羽生、宇野はSPを前に順調。気になる「海外ライバル勢」の状態は?

羽生、宇野はSPを前に順調。気になる「海外ライバル勢」の状態は?

  • Sportiva
  • 更新日:2018/02/15

2月14日の午後から、江陵アイスアリーナの地下にある練習リンクで行なわれた、平昌オリンピック男子フィギュアスケートの公式練習。他の選手たちより2分ほど遅れてリンクに入った羽生結弦は、前日のフリーの曲かけ練習に比べ、力を抑えて滑っていた。

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14日の公式練習で軽めの調整を行なった羽生

コンパルソリーからはじめて、体を慣らすための大きなスケーティングに移る。この日の曲かけ練習の順番が最後だったこともあり、最初にジャンプを跳んだのは練習開始から20分ほど経ってからだった。

片足でステップしてのトリプルアクセルから、4回転トーループ+3回転トーループの連続ジャンプを跳び、その後は、前の選手の曲がかかっている中でSPの演技に入った。

イーグルから入った4回転サルコウは転倒するも、すぐに同じジャンプを再挑戦してきれいに決め、そのままフライングキャメルスピンにつなげる。そして自分のSPの曲かけ練習の順番が回ってくると、ジャンプは回転を確認するだけで、他のスピンやステップを最後まで続けた。結局、ジャンプは4本だけしか跳ばず、”超省エネ”で練習を終えた。

羽生のライバルたちの状態に目を移すと、最も高得点を獲得する可能性を感じさせるのは、団体戦SPで103.25点を出して1位となった宇野昌磨だ。そのときの演技では、冒頭の4回転フリップで着氷を乱したものの、このところ”鬼門”になっていた4回転トーループ+3回転トーループを成功させた。

宇野は13日の公式練習には出てこなかったが、この日はフリーの曲かけ練習を実施。冒頭の4回転ループは決めたが、続く4回転フリップで着氷を乱した。それでも宇野本人は、「ループが成功するとフリップで失敗することは練習でも多いんです。(本番では)欲を言えばどちらも成功させたいですけど、最悪どちらかが成功すればいい」と、割り切った考えでいることを明かした。

後半は、2回転トーループをつけた連続ジャンプと、単発で4回転トーループを跳び、トリプルアクセル+1回転ループ+3回転フリップもキッチリ成功させた。羽生を追いかける立場で精神的に追い詰められている様子もないため、本番で大崩れする心配はなさそうだ。

一方、 団体戦のSPで4位に終わったネイサン・チェン(アメリカ)は、14日の公式練習に姿を見せなかった。団体戦の演技では、4回転トーループがパンクして2回転になり、 次のトリプルアクセルも転倒する痛恨のミスが響いて、80.61点で4位にとどまっている。

今年1月の全米選手権でもSP、フリーともに4回転ルッツは跳ばなかったが、ルッツの感覚を取り戻しているのかどうかが気になるところ。公式練習を休んで状態が確認できなかっただけに、本番でどういった構成にしてくるのか要注目だ。

羽生と同じく、団体戦に出場しなかったボーヤン・ジン(中国)、ハビエル・フェルナンデス(スペイン)は、練習で状態のよさを感じさせる滑りを見せた。

ボーヤン・ジンは、4回転トーループを何度も跳んでいるのが印象的だった。SPの曲かけ練習では着氷を乱す場面もあったが、最大の得点源である4回転ルッツは軽々と跳び、その後に3回転トーループをつけて連続ジャンプにした。

ステップにもキレがあり、つなぎの滑りも細かいところまで意識が行き届いていた。今年1月の四大陸選手権は宇野を上回って優勝したが、平昌五輪の本番ではよりパワーアップした姿を見せるかもしれない。

3大会目の五輪出場となるフェルナンデスは、キレのある4回転トーループを何度も決めている姿が目立った。4回転サルコウは軸が動いてしまって、フリーの曲かけ練習でも転倒していたが、そこから少しずつ修正。練習の最後にはきれいに決めた。

ステップに関しては、持ち味である軽さとキレのある滑りは陰りはみられない。スケーティング技術は確かなだけに、SPで波に乗ることができれば、悲願のメダル獲得に大きく近づくことができるだろう。

平昌五輪開幕前は、羽生、宇野、チェンの”三つ巴”の戦いになるとも予想されていたが、実際に大会が始まれば各選手の調整の出来がすべてを左右すると言っていい。16日のSPに向けた戦いは、いよいよ最終局面に入った。

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