
Image: Adobe Blog
映像制作の時短化が止まらない。
AdobeのPremiere Pro、After Effects、Frame.ioのベータ版に、なんだかスゴそうなアップデートが発表されました。映像制作の現場に、またも革新が起きそうな予感。
フィラーワードの一括検出
フィラーワードとは「あのー」「えーと」などの、会話の隙間に入る言い淀み言葉のこと。今回のアップデートで、「文字起こしベースの編集」のなかに、フィラーワードを一括で検出する機能が追加されました。
言い淀んでる箇所をワンクリックで選択できるので、映像中の不要な部分をバシバシカットできるわけですね。さらにフィラーワードだけでなく「無音の間」も検出してくれます。
背景ノイズを自動で分類
新たに「スピーチの強調」機能が追加されます。これは、雑音まみれの映像素材しか残ってない場合でも、一瞬でノイズを消してくれるというもの。
あるいはマイクの位置が悪かったり録音状態がイマイチな音源をも、スタジオレベルの音質まで改善してくれるそうな。
↑の14秒頃の映像がわかりやすい。古い映像や音源のリマスターに重宝しそうですが、雰囲気が変わっちゃう部分は否めないなぁ。どれくらい強調するかのバランスが重要そう。
また「オーディオタイプの自動タグ付け」という新機能も追加。クリップの音源を「会話」「ミュージック」「効果音」「環境音」に自動分類してくれるもので、やたらとBGMが騒がしい場所での映像も効果的に編集できそうですね。
真の3Dワークスペースを得た
After Effectsが、アップデートによってコンポジションに3Dモデルをネイティブで読み込めるようになりました。After Effects上での3Dモデリングや編集がよりスマートになったワケです。
環境光の補正やスタジオライトの再現などが可能で、ライティングの補完などもスライダーで細く調整可能。色んなライティングを試せるのはおもしろそう。
対象を切り抜くロトブラシは、AI搭載ロトブラシに進化。髪の毛や手足など、透明度の高い対象物の輪郭がより精緻に描けるように。この作業の時短はVFX全体の高速化に直結しますね。
共同編集がもっと簡便に

Frame.ioは、ファイルの共同管理・編集や注釈が可能な、映像のための共同作業プラットフォーム。
アップデートにより、動画やオーディオ、写真、デザインファイル、PDFアセットなどを、並べて表示できるようになりました。注釈やバージョンスタックも可能。
新機能として「Frame.io Storage Connect」が実装されます。今まではFrame.io専用のクラウドストレージしか使えませんでしたが、AWS S3のような外部のストレージにFrame.ioをリンクさせられる仕組みです。毎月のストレージ代が節約できるかも。
それぞれの新機能の詳細や提供時期などは、Adobeのブログをご参照あれ。放送業界向けの国際放送機器展「IBC2023」の開催に合わせたアプデだけあって、どれも実践的な新機能ですね。
Source:Adobe Blog
Premiere Proに超大型アプデ。AIパワーでカット編集が楽になる
ヤマダユウス型