会社の危機で体調ボロボロの私を救った、たったこれだけの食事改善法

会社の危機で体調ボロボロの私を救った、たったこれだけの食事改善法

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2020/09/16
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世の中にあふれる食の健康法。本が大量に出ているが、炭水化物は体に悪いと書いたものもあれば、しっかり摂るべきと説いた本もあって、どれを信用したらいいのかわからない。ならばと、片っ端から試してみたのが、今回からご紹介する著書『健康本200冊を読み倒し、自身で人体実験してわかった 食事法の最適解』を書いた起業家の国府田淳氏だ。仕事に熱中しすぎて食べることなど二の次だったが、突如の体調不良にみまわれたのが10年前の、36歳のとき。会社の危機もあって心身ともにボロボロの状態に陥り、心機一転、食事の改善に取り組んだ。しかし、いざ本から学ぼうとしても、本によってメソッドも主張もバラバラだった。いったいどうするのが正しいのか?

医師の意見も正反対

「真実はいったいどこにあるんだ!?」「医師が書いたものでも、正反対の意見がある。どれを信じればいいのか」。これが、健康的な食事についての本を200冊読んだ私の正直な感想でした。

巷には、各種ダイエット系はもちろん、ロカボ、パレオ、1日1食、○○式食事法……ありとあらゆる健康的な食事に関する本が溢れています。「これであなたも健康になれる!」「病気にならない!」「痩せる!」などといった強いタイトルやキャッチコピーは魅力的ですから、つい手を出してしまいがちですよね。でも、なかなか効果が出ない、続けられない……とお困りの方も多いのではないでしょうか。

かくいう私もそんな状況に陥った典型的な一人です。むしろ200冊も読んでしまったので、人一倍ハマったといえます。シリコンバレー式食事法のようなベストセラー系にはじまり、マクロビオティック、ナチュラルハイジーン、ベジタリアン、ヴィーガン、糖質制限などなど、さまざまな本を読んでは試し、読んでは試しを繰り返していきました。

ただ、それだけの量の本を読んで研究を重ねても、万人に有効な答えを導き出すことはできませんでした。冷静に考えれば、各人が違う体をしていて、生活環境もまったく異なるわけですから、それも当然の話です。

それならば、さまざまな主張をいったん俎上に載せて俯瞰的に捉えた上で、各人に必要な情報を取捨選択できる状況をつくることが大事だと考えたのです。一つの方法論を信じ込むのではなく、各主張の賛否両論を知り、「中庸」を見極め、自分に合った「ウェルネスな食事のポートフォリオ」をつくる。それこそが重要なことではないか、と。

食の健康情報が整理されていない!

以前、オフィシャルコラムを担当しているForbes JAPANのWebサイトに、「関連書100冊から見えてきた『ウェルネスな食事』の傾向」という記事を寄稿したところ、とても大きな反響をいただきました。たくさんのコメントを読んでわかったのは、多くの方が健康的な食に強い関心を持っているにもかかわらず、情報が整理されていないため右往左往しているということです。

そこで私は、皆さんがたくさんの健康食関連の本を読む必要がないように、また雑多な情報に惑わされないように、200冊以上の本の中から良質な情報のみを抽出し、自分に合った食事のポートフォリオを効率的につくるための「指南書」をまとめようと考えました。

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それが、このほど出版する『健康本200冊を読み倒し、自身で人体実験してわかった 食事法の最適解』という本なのです。具体的には、主食、肉、魚、野菜、お酒など一つ一つのトピックスに対して肯定派と否定派の両面を取り上げ、皆さんにも取り組みやすいように最適解をまとめています。また、自分自身の体験談だけではなく、4人の協力者に本書の原稿を読んでもらい、実際に食事の改善を2ヵ月間にわたり実践してもらった結果を紹介しています。驚くことに、4人ともに健康診断の結果に改善が見られました。そのような実体験エピソードも交えて、多角的に「ウェルネスな食事」について追っています。

なぜ「健康的な」ではなく「ウェルネスな」という言葉を使っているかというと、単に体が健康になるというよりも、体が整うことによって心も満たされ、そして心が満たされた人が増えることによって、社会がより良い方向に進む、そんな願いを込めて「ウェルネスな食事」としています。ちなみにウェルネスとは、「健康」の定義をより広い視点で捉えた言葉で、WHO(世界保健機関)が提示したものです。健康をベースとして、いきいきと豊かな人生や輝く人生を送っている様子を表しています。

暴飲暴食に運動不足で、ついに悲鳴を上げた体

私がウェルネスな食事やライフスタイルに興味を持ったきっかけは、自分の体の悲鳴でした。以前の私は、ウェルネスとは正反対の生活を送っていたのです。

現在、私は46歳。クリエイティブカンパニーなど、計4社の経営に携わっています。32歳で起業して5人でスタートした会社も、今ではグループ会社も合わせると130人以上の規模となり、おかげさまで着実に成長しています。でも、会社を始めて3〜4年の頃は、とにかく無我夢中で仕事に没頭していたため、私生活や体のことはみじんも気にしていませんでした。

運動もまったくせずに暴飲暴食、喫煙もおかまいなし。コンビニ弁当や牛丼、ファストフードは当たり前で、たびたび徹夜しては缶コーヒーやエナジードリンク、スイーツで糖分補給、朝はハンバーガー店のモーニングセットでパワーチャージ、3時のおやつにはスナック菓子や市販のチョコで空腹をしのぐ……そんな生活を送っていました。

