ソフトバンクによる「ツイッター買収」はなぜあり得るか?

ソフトバンクによる「ツイッター買収」はなぜあり得るか?

  • Forbes JAPAN
  • 更新日:2016/10/19
No image

身売り先候補だった企業から次々と見切りを付けられたツイッターは、もはやIT業界の巨大な「お荷物」となり始めている。

ツイッターは約1か月前、IT企業を中心とした大手数社に対し、身売りや合併の可能性について打診を始めた。ディズニーやグーグル、マイクロソフト、そしてセールスフォース・ドットコムが一時買収を検討したものの、ツイッターは最終的に4社すべてからノーを突き付けられ、株価の急落につながった。

これにより、ソフトバンクによるツイッター買収の可能性が高まるかもしれない。ソフトバンクは過去にツイッター買収への関心を示しており、資金や動機も持ち合わせている。以下に、ソフトバンクがツイッターを買収するかもしれない理由を4つ挙げる。

ツイッター人気が続く日本

ツイッターが抱える問題としては、アクティブユーザー数の伸び悩みや、慢性的な赤字経営、フェイスブックに次ぐ第2位のソーシャルメディアとしての地位をめぐる競争がある。S

NS事情に詳しいイタリアのブロガー、ビンチェンツォ・コンセンツァの「世界のソーシャルメディア勢力図」によれば、フェイスブックはロシアと中国を除き、ほぼ世界全体で最も人気のソーシャルメディアとなっている一方、ツイッターは多くの国で第2位の地位をインスタグラムに譲っている。

だがこの勢力図は、日本の特異な状況も浮き彫りにしている。日本ではツイッターがフェイスブックを超える人気を誇っており、使用頻度が月1回以上のアクティブユーザー数はツイッターが3,500万人なのに対し、フェイスブックは2,500万人だ。ソフトバンクの本拠地である日本でツイッターがこれほどまでの人気を維持している事実は、買収への後押しとなり得る。

日本語との親和性

ツイッターが設けている140文字の投稿文字数制限は、欧米では強みであると同時に、弱みでもあった。だが、漢字表記を持つ日本語では、1文字当たりの情報量が多言語と比べ格段に大きい。この情報は、ユーザーの行動や購買傾向といったビジネスインテリジェンスの分析に利用することができる。ツイッターは既に、ビジネスインテリジェンス製品の有望な売り込み先として日本に注目しており、ソフトバンクはこのデータと分析結果を他の事業領域に応用できるだろう。

世界進出への意欲

ソフトバンクの最重要市場は日本であることに変わりはないが、一方で同社は世界各国での事業展開や企業買収を行ってきた。ツイッターが世界各地で収集した大量の顧客データは、同社にとって貴重な知見をもたらす可能性がある。ソフトバンクは特に、米国に対し大きな関心を寄せている。

有り余る資金

ソフトバンクは最近、IT企業に投資する10兆円規模のファンドをサウジアラビア政府と合同で設立すると発表した。奇遇にも、サウジのアルワリード・ビン・タラール・ビン・アブドルアジズ王子は、ツイッターで2番目に大きな個人株主だ。

ソフトバンクは今夏、英国の半導体設計会社ARMを310億ドルで買収。さらに先週には、他のファンドと共に米バイオテクノロジー企業ザイマージェン(Zymergen)に1億3000万ドルを投資した。わずか数か月の間の支出としては、膨大な額だ。

こうした買収や投資は、新事業領域進出の手段としてのM&Aを恐れないソフトバンクの姿勢を示している。同社がまだ大規模な投資をしていない領域にソーシャルメディアがあるが、孫正義CEOは以前、いずれはソーシャルメディアに進出するとの見解を表明していた。またニケシュ・アローラ前副社長は昨年、ソフトバンクが「適正価格での」ツイッター買収に関心を持っていると発言していた。

ツイッターの株価は、記事執筆時で16.90ドル。時価総額は120億ドルとなる計算だ。残された疑問は、ソフトバンクのソーシャルメディア進出にとってこの額が「適正価格」なのかどうか、そして、ツイッター買収がその目的に適しているのか否か、だ。

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

経済カテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
ニッポンの自動車史に名を刻んだオモシロ軽自動車大集合!
シトロエンの超個性派SUV『C4カクタス』が日本上陸
ユニクロに1年潜入取材してみた!
ろうそく灯を再現、「ゆらぎ機能」搭載オレンジLED提灯
町田市(の一部)、本当に神奈川県になる...ネタでもデマでもなく、本当の話です
  • このエントリーをはてなブックマークに追加