5軸手ブレ補正内蔵のソニー『α6500』とツァイスレンズでコスプレ撮影に挑戦

5軸手ブレ補正内蔵のソニー『α6500』とツァイスレンズでコスプレ撮影に挑戦

  • @DIME
  • 更新日:2018/01/13

■連載/ゴン川野の阿佐ヶ谷レンズ研究所

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■Introduction

SONYのミラーレスの人気モデル『α6300』の発売からわずか半年で発表されたのが『α6500』である。なぜ、そんなに早く新製品が登場したのだろうか。やはりライバルを意識したボディ内5軸手ブレ補正の搭載、そして像面位相差センサーによる425点での4Dフォーカスシステムの実現。まあ、コスプレで重要なのは画面の端までAFが効くということ。それとタッチパッド機能も重要。これで一眼レフには無理なアングルでも自由自在にピントが合うはずだ。撮影は「StudioBe」のB studioに協力をいただき、コスプレイヤーはしゃけフレークさんに、桜姫華伝の桜姫と妖狐×僕SSの髏々宮カルタのコスを撮影した。

せっかくなので、SONY Gレンズに加えて、2本のツァイスレンズを借用。16-70mmの標準ズーム『Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS/SEL1670Z』と明るい24mm『Sonnar T* E 24mm F1.8 ZA/SEL24F18Z』である。Gレンズは標準ズーム『E PZ 18-105mm F4 G OSS/SELP18105G』。

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OLYMPUSとCanonが搭載済みのタッチパッド機能を採用してEVFの操作性を向上させた。

■Hardware

このシリーズ、ボディ重量がα6000/344g、α6300/404g、α6500/453gとじわじわ重さを増してきた。私が普段使っているOLYMPUS『OM-D E-M10MKII』が342gなので最初は同じぐらいの重さだったのだが、今は100g以上増量されたことになる。しかし、手にしっくりくるグリップのおかげでボディはむしろ軽く感じられる。APS-Cサイズなのでレンズが重いという理由もあるが。特に今回はツァイスレンズとF4通しのズームレンズなのでフロントヘビーは否めない。例えば『SEL1670Z』は308g、『SELP105G』は427gなのでレンズを付けると全体の重さは800g超えと、ミラーレスではそれなりにヘビー級になる。機動性重視か画質優先か? コスプレ撮影に限定すれば、スタジオで撮ることが多いのでこれぐらいの重量でも構わないし、重ければ三脚を使うのもありだ。しかし、ストロボ一式持って移動するので荷物は少しでも軽くしたいという気持ちもある。

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コンパクトなボディにAPS-Cサイズ2420万画素のExmor CMOSセンサーを搭載。ISO51200に対応。

左端のEVFには違和感があったが、撮影を始めるとすぐに慣れた。それより気になるのがファインダーをのぞきながら、操作できるタッチパッド機能が思ったより動きが遅いこと。タッチパッド操作エリアを狭くしても、OLYMPUSやCanonよりもレスポンスが悪い。原因はオリンパスは予め配置されているフォーカスエリアを選択するだけなのだが、SONYの場合は実際にエリアを移動させるからだと思う。ピントを合わせたい所を触るだけのタッチフォーカスなら、もっと早いのだがEVFをのぞいているときは使えない。425点あるAFエリアに関しては端まであるのは便利だが、そんなに細かく分かれていてもコスプレ撮影時にメリットは感じられなかった。瞳AFが効いて自動的にピントを合わせてくれればいいのだが、暗い所ではなかなか認識されない。室内の照明を落としてストロボだけでライティングする時は顔認識もままならない。この機能に関してはOLYMPUS『OM-D E-M10MKII』の方が認識率が高かった。

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上下可動チルト式の液晶モニター。バリアングル式よりも私にはこちらの方が使いやすい。

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カスタム機能が割り当てられるC1とC2ボタン、見えないがC3もある。コントロールダイヤルは2個欲しかった。

■Photograph

『Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS/SEL1670Z』は24mm〜105mm相当F4通しの使いやすいズームレンズ。ツァイスらしいヌケがよくキレのいいレンズなのだが、スタジオではその威力を感じさせる作例を撮るのは難しかった。そのデザインとズームリングを回した感触がいいので『α6500』の標準ズームとして使いたい! っていうかコレしかないでしょう。

『Sonnar T* E 24mm F1.8 ZA/SEL24F18Z』はゾナーで広角36mm相当、開放絞り値はF1.8。開放からバリバリ使える最先端設計の単焦点レンズ。私には苦手な焦点距離だが、『iPhone 7 Plus』の望遠レンズと思えば違和感なし。描写性能最優先で手ブレ補正が入っていないレンズなので、ボディ内手ブレ補正の『α6500』で使うと完璧。まさに相性がいいペア。ツァイスのレンズってどんな感じと思っている人は、まず『Sonnar T* E 24mm F1.8』を購入して欲しい。

『E PZ 18-105mm F4 G OSS/SELP18105G』はEマウント初のSONY Gレンズである。27mm〜157mm相当の標準ズーム。こちらもGレンズだけあって気合いが入っている。電動ズームと手ブレ補正機能を内蔵するため大柄で重いレンズだが、性能はピカイチ。ツァイスレンズにもひけをとらない。実勢価格約4万9000円はかなりのハイコスパだ。『SEL1670Z』の実勢価格約7万6000円を考えると悩むところだ。広角24mm相当が欲しいか、望遠150mm相当が欲しいかの二択になる。私なら24mm相当が欲しいので迷わず『SEL1670Z』である。軽いしフィルター径も55mmだし、最短撮影距離35cmだし、パワーズームいらないし、ということで用途で選んで欲しい。動画撮るならパワーズームがあった方がいいよね。

