生活習慣病と関連するEDは心筋梗塞・脳梗塞の予兆! - 最新の治療事情を知る

生活習慣病と関連するEDは心筋梗塞・脳梗塞の予兆! - 最新の治療事情を知る

  • マイナビニュース
  • 更新日:2016/10/17

●ED患者の6割以上が生活習慣病を合併

バイエル薬品はこのほど、日本人男性の1,200万人以上が罹患していると推測されているED(勃起障害)に関するプレスセミナー「生活習慣病や男性不妊・更年期と密接に関わるED治療の最新事情」を開催した。当日は医師による講演や、「EDに関する現代人の意識調査」の結果などが報告された。

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バイエル薬品がプレスセミナー「生活習慣病や男性不妊・更年期と密接に関わるED治療の最新事情」を開催した

EDは心筋梗塞や脳梗塞の前触れ

総務省統計局発表のデータでは、日本人男性の1,200万人以上が中度、および重度のEDであると推測されている。50~60代では2人に1人がEDといわれており、日本の高齢化に伴い今後はさらに増加することが予想されている。

今回、同社ではED治療に関する実態を調査するため、全国の20~69歳の男女を対象にインターネットリサーチを実施。それを踏まえて、順天堂大学医学部附属浦安病院泌尿器科の科長、辻村晃医師が講演を行った。

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順天堂大学医学部附属浦安病院泌尿器科 科長 辻村晃医師

まず、EDとは「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態」と定義されている。ED診療ガイドラインにおいては、「加齢」「喫煙」など13のリスクファクターが挙げられており、「高血圧」「糖尿病」「脂質異常症(高脂血症)」「肥満と運動不足」など、メタボリックシンドロームと共通する因子も挙げられている。そして、64%のED患者が何らかの生活習慣病を合併しているという。

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EDと生活習慣病には密接なかかわりがあるが、EDであっても生活習慣病を自覚できている人は多くない可能性がある

先のインターネット調査では、「自分もしくはパートナーがEDだと思う」と回答した人は17.2%だった。そのうち、生活習慣病にかかっている人はEDと思っていない人では7.7%だったのに対し、EDだと思うと回答した人では26.0%となった。EDと生活習慣病の両方を自覚できているのは3割程度ということになり、先の生活習慣病の合併頻度64%とはかなりの開きがある。

2つの数字の乖離は、ED治療への消極的な姿勢が原因と考えられている。アンケート調査ではED治療にためらいを感じる人が52.1%にのぼり、「人に知られるのがはずかしい」「治療にお金がかかりそう」「病院に行くのが面倒くさい」などの理由が挙げられた。

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さまざまな理由でED治療をためらう人は多いが、EDは血管の健康が損なわれている"サイン"の可能性がある

だが、EDは血管の健康と密接なかかわりがあると辻村医師は話す。「EDは循環器疾患であり、心筋梗塞や脳梗塞などの血管障害の予兆とみることもできます。冠動脈や内頚動脈に比べて陰茎動脈は非常に細いため、障害が最も早く現れるためです。心筋梗塞についてEDが先行した患者の割合が67%であったとする報告もあり、EDになってからおおよそ3年で心筋梗塞になっていることになります」。

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心血管疾患とEDの関係性についての認知度は低い

EDは心血管疾患や生活習慣病の指標となるが、インターネット調査では心血管疾患との密接な関係性について認知している人は約1割程度。EDは体の重大な変化の"サイン"であることへの認知が非常に低い実態が明らかになった。

WHOの調査では、妊娠希望夫婦の10~15%が不妊症で、半分は男性が原因とされている。また、日本の性行為頻度と性生活満足度は極めて低く、婚姻関係にあるカップルでのセックスレスの割合は44.6%と約半数に迫っている。

今回のアンケート調査では、性交渉が1カ月に1回以下の人は、EDの男性では69.3%、パートナーがEDの女性では83.2%となっている。自分またはパートナーがEDだと思う人の場合、セックスレスの割合が非常に高くなっていることがわかる。

