箱根駅伝トップ校から学ぶ、チームを伸ばすマネジメントテク

箱根駅伝トップ校から学ぶ、チームを伸ばすマネジメントテク

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  • 更新日:2018/02/14
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マネジメントしていくうえで、結果がなかなか出ない部下に対してどう接したらよいか不安になることがあります。加えて、トップを支える中間管理職としての苦悩も同時に抱えていたり。

原美穂著『フツーの主婦が、弱かった青山学院大学陸上競技部の寮母になって箱根駅伝で常連校になるまでを支えた39の言葉』 より、上下に挟まれた環境で実力を発揮する社内マネジメントの極意についてご紹介します。

このままでは終わらないという強い気持ちを焚きつける

ただ、3年目の予選会での敗退が決まったとき、わたしが最初にしたことは、新しい職を探すことでも、広島へ帰るための荷物をまとめることでもありませんでした。やったのは監督を焚きつけることでした。「もう1年、やらせてもらえるように大学に頼んで。土下座してでも! 」(中略)

学生と監督とわたしの「このままでは終われない」という強い気持ちが、箱根駅伝にまた挑戦できるチャンスをもたらしたのだと思います。

94・97ページより引用

青山学院大学陸上競技部は、第94回箱根駅伝大会において大会史上6校目の総合4連覇を達成した駅伝強豪校として知られています。その指揮官である原晋監督の功績は、メディアでも再三にわたって報じられていますが、著者はその原監督の奥様であり、選手たちの寮母でもあります。

選手や監督を生活面・精神面で支え続けてきた行動と思考のすべては、部下のやる気を引き出し、上司を支える中間管理職にとって参考になることでしょう。

今となっては駅伝スター校である青山学院大学ですが、2003年頃は1976年以降27年もの間、箱根駅伝から遠ざかっていたのだとか。原監督への就任要請は、陸上競技部再生の要請でもあったようです。就任から3年が過ぎても、いろいろな要因から結果が出なかったとき、著者はこのままでは終われないという思いを監督に焚きつけたのだといいます。トップは、いろいろな責任がつきまとい、決断にふとした迷いが生じることがあります。なかなか結果が出ないときだからこそ、何があってもやり続ける、このままでは終わらない。トップと部下に流れる同じ思いを感じたら、それを力強く後押しするのもナンバー2の役割だといえるでしょう。

「どうせダメなんでしょ」という応援もある

何かを達成する以前、目標に掲げただけでも「聞いてくださいよ」と来る子もいます。たとえば、少し厳しいトレーニングを取り入れることにしたときなどがそうです。その目標がどれだけ挑戦的なものかを語り、そして「どうですか」とこちらに迫ってきます。「すごいね」「頑張っているね」と言ってほしがっているのが丸わかりで、本当にかわいい子たちです。そういうときは、「けっこう大変だと思うけど、頑張ってね」と言う代わりにわざと「どうせ3日間くらいしか続かないんじゃないの? 」と言うことがあります。

116~117ページより引用

大きな目標を立てたことを告げに来て、暗に褒めてほしいオーラを発する部下、あるあるです。年上部下であっても、男性にはそういうタイプが多いような気がします。著者はそういうとき、「どうせ3日間くらいしか続かないんじゃないの? 」という決め台詞を口にするのだとか。褒めてもらいたがっている学生の返事は決まって「そんなことないですよ」「できますよ」というもの。これで、2人の間には約束が成立するのだといいます。

しかし、この後が肝心で、それから3日たったら、約束が守られているのか確かめる。「まだ続いている? 」と話しかけると、得意げに「当り前じゃないですか」の返答。さらに、「でも、たぶん、3日坊主だね、1週間は続かないね」「そんなことないですよ」。この後は、その繰り返しなのだといいます。褒めてほしい学生と著者の応酬は延々と続き、いつしかそのトレーニングは学生にとって習慣となっていきます。人を育てるとき、女性管理職には「褒めて育てる」神話が何かと求められます。しかし、相手の精神力に応じて、「少し疑う」という新しい手法も、マネジメントでは使えそうです。

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本当に大切なことは1対1で伝える

監督が誰かを叱ったとします。そのときわたしは、学生の表情を見るようにしています。何を言われているのかを正しく受け止めているか、納得しているか、腑に落ちているか。それとも何か言いたいことがあるのに飲み込んでいるのか。(中略)

こういった話をするときは、1対1が基本です。わざわざ呼びつけて特別な雰囲気にしてしまわず、いつもの雰囲気の中で、周りにほかの誰もいないときを狙って声をかけます。

125ページより引用

オフィスに置き換えると、トップがある社員を叱った、そしてその社員のフォローをするのが中間管理職の役割という図式になります。監督と著者、学生の関係性の中では、監督が学生を叱って、不服そうな顔をしていたときには、タイミングを見計らって著者は「さっきのことだけど」と学生に話しかけるのだとか。何が何でも学生をフォローするわけでも、監督を立てるわけでもなく、自分にはどう見えて、どう聞こえたのかを基準にして話す。叱るのではなく「私はこう思う」ということを淡々と伝えるのだといいます。

ここでのポイントは1対1であること。学生にもプライドがあり、監督から叱られたことでプライドが傷ついている可能性がある。そうやって話をしているうちに、わだかまりから解放される学生も多いようです。それでも解消されない場合は、監督と相談して次の手を考える。このスタンスと段取りは、まさにマネジメントそのものでしょう。

関係性がいいときは、コミュニケーションが多少雑でもよいのかもしれませんが、部下が不満を持ったり落ち込んでいるときは、時間をかけ、丁寧にコミュニケーションをとっていく。信頼関係の構築にも、タイミングと力の入れどころがあるようです。

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フツーの主婦が、弱かった青山学院大学陸上競技部の寮母になって箱根駅伝で常連校になるまでを支えた39の言葉

著者:原美穂
発行:アスコム
定価:1,300円(税別)

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