『チコちゃんに叱られる!』桂由美に“お口チャック”するチコちゃん「先生、ファスナーをお願いします」

  • 日刊サイゾー
  • 更新日:2020/10/17

10月9日放送『チコちゃんに叱られる!』(NHK)のゲストは、今回が2回目の登場となる間宮祥太朗と、なぜかファッションデザイナーの桂由美が初登場だ。ちなみに桂の年齢は88歳。もしかしたら、この番組の歴代最年長ゲストかもしれない。

スピードワゴン井戸田、あんこに久々の「あま~い!」連呼

1問目の回答者を決めるべく「この中で1番甘いお菓子を知ってるステキな大人ってだーれ?」とチコちゃんが問いかけ、結果的に指名されたのは桂だった。

「(和菓子は)大好きなんだけど、お医者さんに『5kg減らせ』って言われてるから……。氷あずきだけは食べたいです(笑)」(桂)

そんな桂に投げかけられたのは「なんで和菓子といえばあんこなの?」という質問である。

桂  「ドレスのデザインやってても、ウエディングだったら絶対誰も嫌いにならないというものがあるわけですよ。定番。あんこってそういうことじゃありません?」
チコ 「定番になってるのは何で? っていう質問でございます」
桂  「わかんない……」
チコ 「『わかんない』いただきました。謹んで申し上げます。ボーッとお生きになってるんじゃありません!」

さすがのチコちゃんも、桂由美に「ボーっと生きてんじゃねーよ!」とは言えないようだ。世界的ファッションデザイナーに忖度するチコちゃん……。このテーマの答えは、「お肉が食べられなかったから」だった。

詳しく教えてくれるのは、日本あんこ協会顧問も務める帝京平成大学助教授の芝崎本実先生だ。甘いものというイメージのあるあんこだが、元々あんこは甘くなかったそう。そもそも、あんこを漢字で書くと「餡子」で、この餡という字は中国語で「食べ物の中に詰めるもの」という意味。鎌倉時代に中国から朝廷や身分の高い人に餡入りのまんじゅうが献上されたことが、あんこ和菓子の始まりと言われている。このときのあんこは今のような小豆の甘いあんこではなく、塩で味付けをした肉や野菜だった。これを米粉や小麦粉などで作った皮の中に詰めていた……って、もはやそれは肉まんじゃないのか? まあ、とりあえず話を進めよう。

この餡にはある問題があった。日本では仏教などの影響で牛や鳥など動物の肉を食べることは基本的に禁止されていたのだ。そこで、肉の代わりに選ばれたのが縁起のいい食べ物として重宝されていた小豆。当時、赤い色は邪気を払う縁起のいいものとされており、赤い小豆は神様へのお供え物や身分が高い人への献上品として使われていた。そこから、肉の代わりに塩で味付けした赤い小豆を餡としてまんじゅうの中に詰めるようになったのだ。つまり、まんじゅうを魔改造したということ。肉がダメだから甘いものへ行くとは、なかなか大胆な方向転換である。

では、なぜ塩味だったあんこが甘いものへ変わっていったのか? 砂糖がほとんど無かった鎌倉時代、甘味はお薬のような扱いだったそう。当時、甘味は甘葛(あまづら)という植物から抽出したものなど僅かな量しかとれず、とても貴重なものだったため、人々の間では体にいいものと考えられていた。だから、体にいいものを身分の高い人に納めようと餡にも甘みを付けていったと言われている。さらに、室町時代にポルトガルなどから砂糖が入ってくるようになると、あんこはより甘いものへと変化。江戸時代中期になって砂糖が日本で生産され始めると、一般庶民にも甘いあんこを使った和菓子が普及していった。日本人が肉を食べられなかったからこそ小豆で餡を作るようになり、今のあんこが誕生したのだ。つまり、あんこは日本発祥の食べ物ということ。

こうして今や和菓子の材料として日本に定着した小豆の甘いあんこ。でも、あんこは今やいろんな料理に使われている。ということで、芝崎先生が顧問を務める日本あんこ協会オススメの変わり種あんこ料理を紹介する流れに。そして、それらを試食するのは「あま~い!」の決め台詞でおなじみのスピードワゴン・井戸田潤だ。異常なあんこ好きだと公言する川田裕美じゃないんだな……。

