2011年夏の甲子園で選手宣誓!元金沢主将の石田翔太さんが振り返る甲子園

2011年夏の甲子園で選手宣誓!元金沢主将の石田翔太さんが振り返る甲子園

  • 高校野球ドットコム
  • 更新日:2019/08/22

「令和最初の甲子園」として話題が尽きなかった第101回選手権大会。だが、東日本大震災の起きた2011年に行われた、第93回選手権大会もまた印象深い大会の一つであった。

開会式で選手宣誓を務めた金沢高校主将の石田翔太さんは、当時の大会を「特別な思いを持って迎えた」と回想する。新たな時代を迎えた今だからこそ、決して忘れてはならない特別な年の大会を石田さんに振り返っていただいた。

選手宣誓が決まった時は怖さを感じた

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元金沢主将の石田翔太さん

「春から夏にかけて、どれだけの時が経っても忘れることのない様々なことが起きました。それでも、失うばかりではありません。日本中のみんなが仲間です。支え合い、助け合い、頑張ろう。
私たちは精一杯の笑顔で、全国の高校球児の思いを白球に込め、この甲子園から消えることのない深い絆と勇気を、日本中の仲間に届けられるよう、全力でプレーすることを誓います」

第93回全国高等学校野球選手権大会にて、石川県代表金沢高校の主将だった石田翔太さんの選手宣誓全文だ。

2011年は、災害が立て続けに起きた年だった。
3月に東日本大震災が起きると、その後も選手権大会直前の7月に福島と新潟を豪雨が襲う。石田さんは東日本大震災だけではなく、豪雨の被災者や復興支援に走る方々、すべての人の思いを文に込めて選手宣誓に臨んだと振り返る。

「東日本大震災が起きたことはもちろんですが、その後も豪雨の被害や復興支援など、大会までに本当に色々なことが起きました。自分たちのプレーの見て、少しでも前向きになる人が増えて欲しいと思って選手宣誓の言葉を考えました」

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高校時代の石田さん※写真は秋季北陸大会優勝時

毛筆で書かれた「当選」の二文字を見た時は、一瞬にして怖さに襲われた。
選手宣誓が決まりチームメイトは大きく沸いたが、その責任の重さに石田さんは不安に駆られたことを明かす。

「決まる前は他のチームの主将と冗談を言ったりしていましたが、いざ選手宣誓を引き当てると『本当に引いちゃったよ』って感じで怖くなりましたね」

それでも石田さんはチームメイトにも力を借り、限られた時間の中で何とか選手宣誓の文章を考えた。選手宣誓文の中には、チームメイトに考えてもらった言葉もいくつかある。

「選手みんなに、2011年を連想させるような言葉をメモ紙に書いてもらいました。みんな真剣に考えてくれて、『絆』や『仲間』、『支え合い、助け合い』といった言葉は、みんなに考えてもらったものですね」

石川県はとても野球熱のある地域

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石田翔太さん

選手宣誓の大役を終えた石田さんは、宣誓した通りにハツラツとしたプレーを見せる。
当時のチームには、東北楽天ゴールデンイーグルスの釜田 佳直がエースとして君臨しており、2回戦では注目投手であった歳内 宏明を擁する聖光学院を撃破。石田さんも5番・一塁手として活躍した。

また高校卒業後は大学野球の強豪・東海大学へ進学し、大学4年時には選手会長として明治神宮大会ベスト4進出に貢献。現在はベンチャー企業のコアメンバーとして活躍を見せる一方、小中学生への野球指導も行っており、野球との関わりは持ち続けている。

「コーチングやメンタルトレーニングなどを学んだことで、野球の指導も科学的なアプローチが出来るようになりました。私もイップスだった経験があるのですが、意外とメンタルの弱さが原因ではないことが多いです。その選手の本質的な課題を気付かせてあげることで、正しく努力することができて野球のスキルアップに繋がります。
実際にスローイングが上達する選手もいて、その姿を見ると嬉しいですね」

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高校時代の石田翔太さん

いよいよ決勝を迎える第101回全国高等学校野球選手権大会。石田さんの地元である石川県代表の星稜高校は、北陸初の優勝を懸けて履正社と対戦する。
星稜は高校時代にしのぎを削り合ってきたライバル校だが、北陸初の優勝が懸かっているとあって大きなエールを星稜へ送る。

「石川はとても野球熱のある地域で、地元での影響力はとても大きいです。僕も選手宣誓をしたときは、たくさん声を懸けていただきました。
きっと昨年の金足農のように、石川県民はみんなテレビに釘付けだと思います。石川にいて応援したかったですね」

石川県民の熱い追い風を受けて、星稜は22日14時にプレイボールを迎える。

取材=栗崎 祐太朗

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