【ネタバレあり】『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』トリビア解説

【ネタバレあり】『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』トリビア解説

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  • 更新日:2022/05/14
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『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(c)Marvel Studios 2022

※本稿には『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』のネタバレを含みます。

今回はマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)最新作『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(以下、『MoM』)を観た方限定のトリビアをご紹介したいと思います。本作におけるサプライズは物語の中盤に登場するイルミナティと、エンドクレジットのシーンに登場する紫の女性(演じるのはシャーリーズ・セロン!)でした。まずは、ここを解説しましょう。

実はイルミナティ(illuminati)というグループはコミックにも登場します。メンバーは変更がいくつかありましたが、アイアンマンことトニー・スターク、ドクター・ストレンジ、X-MENのリーダーであるプロフェッサーX、海の超人サブマリナーことネイモア、インヒューマンズのリーダーであるブラックボルト、そしてファンタスティック・フォーのリード・リチャーズの6人です。

大雑把に言うと、なにか重要なことが起きた時はまずこの6人で方針を決めてしまおうという集いです。なので“組織”というより、ヒーロー同士でネゴシエーションする“集まり”みたいなものです。「ハルクを宇宙に追放してしまえ!」みたいなひどい決定をしたこともありました(実はコミックでハルクが宇宙に追放された後のエピソードが、映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』で一部流用されています)。

さて、『MoM』ではMCUバージョンのイルミナティが登場。別バースにS.H.I.E.L.D.やアベンジャーズ的な組織として、イルミナティがあったと説明されます。しかもこの施設を守る警備ロボットはウルトロン! つまりこのバースでは、ウルトロンは人類に反乱を起こさなかったのですね。

MCU版のイルミナティの面子を、一人一人紹介しましょう。まずは、モルドー(キウェテル・イジョフォー)。ストレンジの兄弟子で敵となったキャラクターです。映画での説明では、もともとストレンジが発起人でメンバーでしたが、彼が死んだためモルドーが後釜になったわけです。

次に、ペギー・カーター/キャプテン・カーター(ヘイリー・アトウェル)。スティーブ・ロジャースではなくペギーが超人血清を打ち、ヒーローになっていて、彼女はMCUシリーズ『ホワット・イフ…?』に登場しています。これまでのアニメの声優も含めシリーズを通してペギーを演じてきたアトウェルが同役を再演。なお、ペギー自身はアメリカ人でなく元イギリス軍なので、キャプテン・アメリカとはコスチュームのデザインが違います。

そしてマリア・ランボー/キャプテン・マーベル(ラシャーナ・リンチ)。『キャプテン・マーベル』で主人公の親友だったマリアがこのバースではキャプテン・マーベルになっています。

さて、ここからは知る人ぞ知るというキャラクターです。まずはブラックアガー・ボルタゴン/ブラックボルト(アンソン・マウント)。インヒューマンズのリーダーで声であらゆるものを破壊できます。TVドラマ版『インヒューマンズ』に登場し、マウントが同役を再演。彼の登場は『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』に、チャーリー・コックス演じるネットフリックス版『デアデビル』の主人公マット・マードックが登場したぐらいのサプライズではないでしょうか? なお彼は口をひらくとすさまじい破壊をひきおこすため、普段は喋りません。ではどうやって会議に参加するかというと、後述のプロフェッサーXが思考を読み取り代弁するわけです。

続いて、リード・リチャーズ/ミスター・ファンタスティック(ジョン・クラシンスキー)。個人的には「うわー!」と、心の中で叫んでしまいました! 彼はファンタスティック・フォーのリーダー。MCU版『ファンタスティック・フォー』のメンバーがついに登場しましたね。元々、近々製作開始のMCU版『ファンタスティック・フォー』では「クラシンスキーがリード役ではないか?」と噂されていたのですが、これで確定でしょうか?

最後に、チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX(パトリック・スチュワート)。ご存じ、X-MENのリーダー。20世紀フォックス(現・20世紀スタジオ)版のプロフェッサーXが登場です。演じるのも、お馴染みのスチュワート。これは『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』でトビー版、アンドリュー版のスパイダーマンが登場したのと同じぐらいのインパクト! なお、プロフェッサーXが登場の時にかかる曲は90年代のアニメ版『X-MEN』(名作です!)のテーマ曲。さらに車椅子ではなく、浮上機能のついたメカであることに注目。これもコミック版、アニメ版のイメージを踏襲しているのです。

余談ではありますが、スチュワートとブラックボルト役のマウントはともにスタートレック出演俳優です。

さて、このメンツvsスカーレット・ウィッチのバトル(恐らくMCUの中でも最もグロいバトル)は本作の見どころの一つです。ちなみにスチュワート版プロフェッサーは『X-MEN:ファイナル ディシジョン』、『LOGAN/ローガン』でも“殺されて”おり、マーベル映画の中で最も殺されてしまう主要キャラの一人と言えます。

さて、プロフェッサーXがストレンジに言うセリフ「一度道を間違えたからといって、いつも道に迷うとは限らない(Just because someone stumble and loses their way doesn’t mean they are lost forever)」ですが、これは『X-MEN:フューチャー&パスト』でジェームズ・マカヴォイ演じる若いプロフェッサーXに、時空を超えてパトリック版プロフェッサーXが彼を諭すセリフと同じ。同じセリフと言えばキャプテン・カーターが言う「まだやれる(I can do this all day)」はMCU版キャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャースのお馴染みのセリフですね。

さて、お次はポストクレジットシーンについて解説しましょう。セロンがまさかの登場です! 彼女の役はクレア。ダーク・ディメンションの魔法使いで、コミックでは映画『ドクター・ストレンジ』のヴィランだったドルマムウの姪(!)。しかも、後にストレンジの弟子となり、恋人になります。果たしてコミック通り、2人は結ばれるのか気になります。この先ストレンジの映画が作られるとしたら、クリスティーンに変わる相手役でしょうか? とにかくセロンのMCU入りを歓迎したいです。

実は予想とハズれたことがいくつかあるのですが、僕は海のヒーロー、ネイモア・ザ・サブマリナーが本作に登場すると思ってました。実際初期の構想ではそのアイデアがあったようです。というのも、ネイモアはコミックではイルミナティのメンバーだし、『MoM』の冒頭で暴れまくる一つ目タコ怪獣はガルガントスといってネイモアのコミックに登場します。どうやらネイモアの登場はブラックパンサーの続編『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー(原題)』までお預けのようですが。

そして、『MoM』はライミ監督映画としても話題です。まず、ちょうど20年前の5月、ライミ監督の『スパイダーマン』が公開されました。そして実はライミ監督は2004年の『スパイダーマン2』の中で「ドクター・ストレンジ」という言葉をセリフの中に登場させています。また、『スパイダーマン2』でピーターがバイトするピザ屋さんの住所は「233 Bleecker Street」(実際にあるそうです)。ストレンジのNYのサンクタム・サンクトラムの住所は「177A Bleecker Street」という設定なので、実はご近所なのですね。

まだまだ気づいていないネタがあるかもしれませんが、映画館で要再チェックです。

あ、最後に。ストレンジのあの腕時計。「ジャガー・ルクルト マスター ウルトラ スリム パーペチュアル」という超高級腕時計で250万円ぐらいします。なので、買う方はそれなりの覚悟をしてください(笑)。
(杉山すぴ豊)

杉山すぴ豊

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