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青いツァイスのロゴがまぶしい『Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS/SEL1670Z』。フードは花形でかなり大型、金属製でないのが残念。

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望遠側で瞳にピントを合わせると胸元はボケてくる。開放から非常にシャープでISO2000でも解像度は高く文句なしの描写だ

SEL1670Z 1/125sec F4.5 ISO2000 102mm相当

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同じ位置から28mmまで引きの構図にする。絞り込んだので全体的にピントがきている。歪みは少なく周辺光量落ちも少ない。

SEL1670Z 1/60sec F7.1 ISO3200 28mm相当

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ISO6400の高感度撮影。100%で見ると粒子が少し粗い感じだが、そのまま使えるレベルだ。

SEL1670Z 1/50sec F6.3+0.3 ISO6400 30mm相当

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ボリュームのある単焦点レンズ『Sonnar T* E 24mm F1.8 ZA/SEL24F18Z』。フードもカッコイイのだが金属製ではない。インナーフォーカス採用。手ブレ補正機能非搭載。

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桜姫のコスチュームの折りじわまでしっかり描写されている。非常にシャープで階調性も豊かだ。

SEL24F18Z 1/60sec F7.1 ISO6100 36mm相当

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ウィッグの質感、金箔の色合いがAPS-Cサイズセンサーと相まってリアルに記録された。これを見るとフォーサーズよりAPS-Cサイズの方がいいかと思ってしまう。

SEL24F18Z 1/60sec F7.1 ISO6100 36mm相当

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『E PZ 18-105mm F4 G OSS/SELP18105G』は何でも撮れる万能レンズ。フードは花形で大型で迫力がある。シンプルなデザインは一見、ツァイスかと見間違えるほどだ。見た目より重くない。こちらもインナーフォーカス採用。

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金箔を背景に浮かび上がる桜姫。コスチュームの質感描写が良かった。後ろに見える金箔の色も派手すぎず地味すぎずちょうどいい。

SELP18105G 1/60sec F4.5 ISO100 27mm相当

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LEDライトを2灯入れたライティング。肌の色と質感がいい。リボンの発色も鮮やか。四隅の描写はやや甘いが絞り込めば、もっとシャープになる。

SELP18105G 1/60sec F5.0 ISO400 27mm相当

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正面からオパライトを当てた。瞳から胸元までキッチリピントが来ている。これに対して足元は緩やかにボケ手入ることが分かる。

SELP18105G 1/60sec F5.0 ISO320 57mm相当

【研究結果】

SONY『α6500』AFでツァイスレンズが使えるのはαシリーズだけというウリに加えて、ボディ内手ブレ補正、タッチパッド機能、最高ISO感度51200対応などコスプレ撮影にも魅力的なスペックを搭載している。しかし、SONYの場合フルサイズボディも小型軽量なのだ。しかも『α7』は実勢価格約10万円で買えてしまう。『α7 II』という選択肢もあるし、『α7R II』だってある。ボケが欲しいならフルサイズへ。小型軽量で高画質なミラーレスならAPS-Cサイズである。『α6500』ならツィアイスレンズもGレンズもハイコスパだ。天面がフラットなデザインも個性的でレンズのデザインもカッコイイ。

実際に使ってみると、やはり高感度に強いのがいい。クリップオンストロボの弱い光量でも撮れるので、ストロボのチャージが早くなり撮影のテンポが早くなる。またはLEDライトボックスでも撮りやすい。強い光が必要ないので、光が硬くなりがちな小型ストロボやLEDでも柔らかい写真を撮りやすい。ISO6400が使えるのがいい。インターフェイスはツインダイヤルでないので、背面のダイヤルも使うことになるが、慣れれば問題ないだろう。カスタム用ボタンは1から3まであるのでEVFの明るさ固定モードも割り振れた。チルト式の液晶モニターも使いやすい。AFに関してはタッチパッド機能が使えるようなったのが大進歩。その動きはイマイチもっさりしているが、ないよりはずっといい。暗い場所でのAFは赤外線補助光をONにしても迷うことがあり、特に顔認識が弱いと感じた。レンズに対してボディがちょっと負けている。小型軽量のAPS-Cサイズのミラーレスが欲しい人、特にツァイスレンズを使ってみたい人にオススメ。ここからフルサイズ沼にズブズブとはまっていく可能性は大きいかも......

●『α6500』にはツァイスレンズがよく似合う
●『α6500』は高感度に強い
●『α6500』の手ブレ補正は強力
●『α6500』バッテリーの持ちは普通

(文/ゴン川野)

カメラ生活42年、小学生でオリンパスPEN-Fを愛用、中学生で押し入れ暗室にこもり、高校では写真部部長。大学卒業後、単身カナダに渡りアウトドアスクール卒業後「BE-PAL」を経て本誌ライターに。保有交換レンズ41本、カメラ28台(見える範囲で)。阿佐ヶ谷レンズ研究所もよろしく。

■連載/ゴン川野の阿佐ヶ谷レンズ研究所

※記事内のデータ等については取材時のものです。

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