“吉原のドン”逮捕のウラに警視庁「AV強要」取締り方針

“吉原のドン”逮捕のウラに警視庁「AV強要」取締り方針

  • 週刊文春WEB
  • 更新日:2016/12/01
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吉原大門交差点の見返り柳Photo:Kyodo

「AV業界や、その周辺の風俗業界に違法状態が蔓延していると考えた警視庁の幹部が、『一罰百戒』を狙って徹底摘発を指示したと聞いている」(捜査関係者)

警視庁保安課は11月22日、東京・吉原のソープランドにAV女優を派遣したとして、芸能プロ社長ら3人を逮捕した。

警視庁担当記者が話す。

「社長らが問われたのは職業安定法違反です。同法では『有害な業務』に労働者を供給することを禁じており、ソープランドは売春をしているから『有害』と認定されたのです。10月には女優らの受け入れ先だった吉原の『ラテンクォーター』『オートクチュール』などを売春防止法違反で摘発しています。AV女優も本業だけで生活するのは苦しく、ソープランドで自ら志願して働いていたようで、なかには月に400万円以上稼いだ女優もいたようです」

この2店舗はAV女優の在籍を売りに人気を集め、人気女優は「プレミア」と称して2時間8万円を取っていた。高額料金にもかかわらず客は全国から集まり、昼間から行列ができる盛況ぶり。約7年で計10億円以上を売り上げていたという。実質経営者・南雲豊作容疑者(57)は、吉原で数十年にわたり性風俗店を営業する“吉原のドン”として知られていた。

「女優を紹介すると、芸能プロには女優が客を取るたびに5000円が入る仕組み。人気店なので、芸能プロにしてみれば、派遣するだけでコストもかからないため本業より儲かるほどでしょう」(同前)

実は、今年夏前に別の芸能プロを労働者派遣法違反容疑で摘発したときから、徹底摘発の流れは始まっていた。AV出演を強要されたと女優から相談を受け、保安課は6月、この芸能プロを本番行為の撮影という「有害業務」に派遣したとして摘発。不起訴にはなったが、7月8日までに屋外でAV撮影を行ったとして公然わいせつほう助の容疑で書類送検している。それが今回の検挙の前段にある。

「保安課は風俗取締部署で、ソープランドやストリップ、裏ビデオを主に捜査対象としてきましたが、AVへの出演強要の実態を弁護士などに聞き、AV業界も取締りの対象に加えるべきだとの判断に変わったようです」(同前)

業界の対応が注目される。

文/「週刊文春」編集部

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