全国自治体「財政健全化ランキング」ワースト10

全国自治体「財政健全化ランキング」ワースト10

  • ZUU online
  • 更新日:2016/12/01
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先進国の中で最悪の債務を抱える日本は、2016年9月末時点で国としての借金は1062兆5745億円に上り、国民1人あたりの負債は約837万円となる。

何かと敏感になりがちな国の借金とべて、住んでいる自治体の財政状況については、関心はそれほど高くないかもしれない。しかし、自治体の財政状況は住民サービスに与える影響も大きいことから、軽視できない。そこで、総務省がまとめた全国の市町村の主要財政指標(2014年度)のうち、将来負担比率に基づいて、財政状況の厳しい自治体ワースト10をピックアップする。

■政令市の財政にも厳しさ

地方自治体の財政状況をはかる指標はいくつか存在するが、このうち「将来負担比率」をベースにランキングをまとめる。この指標は、自治体の一般会計など財政規模に対し、将来負担すべき実質的な負債の割合を示したものだ。市町村単位では、この数値が350%を超えると、早期健全化基準団体となり、自治体は財政再生計画をまとめなければならない。将来負担比率の早期健全化基準は、市区町村で350%、都道府県と政令市が400%に定められ、14年度決算ベースでは、市区町村の平均は45.8%、都道府県187.0%となった。将来負担比率の高いワースト10の自治体は以下の通り。

◆10位:広島市 将来負担比率228.0%

ワースト10位は、政令都市の広島市。同市では、16年から19年間の財政運営方針をまとめ、市税、社会保障費、人件費、投資的経費など歳入・歳出両面からの取り組みを課題として掲げている。

◆9位:京都市 将来負担比率228.9%

ワースト10に名を連ねた2つ目の政令都市は京都市。同市は11年度から10年にわたる「はばたけ未来へ!京プラン」を策定し、投資的経費の抑制など持続可能な財政運営に取り組んでいる。

◆8位:兵庫県淡路市 将来負担比率229.2%

兵庫県から2つ目のランクインとなった淡路市。15年度決算での将来負担比率は208.8%に改善している。

◆7位:千葉県千葉市 将来負担比率231.8%

首都圏の政令市である千葉市が7位となった。政令市長として最年少の31歳(当時)で初当選した熊谷俊人市長の下、将来負担比率は09年の306%から改善したものの、政令都市では8年連続の最下位となった。

◆6位:広島県大竹市 将来負担比率235.7%

大竹市は、財源のゆとりを示す財政力指数は、広島県内の自治体の中では府中町(0.87)に次いで、0.84となり、財政には余裕がある結果となったが、将来負担比率は同県内では広島市とともに200%を超える水準となった。

◆5位:兵庫県上郡町 将来負担比率238.6%

兵庫県内の自治体の中で、人口流出の割合が高い上郡町ワースト5に名を連ねた。最新の15年度の将来負担比率は228.5%と10%ほど更なる改善を見せている。

◆4位:奈良県河合町 将来負担比率246.1%

河合町は04年に策定した財政健全化計画を柱として、町職員に、日常業務でのコスト意識を徹底させて、経費削減に努めるとともに、公用車の廃止、研修や視察の見直し、公共施設の管理運営など事業全般に渡った見直しに取り組んでいる。

◆3位:青森県大鰐町 将来負担率比率256.8%

大鰐町は、町が出資した第三セクターが開発したスキー場などが抱えた損失を肩代わりしたため、08年度決算で財政健全化団体(392.6%)となった。14年度決算で、町職員の人件費カット、家庭ゴミの有料化などに取り組み、財政健全化団体から脱却した。

◆2位:大阪府泉佐野市 将来負担比率291.6%

夕張市に続いたのは泉佐野市。関西国際空港が位置する同市は、94年に同空港がオープンしたのに伴い実施した公共事業が財政を圧迫し、08年度決算ベースでは将来負担比率が393.5%に達して、財政健全化団体に陥った。市職員数・職員給与のカットによる人件費抑制、公共施設の統廃合などを進めた結果、13年度決算で財政健全化団体の基準を下回った。

◆1位:北海道夕張市 将来負担比率724.4%

全国の自治体で唯一、早期健全化基準以上の団体(将来負担比率350%以上)となったのは北海道夕張市。かつて炭鉱で栄えた町は、市内の全炭鉱が閉山したことで、基幹産業を失い人口が流出し、財政が急激に悪化した。06年に財政破たんしたことは記憶に新しい。鈴木直道市長は、都庁職員として派遣された後、市長選に出馬して勝利し、同市の舵取りを担う。

市のホームページには、借金時計が表示され、刻々と債務残高が減っていく数字が映し出される。財政破たん時に350億円あった借金は、約244億円まで減少。一方で、借金の返済は住民サービスにも痛みを伴い、市民税や固定資産税、下水道使用料などを引き上げ、小中学校の統廃合にまでメスを入れた。財政再建の一方、新規の公共事業は実施できない状態が続いている。市は、財政再生計画を見直し、100億円規模の事業を立ち上げ、地域再生にも取り組む姿勢を示す。

夕張市の財政たんは、大きな衝撃をもって受け止められたが、将来の財政負担に頭を抱えるのは、決して地方の小さな自治体だけではない。ワースト10のランキングには、財政健全化団体の基準は異なるものの、政令市が3つもランクインし、大都市だからと言って安心できる状況ではないのが現状だ。(ZUU online 編集部)

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