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すると、36歳頃からでしょうか、体の不調が次々とあらわれ始めたのです。体力が衰えて徹夜ができなくなっただけではなく、右腕の痺れが頻繁に起こるようになりました。さらに極端に風邪をひきやすくなり、夜中に目が覚めて眠れなくなるなど、体のパフォーマンスがまったく上がらなくなりました。そうなると、仕事にも熱が入りません。

運動より、ヨガより、やっぱり食べもの

その時期は、会社の売り上げも伸び悩みました。取引先が倒産して億単位の損失が出そうになる状況に見舞われたこともあり、精神的にも追い込まれて、心身ともにボロボロの状態。そこで心機一転、生活を見直すことにしたのです。体のパフォーマンスを上げ、自分の能力を高めるにはどうすれば良いのかを、真剣に考えるようになりました。

ランニングやジムでの運動から、ヨガや瞑想(インドへ修行にも行きました)、スリランカのアーユルヴェーダの施設に入る、アレルギーやDNA、腸内フローラ検査を受けるなど、さまざまなことに取り組みました。もちろん、各種ダイエットにも手を出しました。その中でも比較的簡単で、毎日行うことができて、かつ効果的だと思えたのが「食」の改善でした。

ジムやランニングは億劫でサボりがちですし、ヨガや瞑想のリトリートには頻繁に行けません。つい忘れがちな事実ですが、私たちの体は日々の食べ物によってできています。忙しい私たちにとって、まず食べるものを変えることが、体のパフォーマンスを上げ、自分の能力を高めるためには効率的なのです。

また、AIやインターネットの浸透により、知識はコモディティ化(汎用化、陳腐化)していきます。体の感覚を研ぎ澄ますことこそが、次の時代にますます重要となります。その鍵を握るのも、やはり食事でしょう。そのために、私は膨大な数の健康食関連の本を参考にしながら、「食」の改善に取り組んでいきました。

直感が冴えて、意思決定が早くなる

でも、もともとストイックというより、だらしない性格の人間です。何でも、すぐにできたわけではありません。恥ずかしながら、5〜6年もの時間をかけてジワジワと自分の食のスタイルを構築していった、というのが実際のところです。

それでも、40歳に差し掛かる頃には、徐々に結果が出始めました。まず、体重が58・5kgだったのが、53・0kgまで減少。もともと痩せ型なのに、お腹だけ出ていたので悲惨な見た目だったのですが、ぽっこりしていたお腹の肉がなくなり、少し割れるくらいにすっきりしました。

体脂肪率は12%から8%になり(BMIは17とやや痩せすぎですが)、毎年の健康診断もC判定が1〜2個、B判定も3〜4個はあったのが、C判定は一つもなくなり、B判定も減りました。風邪をひきにくくなり、病院に行くこともほとんどなくなりました。なにより、体が軽くなって直感も冴えるようになったため、意思決定が早くなり、パフォーマンスが格段に上がりました。

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仕事で記事を執筆することもありますが、30代の頃は40代になると書くスピードが遅くなるのだろうと思っていました。しかし、むしろどんどん速くなり、30代に3〜4日は費やしていた量が、40代では1日半で終えられるようになりました。会社の業績も、ここ5年間で240%アップするなど着実に成長しています(もちろん私だけの功績ではありません)。

「やる」ことより「やめる」ことにフォーカス

最初のうちは、とにかくさまざまな健康食関連の本を読んでは試していきました。あれこれやっていくうちに、矛盾を感じることも出てきます。医師が書いている本でも正反対の主張があったり、本の通りに糖質制限をした結果、目の下の痙攣が続くなど体調が悪くなったりすることもありました。たとえ医師が書いたものでも、一つの方法論に偏るのはむしろ危険かもしれない、と思うようになったのです。

また、続けることの難しさも痛感しました。怠け者の私にとっては、そもそも習慣化させることが難しかったのです。そこで、ダメな自分でも続けられる方法を模索していくと、積極的に何かを「やる」よりも、「やめる」ことにフォーカスするほうがラクで効率が良いことに気づきました。やめるということは当然、ほかに代わる選択肢がないといけませんから、私はさまざまな情報をもとに、新たな方向性を決めていきました。

私の場合、数多の健康食関連の本を読んでは試しを繰り返したため、かなりの時間を費やしてしまいました。ですから、読者の皆さんにはより効率的に自分に合ったウェルネスな食事法を導き出してもらいたいと考え、本書ではそのための情報をまとめています。

繰り返しますが、私たちの体は毎日の「食」によって作られています。そう考えれば、日々の生活の質を向上させ、仕事のパフォーマンスを上げるために、食はかなり重要なファクターであり、人生の根幹に関わるといってもいいでしょう。それにもかかわらず、食について詳しく学ぶ機会は多くないですし、日々の忙しさの中ではどうしてもなおざりになりがちです。

とにかく早く済ます。コンビニの添加物まみれの弁当を毎日食べる。疲れたらコーヒーをがぶ飲みしてカフェインを摂取する。甘いものをたくさん食べて糖分をチャージする……仕事に関しては緻密なのに、食に関しては無頓着という方は意外と多いように思います。

そんな方に少しでも食について興味を持っていただき、膨大な情報の中から本当に役立つ情報を効率的に届けたい。「読む予防薬」を作りたい。それが、本書を執筆した動機です。(筆者が「やめた」ものは何か? 次回につづく)

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