金属アレルギーの症状や原因は?治療法・予防法も教えて!

金属アレルギーの症状や原因は?治療法・予防法も教えて!

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  • 更新日:2022/05/14
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指輪やネックレスを身に付けていると、皮膚に触れている部分が赤くなったり痒みが出たりする場合があります。これらの症状の多くは金属が原因となり引き起こされる金属アレルギーの症状です。それでも症状の原因が金属かどうか自分で判断することは難しいでしょう。今回は金属アレルギーの主な症状や原因などについて解説していきます。どのような金属が原因となるか発症してからの治療法などご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

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監修医師:工藤 孝文(医師)

みやま市工藤内科 院長・糖尿病内科医・漢方医・統合医療医。福岡大学医学部を卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。現在は、福岡県みやま市の工藤内科にて、糖尿病内科・ダイエット外来・漢方治療を専門に、地域診療を行っている。NHK「ガッテン!」「あさイチ」、日本テレビ「世界一受けたい授業」などテレビ出演多数。著書は50冊以上におよび、Amazonベストセラー多数。YouTube「工藤孝文のかかりつけ医チャンネル」が現在人気を集めている。日本内科学会・日本糖尿病学会・日本肥満学会・日本東洋医学会・日本抗加齢医学会・日本女性医学学会・日本高血圧学会、日本甲状腺学会・日本遠隔医療学会・小児慢性疾病指定医。

金属アレルギーの症状や原因は?

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金属アレルギーの症状を教えてください。

金属アレルギーの主な症状は、金属が触れた部分の皮膚にかゆみや水ぶくれ等の炎症が生じることです。

人によって症状に個人差があり、触れた部分だけに炎症が起こる場合や全身に症状が出る場合もあります。症状が出るのも金属に触れてすぐに炎症を起こすこともあれば、数日経ってから症状が出るケースもありさまざまです。

重度のアレルギー症状では、皮膚の炎症だけでなく発熱や全身の倦怠感を伴う場合もあります。

金属アレルギーの原因は何でしょうか?

金属アレルギーは汗をかくことにより金属が溶けて体内に吸収されることで引き起こされます。そのため、症状が出やすいのは運動をした後や汗をかきやすい夏場です。

金属アレルギーは体内に取り込まれた金属が許容量を超えると、免疫機能によって拒否反応を引き起こすことで炎症が発生します。アクセサリーなど金属を身に付ける機会が多い人ほど金属を取り込みやすいですが、この許容量は人によって異なります。常に金属を身に付けていたとしても、すべての人が発症するとは限りません。

金属を身に付け汗をかいた際に金属を許容量以上に体内に取り込んでしまうとアレルギー症状が起こり体が拒否反応を示します。

原因となる金属はどのようなものがありますか?

金属アレルギーを引き起こす金属の中には汗などによって特に溶けやすい性質を持つものがあります。

溶け出しやすい金属の代表的なものはニッケル・コバルト・クロムの3つです。これは三大原因金属と呼ばれており、特に金属アレルギーを引き起こしやすいものだといわれています。

これらの金属は身近な製品にも使用されているもので、中でもニッケルはメッキアクセサリーとして安価なものに多く使われている金属です。利用用途が広く幅広い製品に使用されているため、アレルギーを持つ方は十分注意する必要があります。

症状は全身に出ることもあるのでしょうか?

金属アレルギーの多くは金属に触れた部分に炎症反応が起こります。しかし、金属に触れていない部分でも炎症が起こる全身型の場合は全身のさまざまな箇所で痒みや湿疹が現れるため注意が必要です。

体内に取り込んだ金属イオンが汗の中に混じって溶け出ることで金属に触れたのと同じ炎症を起こす場合があります。

症状が出やすい箇所は、脇の下や足の付け根など皮膚同士が接触する部分です。夏場は金属アレルギー以外の要因でも汗のたまりやすい部分で皮膚炎の症状が出る場合があります。汗により炎症を起こす症状が出る場合は金属アレルギーが原因のこともあるので注意が必要でしょう。

食材によって発症することもあると聞きます。

金属はアクセサリーなどで直接触れるだけでなく、食材に含まれているものを食べることで体内に取り込むケースもあります。

鉄や亜鉛などは人間の身体に必要なミネラルの一種です。不足すると身体のバランスが崩れる可能性があるため必要量を食材で取り込まなければなりません。しかし、摂り過ぎてしまうと金属アレルギーの症状を悪化させる一因となります。

前述の三大原因金属と呼ばれるクロムもじゃがいもや玉ねぎ、紅茶などにも含まれているため症状を持つ方は注意が必要です。

金属アレルギーの治療法

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金属アレルギーの治療法を教えてください。

金属アレルギーは他の花粉症などのアレルギー同様に一度発症すると完治は難しいです。皮膚炎などで金属アレルギーの疑いがある場合には、まずどの金属に対してアレルギー反応が起こるのか調べる必要があります。その方法としては、パッチテストや特定の金属を多く含有する食材を使って負荷試験を行い症状の変化を見る方法などです。

