万能型FW鈴木優磨はなぜ日本代表に選ばれない?「スターになれる選手」と惜しむ声も

万能型FW鈴木優磨はなぜ日本代表に選ばれない?「スターになれる選手」と惜しむ声も

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  • 更新日:2022/09/23
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ゴールを狙う鈴木優磨

カタールW杯まであと2カ月を切った。本戦に出場する日本代表のメンバーが注目される中、この男が「森保ジャパン」にサプライズ選出される可能性はあるだろうか。J1・鹿島アントラーズのFW鈴木優磨だ。

【写真】「ケガがなければ…」日本代表の歴史を変えられた“未完の逸材”代表入りの賛否を巡り、これほど話題になる選手はいないだろう。実力はピカイチだ。20~21年にベルギー1部のシント・トロイデンで34試合に出場して17得点をマーク。今年から古巣の鹿島に2年半ぶりに復帰すると、28試合出場で7ゴール9アシストをマーク。得点能力だけでなくパスセンスも光り、攻撃陣の中心として牽引している。

欧州で取材する通信員は、鈴木のプレーについてこう語る。

「プレーのクォリティーが非常に高く、得点を取るバリエーションも多彩です。オフ・ザ・ボールの動きにも長けているので、パッサーとしてはやりやすいでしょう。ストライカーとして得点を取るだけでなく、1列下がってゲームメークをして周りの選手を生かすこともできる。起用法の幅が広い選手ですね。攻撃陣の起爆剤として日本代表に呼んでほしい存在ですが、森保監督は一度もフル代表に招集していません。思い描くサッカーにハマらないのでしょう。FWはポストプレーで体を張る大迫勇也(ヴィッセル神戸)、快足が武器の伊東純也(フランス・ランス)、古橋亨梧、前田大然(共にスコットランド・セルティック)という陣容で、万能型の鈴木は置き所が難しい」

鈴木がプレー以外で注目を集めるのは、強烈な個性だ。ピッチ上で相手選手と激しいコンタクトプレーを繰り返し、物議を醸すことも。8月27日のJ1リーグ第27節・川崎フロンターレ戦に出場した際は、1-2のビハインドで迎えた後半36分、相手MF遠野大弥を右手で押して倒した後に鈴木の右足が遠野の顔面を直撃。決して故意ではないが、遠野はそのまま倒れ込んでピッチに緊張感が走った。後半アディショナルタイムにも、ロングフィードをヘディングしようとした遠野に背後からタックルしてファウルに。選手たちが駆け寄る中、日本代表のDF谷口彰悟が鈴木に強い口調で抗議すると、その後のプレーでヘディングではね返そうとした谷口に対し、鈴木が体当たりするような形で衝突した。SNS上では「悪質タックル」と批判の声が殺到する事態になった。

スポーツ紙記者は、「チームの勝利を目指して誰よりも熱い分、プレーが荒くなってしまう部分がある。威圧的な振る舞いをすると印象が悪くなってしまうし、もったいないなと感じます。熱さの方向性を間違えなければ、闘志を前面に出すプレースタイルでチームの士気を高められる貴重な選手です。今の日本代表は巧い選手がそろっていますが、MF本田圭佑、FW大久保嘉人のようにギラギラした個性で魅了できる選手がいない。鈴木は昔気質の選手でスター性を兼ね備えている。相手チームの選手にも気を遣うし、傍若無人な振る舞いでチームの輪を乱す選手ではない。誰にも文句を言わせない活躍をして突き抜けてほしいですね」と期待を込める。

18年のキリンカップで日本代表に選出されたが、この時は負傷により参加を辞退している。世界に通用する攻撃センスを持つ鈴木が、日の丸をつけてピッチでプレーする日は来るだろうか。(梅宮昌宗)

※週刊朝日オンライン限定記事

梅宮昌宗

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