーズンを使用します。

まず、レーズンの色や形、感触、香りなどを五感で感じ取り、その後、口の中に運んだときの感触や味わい、どう噛み砕かれ、どう唾液と混ざり合うかなどをじっくり観察していきます。すると、普段は気づかないようなさまざまな感覚に触れることができるので、感覚が磨かれます。気軽に行えるので、ぜひ一度お試しください。

他にも簡単に日々のパフォーマンスを上げることができる食事法については、「食事法の最適解」本編にまとめています。食事は毎日のことなので、少し意識するだけで、その効果は格段に違ってきます。質はもちろん、食べ方にも少しだけ気を配ることで、思考も研ぎ澄まされていきます。体の感覚と思考の両方が研ぎ澄まされれば、日々が充実し、マインドフルに過ごせるでしょう。

関連記事:健康関連書200冊から見えた食事法の最適解

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加