金属アレルギーの症状が出た場合、多くのケースではその金属を体内から取り除けば1~2週間程で症状が治まります。症状によっては長引くこともあり、特に全身に症状が及ぶケースでは症状が治まるまでに1~2年かかるケースもあるようです。身に付けるアクセサリー以外にも虫歯の治療などに使われる銀歯や詰め物などの金属も原因となる場合があります。

これらの原因となる金属をすべて取り除いた上で、湿疹については塗り薬や飲み薬を使った治療が有効です。塗り薬にはステロイドの軟膏を使い、飲み薬には抗ヒスタミン薬などが用いられます。しかし、金属アレルギーは完治することが難しくステロイドの外用薬は長期に渡り大量に使用すると副作用が起こることもあります。まずは体内から原因となる金属を取り除くことを優先し、その後の処置は医師の判断を仰ぐことが重要です。

パッチテストはどこで受けられますか?

金属アレルギーの検査を行うパッチテストは主に皮膚科で行うことが可能です。検査は保険適用できるため、費用は1,500円程度で済ませられます。検査方法はアレルギーの疑いのある試薬を肌につけて反応が起こるかチェックする方法です。

パッチテストはその場ですぐにできるものではなく、試薬を肌につける期間も48時間と長い間つけている必要があります。さらにその反応を3日後と7日後に確認するため、最低でも1週間はかかります。そして、1週間かけて反応が出なかった場合でもアレルギーの疑いが完全になくなるとは言い切れません。その時の体調によって症状の出方に差が出てしまうため、検査で陰性でもその後アレルギーを引き起こす可能性はあります。

そのため、陽性反応が出た場合はアレルギー原因を特定できますが、反応が無かった場合でも慎重に経過観察することが重要です。

金属アレルギーの予防法

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金属アレルギーの予防法を教えてください。

金属アレルギーは金属が皮膚と接触するだけで発症するケースは少ないです。金属が汗などで溶け出すことにより体内に吸収されアレルギー反応を引き起こします

そのため、激しい運動をしている時や夏場の暑い時期で汗をかきやすい状況では指輪などのアクセサリーを外したほうがよいでしょう。また、アクセサリーだけでなく歯医者の治療で使われる銀歯や詰め物に含まれる金属が原因の場合もあります。

。何がアレルギー反応の原因になっているかを突き止め、原因となる金属を取り除くことを優先させることが重要です。

アクセサリーの着用で特に注意すべきポイントはありますか?

アレルギーの原因が特定できている場合には身に付けるアクセサリーの素材について注意する必要があります。

たとえば、金はアレルギーを引き起こしづらい金属です。しかし、18金や14金は純粋な金ではなく合金であり他の金属が含まれているためアレルギー反応が出やすくなります。また、メッキで覆われた製品はコーティングが汗などで剥がれやすいためアレルギー反応を引き起こしやすいです。

アレルギー反応が出る場合には、身に付けるものがどのような素材で作られているか十分調べる必要があります。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

金属アレルギーは他のアレルギー症状と同様に完治が難しい病気です。そして、金属アレルギーは金属に触れた時にアレルギー反応が出るわけではありません。

金属が汗などによって溶け出すことで体内に吸収された際に身体が拒否反応を示し炎症を起こします。そのため、金属を身に付ける時の環境には十分注意しましょう。

皮膚に発疹や痒みがあり金属アレルギーが疑われる場合には、皮膚科を受診し医師の判断を仰ぐ必要があります。パッチテストなどの検査を行い原因を特定することも効果的でしょう。

編集部まとめ

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生活をする上で、金属製品はなくてはならないものです。指輪や時計などの身に付けるアクセサリーや、虫歯の治療でも銀歯や詰め物などで金属が使われています。また、食材の中にも銀や亜鉛、クロムなどの金属が含まれており、これらは身体の調子を整える上で必要な栄養素です。しかし、体内に取り込みすぎてしまい許容量を超えてしまうとアレルギー症状を引き起こします。金属アレルギーの治療にはステロイドの軟膏や抗ヒスタミン薬の飲み薬などを使用して症状を和らげることが可能です。それでも完治は難しい病気であるため、重要なのは原因となる金属を体内に取り込まないように注意することでしょう。

参考文献

金属アレルギー、金属かぶれの症状・治療法【症例画像】|ヒフノコトサイト

金属アレルギーの症状はどうして起きるのか?その原因を解説|金属アレルギー専門店

アレルギー疾患皮膚科について|わかたび皮膚科

これって金属アレルギー?検査はどこに行って、なにをすればいい?|TOKYO DIAMOND

金は金属アレルギーになりにくい?金属の種類と落とし穴|エコスタイル

「接触」していなくても現れる金属アレルギー…夏は特にご用心!|メディカルノート

よくある質問(金属アレルギー編)|ふたぎ歯科医院

金属アレルギーの予防法|横浜・中川駅前歯科クリニック

Medical DOC(メディカルドキュメント)

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