キューバはおいしいのだ! Vol.1 伝統とモダンが交錯するハバナの名店

キューバはおいしいのだ! Vol.1 伝統とモダンが交錯するハバナの名店

  • CREA WEB
  • 更新日:2016/10/20

1993年に個人経営のレストランが初認可されたキューバ

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キューバの町並み。

キューバ料理?

こう聞いてすぐイメージできる人はそういないだろう。社会主義国家と言う印象からも、おいしい料理を想像しない人も多いだろう。

「キューバはまずい」

大抵の旅行者は、そう言って帰ってくる。しかし数多くはないが、おいしい店はある。

まずキューバのレストラン事情を把握しておこう。

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レストラン「LA GUARIDA」の外観。

キューバのレストランには、国営と民営(パラダールと呼ばれる)レストランがある。

近年、経済の活性化を狙って市場原理の導入が進められ、1993年に個人経営のレストランが初認可。2014年には、国営レストランの民営化を進める発表がなされた。

キューバでは、医師や大学教授などは、地位は高いが給料は低い。観光産業に関わっている人の方が高給で、実際には、タクシーの運転手の方が医師や教授より10倍近く稼いでいる場合が多いのが現状である。

当然、レストランを経営すれば儲かる。2014年以降、いいレストランを作って、客を呼ぼうとする動きが過熱化しているという。

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レストラン「LA GUARIDA」の内装。

だが一方で、食材は限られている。海外への渡航も自由ではないため、情報も少ない。そんな中でも、海外に負けないレストランが出来つつあるのである。

国営と民営を比べれば、当然ながら民営の方がレベルが高い。しかし国営も民営化に向けて努力しているし、民営だからといっても優れたレストランはごくわずかといった状態である。

今回から数回にわたって、キューバのおいしい事情を紹介したい。

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この店のサービスは、イケメンと美人揃い。

塩がギリギリで淡く、パパイヤやツナの風味が生きた料理

最初のご紹介は、オールドハバナにある「LA GUARIDA」である。

1994年、共産主義者の男子学生と自由主義者のゲイ男性との友情を、キューバの社会情勢を背景に描いた『苺とチョコレート』という映画があった。「LA GUARIDA」はその舞台となったレストランである。

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エントランスへ上がる階段。

スペイン統治時代の館をリノベーションした店は、3階までワザワザ徒歩で上がらせ、席に案内される。時代を経た小物が多く飾られ、雰囲気を妖しくする。サービスは実にスマートで、美女とイケメンぞろい。NYやサンフランシスコにあっても、おかしくない店である。

料理は伝統的フレンチに、イタリア料理、中南米料理や、キューバ料理をミックスしたものである。

まずアミューズは、セビーチェと冷たい人参のスープ。ホラ、これだけだって、現代風でしょ。オーナーのキューバ人は、恐らく海外を知っている、希有な人なのであろう。渡航許可など簡単ではない国で、謎である。

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アミューズの、セビーチェと冷たい人参のスープ。

前菜に選んだタコスは、燻製したツナをラムで香りづけをし、ケイパーとマヨネーズで味が付けてある。

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燻製したツナをラムで香りづけし、ケイパーとマヨネーズで味を整えたタコス。

もう一つの前菜、冷たいラザニアは、パパイヤを打ち込んだオレンジ色のパスタを使い、パパイヤの角切りと小さく切った魚介類と、レモンのコンポートがあわせてある。

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もう一つの前菜、冷たいラザニア。

いずれも塩がギリギリで淡く、パパイヤやツナの風味が生きて、なんともおいしい。

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メインのひとつ、オックステールの煮込みミラノ風サフランリゾット。

メインは、「オックステールの煮込みミラノ風サフランリゾット」と魚介のうま味がうまくにじみ出た「魚介のカレー」、「ラムのロースト、バジルソース」、「ブラックオリーブのカポナータを添えたウサギの煮込み」を頼んだ。いずれも味の焦点が決まって、味付けのメリハリがある。

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魚介のうま味がうまくにじみ出た魚介のカレー。

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味付けにメリハリのある、ブラックオリーブのカポナータを添えたウサギの煮込み。

しかし一番気に入ったのは、キューバ伝統料理であった。黒豆とラードで炒めたにんにくと玉葱、ピーマン、豚肉に、クミンで香りをつけた「フリホーレ・ネグロ」とバナナのフライ、黒豆の煮込みを御飯と炊き込んだ「モレ・イ・クリスチャーノ」である。

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黒豆とラードで炒めたにんにくと玉葱、ピーマン、豚肉に、クミンで香りをつけた、フリホーレ・ネグロ。

豆の甘みが素直に出て、どこまでも優しい。

砂糖を入れない粒あん、といった風情の甘い豆の力や、熟して少し酸っぱいバナナの魅力、そして御飯に染み込んだ豆の素朴が、なんとも愛おしい。

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黒豆の煮込みを御飯と炊き込んだモレ・イ・クリスチャーノ。

ワインも数種用意されており、ゆったりと過ごすことができる。火照った体と心を休めるには、最適の店である。

LA GUARIDA
所在地 418 Concordia, La Habana, Cuba
電話番号 78-66-90-47
http://www.laguarida.com/en/

<キューバ>

2016年7月にアメリカとの国交が回復し、今後、急速にアメリカ化されると期待する観光関係者が多いため、マクドナルドやコカコーラのないキューバを知りたいなら、早く行ったほうがいい。

現在、直行便はなく、トロントやメキシコを経由していくことになる。公用語はスペイン語だが、英語もなんとか通じる。現地での移動はタクシーが無難。レンタカーもあるが、予約をしておかないで現地での調達は困難といわれる。

治安は想像よりはいいという人が多い。

文・撮影=マッキー牧元

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