堤聖也 初挑戦で日本バンタム級王座奪取 「あなたがいたから」とリング上から母へ感謝

堤聖也 初挑戦で日本バンタム級王座奪取 「あなたがいたから」とリング上から母へ感謝

  • スポーツ報知
  • 更新日:2022/06/23
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◆プロボクシング 「DANGAN251」▽日本バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ10回戦 〇同級1位・堤聖也 (8回TKO) 王者・沢田京介●(23日、東京・後楽園ホール)

日本バンタム級タイトルマッチは挑戦者の同級1位・堤聖也(角海老宝石)が王者・沢田京介(JBスポーツ)に8回TKO勝ち。新王者となった。沢田は初防衛に失敗。戦績は堤が6勝(5KO)2分け、沢田が15勝(6KO)3敗2分け。

初回、ジャブの差し合いから機会をうかがった堤は2回、左フックで王者に尻餅をつかせた。「流れの中で、しみついていたパンチが出た」と一気に試合を決めにかかったが、偶然のバッティングで右目上をカットした王者も必死に食い下がった。「あのダウン以降、警戒されてしまった。5回以降、いつ倒されるかという恐怖があった」と堤。6回、7回とパンチをまとめて倒しにかかるが沢田がこらえ、反撃をうかがう。「『(速射砲ラッシュで世界戦V4を決めた)京口さん(紘人=ワタナベ)みたいにうまくいかない』とパンチを打ちながら思っていた」という。

8回、パンチをまとめると沢田は防戦一方。危機を察したレフェリーが試合を止めた。

「ボクシングを始めて13年くらいたつけど、初めての日本一。今日のために人生かけてきました」とリング上で喜びを示した新王者。無敗でのタイトル初奪取だが「負け知らずという、カッコイイものじゃない。泥臭くやってきた。コロナ禍でなかなか試合ができず、沢田選手には戦ってくれてありがとうという思い。実感はこれから湧いてくると思う」と話した。

2020年1月の「GOD’S LEFTバンタム級トーナメント」決勝で中嶋一輝(大橋)とドロー。優勢点の差で優勝を逃した。同年10月には元WBC世界フライ級王者・比嘉大吾(現・志成)と10回戦を戦ったが、ここでもドロー。だが、実力者との激闘は手応えを与えてくれた。1年8か月ぶりの試合は、ワタナベから角海老宝石にジム移籍後初勝利。この日まで現役の日本王者は不在だっただけに「日本のベルトが角海老にないと、ね。一つの恩返しができた」と胸を張った。

リング上でのインタビューの最後に、自ら切り出して、観客席から見守ってくれた母・邦代さんへ感謝の気持ちを伝えた。「母親がずっと側で僕を支えてくれた。あなたがいたから、あなたが育ててくれたから。ベルトはあなたのおかげで取れました。多くの人がついてくれるもの育ててくれたあなたのおかげ。ありがとう。愛している」。ロードワークをしながら、ずっと勝利者インタビューでこう言おうと考えていたという。囲み取材では「もうリング降りたから、言いませんよ」と照れの入った苦笑いを見せた。

この試合に向け、比嘉や小国以戴、井岡一翔、寺地拳四朗ら新旧世界王者相手にスパーリングを行った。好敵手であり、友人でもある比嘉は10ラウンドの相手も務めてくれたという。「今日はメンタルの持って行き方を間違えた。アップが終わって、試合に行きたくない、行っても負けると思ってしまった」という。それだけ命を懸けて闘っている。「これからも試合を重ねていきたい」。銀色に輝くベルトを右肩にかけたまま、堤は言葉に力を込めた。

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