個室から性行為を生配信、大量の使用済みティッシュが散乱...本当にいるネカフェの「ヤバイ客」

個室から性行為を生配信、大量の使用済みティッシュが散乱...本当にいるネカフェの「ヤバイ客」

  • 文春オンライン
  • 更新日:2021/06/11

コロナウィルスの蔓延によってさまざまな業界が苦境に陥っているが、ネカフェ(インターネットカフェ)も影響を受けた業種のひとつだ。昨年の休業要請では数千人規模のネカフェ難民が退去を強いられ、倒産件数は年度ベースで過去最悪を記録した。

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現在はほとんどのネカフェが営業を再開しているものの、その利用のされ方はコロナ以前と様変わりしている。なかでも大きく変わったのが利用客の態度だという。ネカフェ従業員の多くが急増する「ヤバい客」にうんざりしているというのだ。

コロナ禍のいま、ネカフェにはどんな人々が集まっているのか。池袋と新宿歌舞伎町のネカフェでそれぞれ働く従業員2人に話を聞いた。(取材・文=押尾ダン/清談社)

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大量の使用済みティッシュが散乱する個室

山崎優太さん(仮名、32歳)は、池袋の繁華街のネカフェで働き始めて5年目の中堅スタッフだ。コロナ禍の現在も週に5日、店舗を訪れる多くの客に対応している。

──コロナ以前と以降を比べると、ネカフェの客層はどう変わりましたか。

山崎 以前のネカフェは、スーツ姿の営業マンが休憩するために使ったり、大学生が漫画を読みに来たりするような、ごく普通の場所でした。でも、数年前から定住先を持たずに店で寝泊まりするネカフェ難民が増え、コロナ禍の現在はお客さんの約8割がそうした人たちになっています。通常の利用をする新規客は2割程度しかいません。

ネカフェを住居として利用する人の年齢層は20代から60代までと幅広く、持ち物から推察すると、若い人はウーバーイーツの配達員、中高年は警備員や単純労働の人が多いようです。なかには年金しか収入源のない高齢者、20代の若い女性もいます。どう使おうと客であることに変わりはないのですが、困るのは彼らの利用態度の悪さです。

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©iStock.com

──具体的にどういう点が悪いんですか。

山崎 あらゆる面でひどいのですが、ひとつは個室の使い方です。たとえば、うちの店舗にほぼ住んでいる50代の男性は、朝になるとどこかに出勤するんですが、個室の清掃に行くとパソコンの画面がアダルト動画を見たままになっていて、そこら中に大量のティッシュが散乱している。毎日それをスタッフが片付けているんですよ。

ほかにも、カップ麺やスナック菓子を食い散らかしてそのままにしていたり、個室に持ち込んだ漫画をボロボロにしたり、パソコン本体やマウスを壊したり、ドリンクバーから持ってきた飲み物を椅子や床にこぼしまくったりと、もうめちゃくちゃ。料金を精算せずに外出して、そのまま戻ってこない人もよくいます。

──たしかにアダルト動画を見て使ったティッシュを片付けるのは嫌ですね。料金の不払いにいたっては、詐欺罪に問われてもおかしくありません。

山崎 加えて一時期多かったのが、個室からアダルト系のライブ配信をする若い女の子の利用客です。チェーン店は個室のレイアウトに特徴があるので、映像を確認すればうちの店舗だとすぐにわかるんです。

ひどいケースだと、チャットを通じて相手の男性を店舗内で探して合流し、個室での性行為をライブ配信する女性客もいました。

──個室内の性行為はありがちですが、それをライブ配信するのは初めて聞きました。

山崎 こうした利用客の傾向として顕著なのは、男性も女性もコミュニケーションが取りづらい人が多いということです。ネカフェは初めて利用する人には身分証を提示してもらい、利用法などをいろいろと説明するんですが、そうした会話さえおぼつかない人が非常に多い。

だからといって大人しいわけではなく、「言葉遣いが気に入らないから言い直せ」とスタッフにキレたり、「ここが汚れているから掃除しろ」と言いがかりをつけて高圧的に命令してきたりする。

立場の弱い者に対して威張ることで、日ごろの鬱憤を晴らしているのかもしれません。こういう人を毎日相手にしていると、こちらも精神的に参ってきます。

何か事情がありそうな女性客が増えている

3年前から歌舞伎町のネカフェで働いている内村修さん(仮名、28歳)も、コロナ以降の利用客の態度に頭を悩ませているひとりだ。内村さんの話を聞いていると、いま歌舞伎町のネカフェがこちらの想像以上に荒み切っていることがよくわかる。

──コロナ以降、歌舞伎町のネカフェはどんな状況なんでしょうか。

内村 歌舞伎町という土地柄もあり、もともとうちは泥酔したサラリーマン、ホスト、キャバ嬢、水商売関係者で深夜帯は賑わっていたんです。でも、昨年の緊急事態宣言以降はガラガラになり、閑古鳥が鳴いていました。いまはコロナ慣れのおかげで客足が戻りつつある状況ですが、そのかわりに問題客が多くなった印象です。

──飲み歩けない状況にもかかわらず、問題客が多くなった?

