錦戸亮『トレース~科捜研の男~』視聴率11.5%で有終の美! 粗もなく、完成度の高い“月9”作品に

錦戸亮『トレース~科捜研の男~』視聴率11.5%で有終の美! 粗もなく、完成度の高い“月9”作品に

  • 日刊サイゾー
  • 更新日:2019/03/26
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3月18日(月)放映のトレース最終話。

良い意味でも悪い意味でも「救いのない話だった」「壇(千原ジュニア)が怖過ぎる」といった意見が目立った。それでも視聴率は前回より0.9%上昇の11.5%。それだけ最終話に釘付けになった視聴者が多かったのだろう。次章より感想を交えつつ、最終話の内容を振り返りたい。

■千原ジュニア演じる壇の狂気

最終話は、真野礼二(錦戸亮)が家族を失った25年前の武蔵野一家殺人事件の真相までたどり着く回。

誰が家族を刺殺したのかは書かないでおくが、事件に密接に絡んでくるのは刑事部長である壇(千原)。彼のDNAと姉のお腹の子のDNAが一致せず、壇が家族を刺殺していない事が明らかとなり、物語は大きなうねりを見せる。事態は、礼二が壇にナイフを突きつける中、壇が25年前の真実を告げる局面にまで発展する。

ここからは私の感想となるが、壇という男は物語のラスボスとして相応しい存在だった。

ボタボタ血が流れるまでDNA検査キットで口内をこすったり、礼二の歪む顔が見たくて真実に辿り着かせようとしたり、そういった猟奇的な部分も魅力ではある。だがそれ以上に、【主観と臆測を嫌い、真実こそが人を前に進ませる】というポリシーを持つ礼二から主観を引きずり出し、残酷な真実を突きつけるというポジションが悪役として本懐を成していた。

科捜研の男として働く礼二に唯一許された主観は、「家族が優しかった」という想い出。

壇は、礼二に、姉が武蔵野一家殺人事件の起きた一因となっていたと語る。姉はとある復讐を遂げるため「お兄ちゃんはどうでもいい」と、兄をイジメていた壇を頼る。そして、復讐しようとした相手が家族を刺殺する結果を招いてしまった。

さらに、家族を殺したという兄の汚名をそそごうとしていた礼二に対して、壇は「『弟を殺されたくなければ家族殺しの汚名を被って自殺しろ』と言った」と真実を告げる。兄は優しいがゆえに弟・礼二を守るために死を選んだ。そんな立ち直れないほどの真実を突きつけた上で、壇は礼二に「(復讐を果たすためには)俺を殺すしかない」と銃を渡す。

礼二は壇を殺すことができず、「俺は前に進みたいだけなんだ」と悲痛に叫び、壇や実行犯の命を泣く泣く助ける事になってしまう。

■錦戸と船越のラブストーリー、初志貫徹でハッピーエンド

救いのない真実を突きつけられた礼二が立ち直り、一歩前に進めたのは、虎丸(船越英一郎)やノンナ(新木優子)が本気で心配してくれたから。

虎丸は懲戒免職を覚悟で壇の別荘に不法侵入し礼二を助けようとする。ラストで礼二が「(そこまでするのは)気持ち悪いですね」と言うも、「でも来てくれて嬉しかった」と本作で初めて、心からの笑顔を見せる。9話では礼二の怒り、10話では涙を見せ、ラストは笑顔で締めるはからいは視聴者への最高のファンサービスだったと感じる。

以前、メインキャストが対談する企画で、「これは礼二と虎丸のラブストーリーなんです」と、プロデューサーから言われたエピソードを船越が明かしていた。それは反発し合う礼二と虎丸が互いを認め合っていくというコンセプトを分かりやすく説明するための例え話。

その言葉どおり礼二と虎丸の衝突に始まり、2人の和解の握手で物語は幕を閉じた。連ドラは評判やスケジュールなどで当初の目論見からズレが生じる事はザラにある。それでも、初志貫徹できるコンセプトを置くことができたプロデューサーは優秀だと感じた。

■キャストもスタッフも素晴らしい『トレース~科捜研の男~』

本レビューも最終回なので、トレースという作品の感想を交えつつ、僭越ながら記事を書いた上での想いを綴りたい。

『トレース』は機能美に優れたドラマだと考えていたし、それは全話見終わった今でも変わらない。完成度が高い作品である故に、「ここが良い」「ここが悪い」と指摘するのが難しかった。粗は見つけづらいし、「凄い作品だろ?」と言わんばかりの押し付けがましさもない。だからこそ、この作品の良さを伝えたくて、スタッフの過去の作品や、テレビドラマの制作現場の実状を調べたりもした。勉強するほど、この作品の良さに気づかされていった。

今になって思うのは、本当に素晴らしいモノほど魅力に気づきにくいということ。毎日当たり前に使う食器や家具。機能美が優れるものほど、感想を抱かずに日常に溶け込んでしまう。

『トレース』はそんな作品だったように思える。メインキャストの3人も、作品のコンセプトやテイストから逸れないよう、互いを見て演技の押し引きをする奥ゆかしさを感じた。

レビューを書く立場上、さまざまなドラマを見なければならず、演技を上手いと思わせようとする役者や、社会的意義や斬新さを押し付けて来る作品の歪んだ承認欲求に食あたり気味だった。そんな中、分かりやすくて面白いというエンターテインメントの姿勢を貫いた『トレース』のレビューを書けて本当によかった。

『トレース』の続編だけでなく、全ての役者やスタッフの方々の次回作を楽しみにしています。

(海女デウス)

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