「きっとずっとこういう映画を探していました」生きづらい日常に抗う『真夜中乙女戦争』、試写会直後のリアルな感想をレポート

「きっとずっとこういう映画を探していました」生きづらい日常に抗う『真夜中乙女戦争』、試写会直後のリアルな感想をレポート

  • MOVIE WALKER PRESS
  • 更新日:2022/01/15
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King & Princeの永瀬廉が主演を務める青春ドラマ『真夜中乙女戦争』に集まった鑑賞コメントを紹介! [c]「2021」真夜中乙女戦争

10~20代を中心に圧倒的な支持を集める新鋭作家、Fの初の小説を若き俊英、二宮健監督が映画化した『真夜中乙女戦争』(1月21日公開)。『弱虫ペダル』(20)で第44回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞したKing & Princeの永瀬廉が主演を務め、いまを生きる若者が漠然と抱く悩みや不安、退屈な未来に抗おうとする姿を描く衝撃の青春ストーリーだ。主人公と同世代の人はもちろん、かつて似たような感情を持った大人たちの心にもグサりと刺さりそうな本作の公開に先駆け、MOVIE WALKER PRESSでは試写会を実施。そこで集まった感想コメントから印象的なものをピックアップしていきたい。

【写真を見る】ジャズのスタンダードナンバー「Misty」をしっとりと歌い上げる、池田エライザが演じる“先輩”

東京で一人暮らしを始めたばかりの大学生“私”は、退屈な講義と深夜バイトの繰り返しで無気力な日々を送っていた。そんな時、「かくれんぼ同好会」というサークルに所属する、凛々しく聡明な“先輩”に出会い、日常がきらめき始める。その一方で、ありふれた日常に刺激を与えるように様々な悪戯を繰り返す謎の男“黒服”とも行動を共にするようになる。しかし、カリスマ性あふれる“黒服”の下には、彼に賛同する同志たちが集まり、その言動も激化。やがて“私”と“先輩”を巻き込み、“真夜中乙女戦争”と銘打った東京破壊計画が実行されようとしていた。

将来が不透明で、生きづらい現代社会…。そんな世界で葛藤する登場人物の姿が心を揺さぶる

将来への漠然とした不安や焦り、既成の枠組みやSNSが作りだす虚構の世界に翻弄され、無意味な日常を生きるだけの虚無感など、モラトリアムのなかで葛藤する若者の姿を映しだす本作。作品を鑑賞した人たちからも、「共感した」「心に響いた」といった声が数多く上がっている。

「休む暇がないほど衝撃の連続でなかなか思考がまとまりませんが、コロナ禍の時代にすごく響く作品だと思いました」(10代・女性)

「苦しいくらいにまっすぐで優しくて、きっとずっとこういう映画を探していました」(10代・女性)

「いままでいろんな映画を観てきたけど、こんなに感情移入した作品は初めてでした」(10代・女性)

「将来が不確かで、孤独で先行きが不透明な大学生の揺らぐ気持ちに共感できるところがあった」(10代・女性)

「限られた人生で、いつ死ぬのかもわからないなかで、生きていくってなんだろうなと思いました。自分の役目を考えて生きていきたい」(20代・女性)

「想像をはるかに超える内容で頭が追いつかず、疲労感でいっぱいです。とても集中して見てしまい、あっという間でした」(20代・女性)

主人公である“私”は、恋と破壊という2つの出会いによって、自意識で固められた殻を打ち破り、成長し変貌していく。そんな姿に「勇気をもらった」「考えさせられた」という人もいるようだ。

「つらい人生を生きていても『生きていることが大事、生きてさえいればなんとかなる』という言葉にすごく背中を押されました」(10代・女性)

「“私”の人生を諦めてないところや人間くささが羨ましい。自分の感情や人生にきちんと向き合っていきたいと思いました」(30代・女性)

「現代とすごくリンクしているところがあり、ドキッとしました。何回も観ていろんな解釈をしたいです」(20代・女性)

「非現実的な内容だけど、どこかいまの世界に通ずるものがあって、人によって思うところが違うんだろうなと思います」(20代・女性)

「感情がとにかく引っ掻き回され、一度観ただけでは的確に言葉で表現できない」(20代・女性)