・あんこ味噌汁(普通の味噌汁にあんこを溶かして食べるというシンプルな料理)
「味噌は大豆でできていて、あんこは小豆でできていて、豆豆同士で相性がとってもいいんです」と芝崎先生はコメントしたが、実際に食べた井戸田の評価は「あま~い! 甘い味噌汁です。美味しいです。合いますね。塩を結構ふったおしるこみたいな感じかな……違うな」とのことだ。

・あんこきんぴらごぼう(砂糖とみりんの代わりにあんこを使用)
醤油の香ばしさとあんこの甘みを活かした一品。芝崎先生は「味付けに使っている醤油は大豆で作られていて、あんこは小豆で作られているので、豆豆同士相性が合うと思うんです」と評価。そして、実際に食べてみた井戸田も「おいしいです! あんこの甘みはダイレクトに来ますけど、邪魔してないです」と高評価である。

・あんこ入り豆腐ハンバーグ(あんこが豆腐ハンバーグの中にギッシリ)
「豆腐は大豆でできていますよね。あんこは小豆でできていますよね。豆豆同士合わないはずがないと思います」と例によって芝崎先生は絶賛だ。豆豆同士ならいいのならば、麻婆豆腐とあんこも合うことになるが……。そして、実際に食べてみた井戸田も「焦げ目が揚げ饅頭みたいな感じでおいしいですね。これ、アリかもしれないです」と、やはり高評価だった。井戸田は確か愛知県生まれだったはず。愛知はあんこ好きな県民性で有名だし、審査が甘くなるのは当然なのかもしれない。あと、井戸田の試食時に『半沢直樹』(TBS系)のBGMが使われていたのは、原作者の池井戸潤と井戸田潤の名前が似ているからか?

ちなみに、味噌汁にあんこを入れる映像を見ていた桂は、その瞬間に「あらららら」と声を上げていたという。

桂  「でも、すごい面白い発想ですよね。やってみたい」
チコ 「ぜひ、お医者さんに怒られない程度でやってください」

この日2つ目のテーマは「なんで歌うとストレス解消になる?」という疑問で、チコちゃんが発表した答えは「人とは歌うと幸せになる生き物だから」だったそんな答えでいいのか……?

ストレスが解消したかどうかを見分ける方法がある。それは唾液の量を調べること。人は歌うと唾液が大量に分泌されるそうだ。歌っているときは副交感神経が優位になり、リラックス状態になる。寝ているときにヨダレが出るのと同じで、リラックスすると唾液の分泌量が増える。つまり、歌った後と寝ているときはリラックス優位という意味でも、唾液がたくさん出るという意味でも同じ。ただ、山崎ハコの曲を歌っても人はリラックスするのかなあ……? あと、逆に緊張状態だと唾液の分泌は減少するという。会社のプレゼンや結婚式のスピーチの前に緊張して口がカラカラになるのは、人前で話す緊張でストレスが増え、唾液が分泌されないからである。

では、なぜ人は歌うとリラックスするのか? それは歌っているときの顔の表情筋が関係している。遠い我々の祖先は獲物が大量に獲れたときや農作物が豊作だったとき、歌って喜びを表現してきた。そして現代、カラオケで歌っているときに私たちは楽しいから笑顔になっている。この笑顔というのは、特に表情筋がよく動いている状態。この筋肉がスイッチとなり、人間の潜在意識にある歌って喜びを表現してきた記憶がよみがえり、リラックスするのだ。

ところで、本当に歌った後に唾液の量は増えているのだろうか? ここで登場したのは、森三中の大島美幸。歌うま芸人として有名な彼女にスタッフは無礼な態度で意図的にストレスを掛け、イライラさせた状態で唾液量を測った。すると、そのときの彼女の唾液量は6.38グラム。その後、大島が1番スッキリする曲に挙げるaikoの「花火」を歌ってもらい、それから計測すると唾液量は7.65グラムだった。歌う前と比べて1.27グラム増加しており、見事にストレスは解消されていたということ。やはり、人は生きると幸せになる生き物なのだな。でも……。

「平井堅さんなんか辛そうに歌ってるけど、大丈夫なのかしらねえ?」(チコちゃん)

この日最後のテーマは「なんで服を買うと布の切れ端が付いてくるの?」という疑問である。確かに切れ端ってもらうけど、今まで使ったことがないな……。スーツのポケットには切れ端が入ったままだし、ユニクロなんて最初から切れ端はなくて、ボタンだけが付いてきた気がする。

