井生(いおう)と言えば...公立高の躍進支えるエース兼中心打者、その血筋/注目の高校球児

井生(いおう)と言えば...公立高の躍進支えるエース兼中心打者、その血筋/注目の高校球児

  • 西日本スポーツ
  • 更新日:2020/10/16
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九州の高校球児情報に精通したアマ野球ウオッチャー「トマスさん」が、丹念な取材でリストアップした好選手を紹介する「特命リポート」―。今回は福岡・北筑の井生祥太朗(2年)をピックアップします。同じ北九州地区の東筑で1998年の選抜大会に出場した井生崇光(元広島)のおいで、秋季福岡大会はエース兼中心打者として準決勝進出。強豪がそろう私立に挑む公立の星だ。

■投手・2年

4強が出そろった秋季福岡大会。公立校で唯一勝ち残っているのが、エースで打の中心でもある井生を擁する北筑だ。上位2校が出場できる秋季九州大会まであと1勝。準決勝は今夏の独自大会の福岡地区で準優勝した福岡大大濠と激突する。

井生を初めて見たのは、各校の新チームを取材していた8月中旬。北筑のグラウンドであった嘉穂東との練習試合で5回までに8奪三振と力投していた。山部和範監督に取材すると「井生崇光(元広島)のおいですよ」との答えが返ってきた。

1980年度生まれの「松坂世代」だったおじは東筑で3年春に98年の選抜大会に出場し、ドラフト2位で99年に広島に入団した野手だ。目の前で投げた右腕と同姓とはいえ、思わず「それを早く教えてくださいよ」と口にしてしまった。

約1カ月半後の秋季福岡大会で見た井生はさらに進化していた。10-2で快勝した八幡南との4回戦は初回から3者連続三振の見事な立ち上がり。最終的に13奪三振を積み上げた。4四球を与えたものの、制球の悪さは感じさせなかった。

「変化球でカウントが取れ、真っすぐでもファウルが取れました。その真っすぐで押しました」。右打者の内角にボール球を投げ、打ち気がないとみると、そこから2球続けて内角を突いてボール半個分を出し入れできる制球力がある。

大きな武器でもある制球力は中学時代から継続して養ってきた。父健太朗さんの「スピードよりコントロール」というアドバイスもあり、試合だけでなく練習で打撃投手をする時から「狙ったところに投げる」という目的意識を強く持っていた。

八幡南戦では打撃でも実力を発揮し、北九州市民球場の左翼スタンド中段へ満塁本塁打を打ち込んだ。山部監督の「ダブルプレーやトリプルプレーになってもいい。フルスイングしてこい」というアドバイスに後押しされた結果だった。

5回戦で小倉工、準々決勝で福岡工大城東を撃破。あと1勝で進める九州大会で4強入りすれば、来春の選抜大会出場へ大きく前進できる。おじが甲子園で躍動する姿を「うらやましい。すごい」と思った井生は、九州大会の目標を「最低ベスト4」に設定している。

◆トマスさん 趣味のアマ野球観戦は通常の年は年間約200試合に上り、高校野球が8割を占める。取材範囲は福岡を中心に九州一円に及び、豊富な情報量にはプロのスカウトや新聞記者も一目置く。1992年夏の西日本短大付が最後となっている福岡勢の甲子園制覇を願ってやまない。ペンネームの「トマス」はスパニッシュネームだとか。

◆井生祥太朗(いおう・しょうたろう) 2004年1月20日生まれの16歳。北九州市出身。永犬丸小2年で「永犬丸レッドライオンズ」でソフトボールを始め、永犬丸中では硬式の「八幡南ボーイズ」で投手。中3時に日本少年野球春季全国大会に出場した。高校では1年春からベンチ入り。直球は最速134キロで、変化球はスライダー、カーブ、チェンジアップ。176センチ、74キロ。右投げ右打ち。

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