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日本では報道されない、最先端テクノロジー溢れる「アフリカの今」

日本では報道されない、最先端テクノロジー溢れる「アフリカの今」

  • ライフハッカー[日本版]
  • 更新日:2021/07/20

ライフハッカー[日本版]とBOOK LAB TOKYOがコラボするトークイベント「BOOK LAB TALK」。

第5回目のゲストは『超加速経済アフリカ: LEAPFROGで変わる未来のビジネス地図』(東洋経済新報社)を出版された椿 進さんと、ブックライターとして同書の制作に携わった上阪 徹さんです。

今回、ライフハッカー[日本版]編集長・遠藤祐子が、かつてない経済成長を遂げるアフリカの今を伺いました。

日本人の「アフリカ像」はもう古い

『超加速経済アフリカ: LEAPFROGで変わる未来のビジネス地図』は、現地情報×ファクトフルネスでアフリカの最前線を捉えた一冊。

著者の椿進さんは、2008年にAsia Africa Investment & Consulting(AAIC)を創業し、新興国における新規事業の育成や市場参入支援を行ってきたアジア・アフリカのスペシャリストです。

椿さんがアジア・アフリカ地域への投資やコンサルを始めた原点は、「日本をよくしたい」という思い。

そのためには“伸びている地域”で日本企業が活躍できる道を作ればいいと考え、AAICの活動を行ってきました。

しかし多くの日本人が抱く貧困や飢餓といったイメージは、椿さんに言わせると「30年前」のもの。

アフリカの真の姿を伝えたい、アフリカでのビジネスにもっと挑戦してほしい──そこで10年来の友人であり「本のプロ」である上阪さんに相談し、本書の執筆に取り組んだのです。

日本は「アフリカの未来」を知っている

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イベントの最後に「アフリカには日本の将来がある」と締めくくった椿進さん。Photo: ライフハッカー編集部

10年前にアフリカを訪れた椿さんを驚かせたのは、そこに「自分が子どもの頃の日本」があったことでした。

アフリカは今、かつての日本、中国、韓国、台湾、東南アジア、インドが歩んできた道を、加速度をつけて突き進んでいると話します。

椿さん(以下敬称略):大体、日本の45年遅れくらいの感じです。1人当たりのGDPが1000ドルというのは、ちょうど我々が生まれた1965~66年くらいの頃なんですよ。

GDPが1000ドルのときに日本で起きたのは、オリンピックの開催、そして多摩ニュータウンのような公団住宅の増加でした。

エチオピアの首都であるアジスアベバに行くと、中所得者向けの超大規模な集合住宅が広がっているとのこと。大量の中流家庭が生まれているのです。

椿:面白いのは、どの国でも最初期の集合住宅って、広さも設備も価格も同じなんです。50平米ほどで300万くらいからのスタート。そして3年持っていると必ず倍になる。アジスアベバでは、毎日銀行の前で団地の抽選会をやっていますよ。

新幹線ができ、高速道路ができ…といった途上国の変化を現地で体験した椿さんは、その進み方がかつての日本と全く同じであることを発見。

書籍では、今アフリカのどの都市が、日本のいつの状況に当たるのかを示した対照表を掲載しています。

「この表を見るだけでも、この本を買う価値がある。『日本は答えを知っている』とサブタイトルをつけたいくらい」と上阪さんが太鼓判を押す貴重な資料です。

「リープフロッグ」で最先端のテクノロジーを実装

その一方でアフリカが日本と大きく違うのは、「リープフロッグ(カエル飛び)」と呼ばれる変化を遂げたこと。

これは、既存の社会インフラが整備されていない新興国が、最先端技術の導入によって加速度的に発展することを指す言葉です。

椿:最大の変化は、携帯とスマートフォン。家に電気も通っていないし、銀行口座も、クレジットカードも、パソコンもないのに携帯があるわけです。

すでにアフリカではプリペイド携帯の普及率が97%に達し、スマートフォンも50%の人が使っていると椿さん。

プリペイド携帯なのは、銀行口座や固定住所がない人が多く、後払いができないからです。

椿:端末にチャージした通話料を人に送るのも一般的です。アフリカならではのイノベーションは、お店に行くとチャージした通話料を現金に戻せること。これは日本の交通系ICカードの最大の課題なのですが…。アフリカではこのシステムを利用して、出稼ぎ先から家族にお金を送っています。

その流通総額は、なんと年間5兆円。GDPの半分がモバイルマネーでやり取りされているといいます。

規制がないから自由にビジネスが展開できる

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アフリカとは「希望」であると上阪さん。Photo: ライフハッカー編集部

さらにアフリカでは、スマートフォンを活用した医療テクノロジーも進化中。

医師の数が少なすぎるため、スマートフォンを使った診察や薬の処方が当たり前になっています。薬を購入すると、ナイロビであれば2時間ほどでバイク便が届くそう。

ルワンダには輸血用の血液バッグをドローンで15分以内に運ぶサービスもあります。

上阪さん:すごいのは欧米のベンチャー企業がこうしたビジネスを手がけていること。シリコンバレーの企業がこぞってアフリカに進出しているんです。

規制ばかりの先進国ではなく、規制のないアフリカで自由にビジネスを展開する。僻地医療のような深刻な問題も、近いうちにアフリカ式で解決できるかもしれません。

アフリカの成長が日本では報道されていない

アフリカと日本を比較すると、日本が抱える問題点も浮かんできます。例えば、日本の病院には世界でもっともMRIとCTが普及しているのに、稼働率はもっとも低いそう。

一方、アフリカの中小規模のクリニックではMRIやCTを購入できないため、検査機器を集めたセンターを作ってシェアしています。

1回充電すると5日もつスマートフォンや、ダブルSIM・トリプルSIMで自動的に安い回線につないでくれるスマートフォン、停電になっても食品が腐らない保冷式の冷蔵庫など、アフリカの優れた家電の話にも驚きました。

「日本企業は1970年代までは盛んにアフリカに進出していましたが、その頃アフリカの経済が停滞し、日本でもバブルが崩壊したことでストップしてしまった」と椿さん。

飢餓、貧困、内戦といったステレオタイプのアフリカのイメージは、30年前のこの時期に生まれたもの。

「そのあと一気に成長したことが日本では報じられていない」と上阪さんも指摘します。

驚きのファクトが満載で、聞けば聞くほど誰かに話したくなり、アフリカに行ってみたくなる椿さんのトーク。コロナ禍が明けたらきっと! とワクワクさせてくれました。

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Photo: ライフハッカー編集部

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次回のBOOK LAB TALKは?

次回のBOOK LAB TALKは、7/20(火)19時より、&Co.,Ltd.代表取締役/Tokyo Work Design Weekオーガナイザーの横石 崇さんをお招きして、より効果的に自分を紹介できるようになるためのワークショップを行います。みなさまのご参加、お待ちしております!

【イベントの詳細はこちら】

肩書き・会社名はもう古い。自己紹介をアップデートする1時間|横石崇さん登壇イベント7/20開催

Source:AAIC

田邉愛理

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