「女子的生活」志尊淳演じるトランスジェンダー女子「つまり心はレズビアン、でも体は男」

「女子的生活」志尊淳演じるトランスジェンダー女子「つまり心はレズビアン、でも体は男」

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  • 更新日:2018/01/12

後藤「えっ、コスプレ? オネェ……じゃなくてニューハーフ? あ、ゲイ!?」
みき「とりあえず、いろいろ失礼なんだけど。ま、初回特典ってことで許してあげる。実はね、私、女の子になりたいの」

2018年1月5日(金)よる10時スタートのドラマ『女子的生活』(NHK)。
“かわいい女子的な生活”に憧れて、田舎から都会へ出てきたヒロイン・小川みき役を、『烈車戦隊トッキュウジャー』(テレビ朝日系)や映画『帝一の國』などで活躍の俳優・志尊淳が演じる。
原作は、「和菓子のアン」シリーズの坂木司による小説だ。

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第1話 あらすじ

小川みき(志尊淳)は、ファストファッションブランドで働くOL。業務の一環としてはじめた「女子的生活」というブログがネットで話題になるほど、かわいくて女子らしい生活を送っている。トランスジェンダーであることは、家族にはまだ秘密だ。
ある日、女子的生活を満喫するみきの部屋に、学生の頃の同級生・後藤(町田啓太)が転がり込んでくる。

志尊淳の女装、姿勢が良い

後藤「それって、性同一性障害ってやつ?」
みき「よく知ってたねえ。でもいまは、性別違和って言い方をします。ま、私の場合、一番しっくりくるのは『トランスジェンダー』?」
後藤「よくわかんないんだけど」
みき「私は、女の子になって、女の子とカップルになりたいの」
後藤「え?」
みき「つまり、心はレズビアン。でも体は男」

会話だけであっという間に終わる、みきの性別・性自認についての説明。
「つまり、心はレズビアン。でも体は男」うん、なるほどね! と納得できた視聴者が、どれだけいるだろう。でも、一旦はそれでいいみたい。みきも「すぐにわかれとはいわないけど」とほほ笑む。

みき役を演じている志尊の女装はとても美しい。けれど、100%女子には見えない。同僚・かおり役の玉井詩織や、ライバル・ゆい役の小芝風花と並ぶと、顔や肩幅の大きさ、頬や首周りの骨ばった感じに、どうしても男を感じる。
そんなとき、わざと猫背になったり無理に椅子に沿うように座ったりして、自分を小さく見せることもできるが、志尊はそうしない。終盤、暗い道で1人泣いているときですら、姿勢良く肩をひらいて歩いている。

後藤はみきを「自信があって、世の中と戦いながら生きてる」と評していた。
180センチメートル近い身長でも、可愛くて履きたいと思えばヒールを履く。そして、歩道の真ん中を堂々と歩く。不安げに「私、女の子に見えてるかなあ」などとは言わない。
そんなみきの姿勢を見ているだけで、ちょっと勇気づけられてしまう。

女の口喧嘩は怖くない、楽しいんです

家がないところを助けてくれたお礼に、後藤は合コンをセッティングした。
女子は、ゆるふわ可愛い系のかおり(玉井詩織)、セクシー巨乳のるみこ(川本サリー)、小柄なほっこり女子のゆい(小芝風花)と、みき。
「梅酒や梅干しを自作」「オーガニック野菜」「質の良いコットン」と、自然派アピールで男性の心を掴みまくるゆいに、かおりが不満を募らせる。

かおり「来たよ“オーガニック、丁寧な暮らし、ほっこり”」「こっちはケミカルで、安かろう早かろう、NOTほっこりで悪かったしー」

かおり「あの女と一緒だと、セクシーちゃんは下品で、私はゆるふわおバカさんに見えるじゃん」
みき「落ち着きなよ、かおり。そもそも今日は戦線離脱じゃなかったの?」
かおり「だから余計に腹立つの。どーでもいいはずの男どもまでが、ほっこりにやられて。あー、ムカつくー」

「どーでもいい」と言ったかおりの鼻がピクピクッと動くのが、まさに鼻息荒くといった感じで可愛らしい。
つい「女同士って怖~い」と思ってしまいそうなお手洗いでのやりとり。しかし、かおりの苛立ちの本当の対象は、その場にいる男性たちなのではないだろうか。

男性陣が鼻を伸ばしている相手が、たとえ自然派ちゃんでも、巨乳ちゃんでも、ゆるふわちゃんでも、きっとその苛立ちは変わらない。目の前にいる他の女性たちの存在を無視して、あからさまに態度を変える男性たちに「失礼だ」と感じているのだ。

では、どうして女性は女性にバトルを仕掛けてしまうのか?

みき「私だったらやだなあ。だって、死んだあと、自分の皮膚が居酒屋の床にこすりつけられているなんて……、ありえない」
ゆい「あんたの皮なんか、牛以下だよ。このゆとりビッチ」

自然派アピールに、みきのツッコミ。ゆいが愛用する本革の靴を、「動物がかわいそう説」で責める。それを聞いて肉を食べる手を止めてしまう後藤に対して、ゆいはすぐに反撃。
みきは、心から動物がかわいそうだと思っているわけではない。自然派として生きてきたゆいは、善意だろうが悪意だろうが、動物がかわいそうなんて散々言われてきただろう。返し方を“心得ている”。

こどもの頃に、口喧嘩が上手い女の子と、お互いにわざと喧嘩しながら下校したことを思いだした。口喧嘩が上手な女の子って、予想を上回る返答や思いもよらない語彙を繰り出してくる。それがスリリングで楽しい。

みき「特に、頭が良くて、いじわるが得意で、きちんととどめまで刺せる女の子って、最高」

わかる。女の口喧嘩は、良くも悪くもどんどんエスカレートし、思いもよらない方向に落ちる可能性を秘めていて面白い。
口喧嘩の“心得”を習得しているみきは、確かに「女子的生活」を楽しんでいる。

トランスジェンダー・みきの未来

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みき「宙ぶらりん。この先どうやって生きていくのか、これっぽっちもわからない。お手本になる人もいない。歳をとっても女子っぽくいられるかもわからない。わからないことしかない。めんどくせ」

女子的生活を楽しむみきにも、将来への不安がある。
若くて女装がきれいなうちはいいけれど、歳をとったら誰にも相手にされない。40歳、50歳になっても女を買える男とは違うのだと嘆く。
トランスジェンダーのみきとは深度が違うのかもしれないけれど、これって一般的な女性の不安にも似ている。もしかしたら、男性だって感じることがある不安かもしれない。

脚本の坂口理子は、視聴者にこんなメッセージを寄せている。

〈一見、突拍子もなく思えるけれど、本当は他の誰でもないあなたの物語〉
(ドラマ10『女子的生活』公式サイトより)

『女子的生活』は全4話(予定)。第2話は今夜10時から放送予定だ。
まだ第1話を見ていない方は、U-NEXTでぜひ。

(むらたえりか)

NHKドラマ10『女子的生活』
出演:志尊淳、町田啓太、玉井詩織、玄理、小芝風花、羽場裕一、ほか
原作:坂木司『女子的生活
脚本:坂口理子
音楽:鈴木慶一
トランスジェンダー指導:西原さつき
制作統括:三鬼一希
プロデューサー:木村明広
演出:新田真三、中野亮平

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