このほか、「原作を読んだうえで映画を観ましたが、原作がきちんと再現されている部分と映画オリジナルの部分がどちらもとてもおもしろく、美しい映画でした」(10代・女性)や「“私”になって映画を観ることができた。今度は“黒服”の立場でもう一度観てみたい」(20代・男性)といった意見のほか「『ファイト・クラブ』を痛烈に、的確にオマージュした表現が印象的でした。映画好きの友人と、縦の文脈でもぜひ話し合いたい」(20代・男性)といったコメントもあり、原作ファン、映画ファンからも高評価を得た。

スタイリッシュで独創的なカメラワークと映像美に、作品をエモーショナルに彩るビリー・アイリッシュの主題歌

本作で監督、脚本、編集を務める二宮と言えば、『チワワちゃん』(19)に『とんかつDJアゲ太郎』(20)と話題作を立て続けに発表してきた注目の若手監督。その唯一無二の映像センスと、原作が持つ独創的なセリフが織りなす世界観との相性は抜群で、スタイリッシュな映像美が観る者をスクリーンへ釘付けに。ただ美しいだけでなく、“心情への共感度が増す映像美”を絶賛する声も多い。

「カメラの動きが気持ちよく、登場人物たちの心情により深く寄り添えました」(40代・女性)

「東京タワーを映すシーンがどれも美しく、なにかがここで起きるんだろうなという感じにワクワクしました。美しい映像で引き込まれる作品でした」(20代・女性)

映像面に加えて注目したいのが、主題歌アーティスト。世界的人気を誇るグラミー賞受賞アーティスト、ビリー・アイリッシュの「Happier Than Ever」が主題歌に決定し、怒りと失望を叩きつけるようなヘヴィでエモーショナルなサウンドが、エンドロールが流れる劇場に形容しがたい余韻を漂わせる。

「エンドロールで流れるビリー・アイリッシュが最高でした」(30代・女性)

「冒頭から臨場感あふれるカメラワークで、最後の主題歌が流れるエンドロールまで非常に満足度が高かった」(20代・女性)

永瀬廉演じる“私”と彼を取り巻く登場人物たちが心に残る理由とは?

主要キャラクターを演じたキャスト陣への感想コメントも抑えておきたい。“私”役の永瀬は『うちの執事が言うことには』(19)で映画初主演を務め、初出演の連続テレビ小説「おかえりモネ」の及川亮役でも話題を集めてきた。本作では無表情な“私”のかすかな心の揺れ動きを抑えた演技で表現するなど、さらなる新境地を見せてくれる。

「冒頭で教授に抗議しているシーンにすごく共感しました」(20代・男性)

「目線、表情、声と出せるものすべてを出して“私”という役を演じていたのが印象的でした」(10代・女性)

「最初と最後の“私”の変化が著しく、どんどん目つきが変わっていった」(10代・女性)

「日常が曲がっていく様子を丁寧に演じられているなと思いました」(20代・女性)

“私”に影響を与える一人、“先輩”役には池田エライザ。俳優のほか、『夏、至るころ』(20)では映画監督デビューも果たすなど、表現者としてマルチな活動を見せる池田が、どこかミステリアスで、“私”が変わるきっかけにもなる役柄を好演している。

「『一生懸命生きている人を誰も馬鹿になんてできない』など、心にすっと入ってくるような、でも力強いメッセージを発していて印象的でした」(20代・女性)

「原作を読んで、想像していた先輩そのものでした」(20代・女性)

「歌唱シーンがとても美しくてすてきでした」(20代・男性)

「“先輩”がいることによって“私”の考え方が変わってくる」(40代・女性)

そして、もう一人の影響を与える存在、“黒服”を演じるのは、『きみの鳥はうたえる』(18)や『素敵なダイナマイトスキャンダル』(18)などで様々な映画賞を受賞してきた実力派の柄本佑。“黒服”は物語の核とも言うべき存在で、一連の騒動を首謀しながら、“私”を退屈な日常の外にも連れ出してくれる。そんなつかみどころのないキャラクターが、「心に残った」という人も多いようだ。

「最初から最後までずっと優しくて勇敢でした」(10代・女性)

「“黒服”によって“私”の進む未来が変わっていく様子が印象に残りました」(10代・女性)

「行動が予測できず、なにを考えているのかわからないところにハラハラさせられた」(20代・男性)

なにげなく生きている日々に疑問を感じながらも、現実を受け入れ、いつの間にか社会に溶け込んでしまっている。この世界から抜け出すことはできないのか?そんな問いに、ある種の答えを提示する『真夜中乙女戦争』。痛々しく、もがき、苦しむ“私”の物語が、観る者に感じ与えるものは?それを確かめに、劇場を訪れてほしい。

構成・文/サンクレイオ翼

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