このテーマは完全にファッションの範疇の問題。だから、桂なら答えがわかってしまうだろう。今回に限り、桂には“お口チャック”をしてもらった。

「先生、ちょっとお口に桂由美デザインのファスナーをお願いします」(チコちゃん)

vというわけで、回答権が巡ってきたのはMCの岡村隆史だ。

岡村 「虫に食べられたときの直し用です。付いてる生地を下から当てて、タタタッってミシンで。ちょっとパッチワークみたいになりますが」
チコ 「ボーっと生きてんじゃねーよ!」

そもそも、日本で既に完成した既製服を買う文化が生まれたのは戦後になってからだそう。それまでは仕立屋で自分用に生地から仕立てた服を買うか、家庭でシンプルな物を作って着るのが一般的だった。その後、1950年代中頃過ぎから洋服を着るのが当たり前の時代になり、百貨店を中心に既製服が売れるようになっていった。そんな中、より多くの人に服を買ってもらうために百貨店はあるサービスを取り入れる。服に共生地(ともきじ)と呼ばれる布の切れ端を付けたのだ。これは、百貨店がより多くの人に服を買ってもらうために導入したサービスという。当時、服は今よりずっと高価なもので、穴が空いたからといって簡単に捨てられなかったのだ。だから、共生地を使って穴を綺麗に塞いでいたということ……って、それじゃあ岡村の答えって正解なのでは!? まあ、いいか……。

でも、共生地を縫い付けてもその部分は綺麗にはならない気がする。それこそ、パッチワークみたいになりそうだ。いや、プロの手にかかれば、共生地を使ったある技法で穴を綺麗に消せるらしい。それは「かけつぎ」と呼ばれる技法だ。その正体を探るべく、番組スタッフはかけつぎ一筋50年以上という職人・本城さんの元へ向かった。

スタッフは袖口にタバコでできた大きな穴が空いたジャケットを本城さんに手渡した。すると、「ああ、全然大丈夫ですよ」と即答する本城さん。そして、かけつぎをした約1時間後には、どこに穴があったか全くわからなくなるほど完璧な仕上がりの袖口が。一体、どうやってあの穴を塞いだのだろうか? この道50年以上の本城流かけつぎ術は以下だ。

直す穴の大きさに合わせて共生地をカット。服の傷よりも少し大きめにカットする。

カットした共生地から横向きの糸を一部外し、縦糸だけを残す。

かけつぎに欠かせないのが、糸の輪を通した針。まずは穴の近くに針を刺し、 輪にした糸を服に通す。

そこに共生地の縦糸だけを残した部分を重ねる。

ここからが職人の腕の見せどころ! 縦糸の2本を針が付いている糸の輪っかに挟み込んで奥へ抜く。

共生地の縦糸2本だけを輪の中に通し そのまま輪を引いて巻き込む。

巻き込んだ部分を引き抜き、共生地の縦糸を服の補修部分に織り込む。

「これの同じことの繰り返しをし続けます。(必要なのは)根気だけ」(本城さん)

この繊細な作業をひたすら150回以上繰り返すと、ようやく完成! しかし、これでは共生地と服のつなぎ目がまだわかってしまう。ここからが、より熟練の技が光る仕上げ作業だ。

服の裏側の共生地を織り込んだ部分に熱で溶ける専用ののりを入れる。

服を表に返し、共生地と元の服のつなぎ目が目立たないよう、織り込んだ糸を引っ張りなじませていく。

最も自然なつなぎ目になったと見極めた瞬間、アイロンの熱で裏面ののりを溶かし、共生地を固定。

こうすると、共生地と服のつなぎ目は全くわからなくなる。最後は表面に張り出した余分な糸をカットし、アイロンがけを終えれば出来上がり! たった1時間で穴があった場所が全くわからなくなるのだから、まさに匠の技だ。まるでマジック。というわけで、このテーマの答えは「かけつぐため」だった。

でもきっと、今は修繕するより新しく買ったほうが安く済んでしまう気がする。ファストファッションの時代だし、わざわざかけつぎしてまで服を長く着る人も少ないだろう。つまり、共生地の使い道がどんどんなくなってきているということ。「穴が開いたら買い替えればいい」と、共生地が付いている意味が忘れ去られる時代になってしまった。口にチャックをしていた桂が、VTR終了後に口を開いた。

桂 「だんだん、ああいう技術は貴重になりますよね。しかし、日本人っていうのはとってもああいうことが上手なんですよね。手先が器用で。その他にも刺繍だとかね、物凄い色々あるんですよね。なくしたくはないって感じ」
チコ 「そう思いながら、中島みゆきの『糸』を聴きたいわね」

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