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日本は諸外国に比べ性行為頻度も性生活満足度も低い

男性不妊の原因について、EDを含む性機能障害が原因の不妊症は平成10年の調査では3.3%だったが、平成28年の調査では13.5%まで上昇。このことからも、EDが現在増加中の問題であることがうかがえる。

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EDを含む性機能障害が原因の男性不妊症は増加している

また、EDはいわゆる男性更年期障害との関連も指摘されている。男性ホルモンのテストステロンは、20代をピークに下降の一途をたどるが、近年になって加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)として日本医師会雑誌などでも報告されるようになった。その臨床症状の筆頭として「性機能障害」が挙げられている。テストステロンは、体のあらゆる部分に作用するホルモンだが、性欲や生殖器などにも作用し、多いほど勃起能がよくなることが確認されている。

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テストステロンは加齢に伴って減少し、男性更年期障害となることがある。男性更年期障害の症状の筆頭として性機能障害が挙げられ、テストステロンが増えれば勃起能が改善される

ED診療の実際と最新治療法

ED診療のガイドラインでは、治療の第1選択に「PDE5阻害剤」、第2選択に「海綿体注射あるいは陰圧式勃起補助具」、第3選択に「プロテーシス挿入手術」を考慮するとされている。しかし実際には「ほとんど第1選択のPDE5阻害剤までの治療で、第2、第3選択まで進めることは稀です」と辻村医師は話す。第2選択となる陰茎への注射には恐怖感が伴い、補助具にも煩わしさがあるためだという。第3選択のプロテーシス挿入手術については意思とは関係なく勃起するようになり、「これを勃起としていいのか」とみる考え方もあるという。

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ED治療にはさまざまな方法があるが、PDE5阻害剤以外が選択されることは稀。PDE5阻害剤の有効性は高く、血管内皮障害を改善する作用も報告されている

PDE5阻害剤のEDに対する有効性は、65歳未満では89%、65歳以上でも66%と高い。さらに、PDE5阻害剤には血管内皮機能への作用も確認されている。血管に異常があった場合、骨髄由来血管内皮前駆細胞(EPC)が修復するが、高血圧などの問題があるとうまく修復できず、血管内皮障害が発生する。

PDE5阻害剤を服用することでEPC増加が認められ、血管そのものの改善へとつながることが報告されている。これにより、糖尿病患者の心血管障害の発生を抑制するという調査もある。さらに、男性更年期障害の要因であるテストステロンの上昇も確認されている。

また、今後はED1000(低出力衝撃波)による治療も行われるようになると見込む。欧州ではすでに第1選択となっている治療法で、結石を潰すための衝撃波を陰茎に低出力で当てることで血流が改善し、EDの改善を目指していく治療となる。

「EDは生活習慣病や男性更年期障害と密接な関係がある症状。現状は医師に相談している人が非常に少ないですが、まずは病院で適切な治療を受けることが大切です」と辻村医師は締めくくった。

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PDE5阻害剤を服用することでテストステロンの上昇が認められた(左)。また、最新治療では欧州を中心にED1000(低出力衝撃波)も進められている

EDを話し合える関係性を築く

セミナーではそのほか、日本愛妻家協会の山名清隆事務局長をゲストに招き、今回のアンケート調査の結果をもとにしたトークセッションも行われた。EDによって自信を喪失してしまったとする報告や、パートナーとの関係の変化などの調査結果を受け、山名氏は「妻のほうから『一度病院に行ってみたら』と後押しがあるだけでもいい」と話した。

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日本愛妻家協会 山名清隆事務局長

ただ、辻村医師は「それくらいオープンであれば理想的ですが、そこまでに至らない夫婦が多い。治療の場でも『みんなそうですよ』と話すと安心される方が多いですね。どうしても引け目を持たざるを得ないですから」と、ED治療の実情を明かす。

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山名氏(左)と辻村医師によるトークセッションが行われた

それを受け、山名氏は「EDはパーソナルなことなので相談しにくいもの。医者に話すことで安心できるし、それが大切な一歩ですよね。こういうことを『話せる』社会の寛容さと夫婦関係が必要だと感じます」と、EDに対する意識の変革が必要と話した。

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