内村 シラフなのに酔っ払いよりもおかしな人がすごく増えました。男性でいえば、マスクをせずに平気で来店する人や、女性でいうと、何か事情がありそうな人とか。大きなぬいぐるみを抱えて放さなかったり。

──ぬいぐるみを抱えている?

内村 年齢は20歳前後、うちの店舗に半ば住んでいました。頻繁に外出していたので、おそらくパパ活かデリヘルをやっている子だと思います。

幼いころから一緒にいる古いぬいぐるみをずっと抱えていて、受付中にそのぬいぐるみに話しかけたりするんですよ。ただ、理由はわかりませんが、ある日外出して以降、そのまま戻って来ませんでした。

戻って来ないので清掃するために個室を開けると、部屋の真ん中にそのぬいぐるみが鎮座していたんです。捨てるのもしのびないのでしばらく取っておいたんですが、2週間待っても帰って来なかったので結局は廃棄しました。ちょっと切なかったですね。

──最近はそうした何か事情がありそうな女性の利用客が非常に多いと。

内村 「あれ」って、ひと目でわかる人が多いです。たとえば、毎日12時間利用する若い女性客がいたんですが、その子は顔が青あざや傷だらけで、しかも来店するたびにあざや傷が増えていく。最後は目も腫れ上がっていました。これ以上、もう青あざがつくところがないという状態になったとき、ぷっつりと来なくなってしまったんです。

もしかすると、あざや傷が付くようなプレイをする仕事だったのかもしれませんが、消毒薬を渡してどうにかなる傷でもないし、「大丈夫ですか?」と声をかけられる雰囲気でもない。

家出中の女子中学生がうちの店舗を利用したこともありました。まず両親から「うちの娘が店内にいないか?」と連絡があり、警察が介入しないと利用客のことは教えられないと伝えたら、本当に警察と一緒に来たんです。あとから聞いた話では、その子のスマホをGPSで追跡して居場所が特定できたそうです。

個室をプレイルーム代わりに使う援交女子たち

──警察が介入するような事態になることはよくあるんですか。

内村 けっこうあります。先日もホームレスの方が来店した際に警察が来る騒ぎになりました。うちの店舗はどんな人でも入店していただく方針だし、その方はお金も持っていたので、最初は入店していただこうと思ったんです。ただ、臭いがあまりに強すぎたので、入っていただくと店が使えなくなってしまう可能性があった。

そのためやむなく入店をお断りしたんですが、そうしたら、その方がガクンと受付の前にしゃがみ込み、動かなくなってしまって……。それで警察に連絡し、最終的に5人の警察官に引き取られていきました。

──お話を聞いていると、たしかに一筋縄ではいかない客層です。

内村 夜逃げ途中と思われる訳ありカップルもいました。男性も女性も地方のヤンキーっぽい雰囲気なんですが、なぜかIKEAの大きな袋をひとりにつき4つずつ手に持っていて、明らかに急いで逃げ出してきた感じなんです。ひと晩だけ利用して翌朝出て行ったので、ビジネスホテルより安く泊まれると思って利用したのではないでしょうか。

なかでもコロナ以降にすごく増えているのが、ネカフェの個室をプレイルーム代わりに使う援交女子です。男性客が出会い系サイトで女性を見つけ、ネカフェ内で待ち合わせるケースも多いみたいですね。実際に、女性客がひとりで使っているはずの個室に男性客が入っていくところや、その逆の場面を何度も目撃したことがあります。

──そういう利用の仕方はネカフェとしてOKなんですか。

内村 もちろん規約上は禁止になっていますが、コロナの影響でこれだけ売り上げが落ちている以上、会社としてはそんなお客さんでもありがたいというのが正直なところだと思います。事実上の黙認ですね。

でも、ラブホテルの従業員ではないのに、なぜ僕たちスタッフが使用済みのコンドームを毎日片付けなければいけないのか。気持ち悪いし、本当に迷惑です。そんなことをするためにこの仕事に就いたわけではないんです。

──そもそも、なぜネカフェの従業員になったんですか。

内村 ネカフェなら漫画を好きなだけ読めると思って……。でも、これだけおかしな客が多いと、もう無理ですね。もはや仕事へのやりがいは一切感じません。

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これはあくまでも池袋や歌舞伎町という繁華街のネカフェに限定した証言であり、すべてのネカフェの利用客の態度に問題があると言いたいわけではない。とはいえ、コロナは郊外のネカフェの利用状況にもなんらかの影響を与えているのではないか。

(清談社)

清談社

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