窪田正孝の演技必見!『東京喰種 トーキョーグール』の本気度が凄まじい!

窪田正孝の演技必見!『東京喰種 トーキョーグール』の本気度が凄まじい!

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  • 更新日:2017/08/11

■「映画音楽の世界」

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(C)2017「東京喰種」製作委員会

みなさん、こんにちは。

石田スイの人気マンガを実写化した『東京喰種 トーキョーグール』の公開が、7月29日よりスタートしています。映画はPG12指定ということで、原作同様に血糊の量も多く「そういうのはちょっと苦手」と敬遠しがちになっている人もいるかもしれません。

しかし、本作の魅力はそれを上回る作り手の“本気度”にあり、物語はもとよりマンガからの実写化に対する熱意、アクション、VFX、音楽など「邦画のスケール」を超えるレベルのものが堪能できます。

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(C)2017「東京喰種」製作委員会

ということで、今回の「映画音楽の世界」では萩原健太郎監督『東京喰種トーキョーグール』を紹介していきます。

「人を食べる」ことが生み出す究極の苦悩

人間を捕食する“喰種(グール)”と呼ばれる怪人が潜む東京が舞台の本作は、ごくごく平凡な大学生・金木がグールの襲撃を受けたことで世界が一変してしまう状況を無駄なく序盤から描いていきます。その世界で苦しみ、葛藤し、やがて戦いに身を投じていく姿を窪田正孝が演じていますが、その渾身の演技は必見。

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(C)2017「東京喰種」製作委員会

襲撃をきっかけに“半人半喰種”となってしまったために人の食べ物を受け付けられなくなり口にしたものを撒き散らし、戦闘シーンでは激しいワイヤーアクションにも挑戦。何よりグールとしての「人を食べなければ生きていけない」という生への執着心と、人間側の「人を食べるグールを根絶やしにする」という排斥行為の狭間で苦悩する姿は、純粋な人間としては生きられなくなった絶望感を全身から滲ませているようでした。

本作は「人間VS喰種」の構造になっていますが、やがてどちらも身近な存在を失ったことに対する憎悪がその行動源へと形を変えていきます。

人間側からすれば人を食べる“異種”に対する排除行為であり、その構図は戦争も想起させます。しかしグール側に立てば「人を食べる」ことへの肯定に繋がるため、おそらく多くの観客は無意識のうちに「どちらが正しいのか」という命題にずっと苛まされるのではないでしょうか。

(C)2017「東京喰種」製作委員会

その間にも血は流れ続け、より深い悲しみの感情に囚われていきます。仲間を喪えば悲しむ。同時に、仲間を殺めた者を憎む。厄介なことにこの憎悪=“復讐心”は人間、グールともに心をどす黒く染め上げ相手を徹底的に排除するまで支配し続けることになり、負の連鎖がやがて戦争へと姿を変えていく縮図がはっきりとこの作品では描かれています。

その“戦争”の一躍を担うことになってしまうキャストの熱演は、窪田正孝に限らず特筆すべき顔ぶれが並んでいます。

カネキの鬼コーチであり仲間のためなら特攻も厭わないトーカ役に清水富美加。

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グールが集う喫茶アンティークの面々、村井國夫の静かな演技や相田翔子と桜田ひよりが演じる親子の絆には胸が締め付けられます。

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そしてグールと対立関係にある大泉洋と鈴木伸之のアクションにも注目してほしいところ。

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漫画から実写映画にコンバートするプレッシャーを背負いながらその世界の住人となった俳優陣の熱演がそれぞれ光ります。

ハリウッド作曲家が奏でる音楽

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本作のスケールの大きさは音楽面にも表れています。まず劇伴を担当したのは『マトリックス』シリーズの音楽を手掛けていることで有名なハリウッドの作曲家、ドン・デイヴィス。デイヴィスは他にも『ジュラシック・パークⅢ』や『バリスティック』などのアクション作品にも登板していますが、長編映画の音楽を担当するのは10年ぶりとなります。

異国からのオファーだからと手を抜いているなどということは一切なく、むしろ日本人以上に日本のキャラクターの感情に寄り添った音楽になっているのが特徴。ハリウッド的に大袈裟に鳴らすのでもなければ薄っぺらいわけでもない。絶妙な立ち位置からカネキやトーカたちの感情をそのまま音にして表現したような劇伴は、やはり邦画のレベルとは一線を画したスケールを感じさせます。

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(C)2017「東京喰種」製作委員会

主題歌「BANKA」を担当したのは、RADWIMPSボーカルの野田洋次郎ソロプロジェクト・illion。illionが映画用に楽曲を書き下ろし提供するのは初めてのことで、予告編においてもその歌声や世界観を堪能することができます。

「言葉でなんか救えない」「曖昧なもので片目をふさがないで」など、書き下ろしだからこそ映画の世界観とリンクした、切ない響きが胸に迫ってきます。ソロとして、よりパーソナルな野田洋次郎の感性が『東京喰種』という世界の不条理さを浮き彫りにしているのでこちらも注目です。

まとめ

「食べる」ことと「生きる」ことは直結した命題ですが、もしもそれが“人となんら変わらない姿”の“人喰い”であるなら?

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(C)2017「東京喰種」製作委員会

その現実を突きつけられたカネキの慟哭に答えを出すことは誰にも出来ないと思います。答えが分からないからこそ、この映画には観客を惹きつける力があると思います。原作漫画を読んでから鑑賞するも良し、とにもかくにもキャスト・スタッフが渾身一体となった本作を、ぜひ劇場で体感してください。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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(文:葦見川和哉)

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