執行役員リサとマリコ:悩める女の出世街道。自分にとって譲れない軸とは?

執行役員リサとマリコ:悩める女の出世街道。自分にとって譲れない軸とは?

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  • 更新日:2016/10/21

大手IT系メディア企業CNAの初・女性執行役員に抜擢されたリサ、28歳。

動画サイト『B Channel』の買収により、新たな女性執行役員マリコが登場する。マリコは入社早々、「ルブタンを履いた悪魔」として社内に次々と旋風を巻き起こす。リサをライバル視するマリコは、一緒に登場したイベントでリサを罠にはめるが…?

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自分にとって譲れない軸とは?

社長・平尾太一の命令でマリコと同じイベントに登壇したが、彼女の策略でとんだ恥をかいてしまった。会社に着き一息ついていると、取締役の加藤祐介が現れ、彼の優しい言葉に思わず泣いてしまった。

「どう?少し落ち着いた?」

加藤祐介はそっとハンカチを差し出した。男の人のハンカチなのに、きれいにアイロンが当てられている。全く、彼らしい。

「すみません。私、こんなことで…。」

今日あった一連のことを加藤祐介に話した。すると加藤祐介は優しい顔で話し出した。

「リサ。若くして出世すると、辛いことが沢山ある。これからもあるはずだよ。信頼されていた人から裏切られたり、逆に裏切ってしまったり。それでも、絶対にこれだけは譲れないっていうことを一つ決めるんだ。一流と呼ばれている人はその軸があるからぶれないし、どんなことにだって耐えられる。それに正解も不正解もない。ただ、これだけは譲れないっていうものを考えてごらん。」

―譲れないもの…。

リサは考えた。それこそが、マリコに言われてしまった「仲間」との関わり合いなのかもしれない。

チーム一丸となって新たな事業を作る喜びだったり、皆で同じ目標を目指して喜怒哀楽を共にしたり。出世してから嫉妬や妬みも多少感じたし、孤独も覚えた。それでも、執行役員という大きなポジションを得て同じ目標を志してくれる仲間が増えたことは喜びだった。

そんなことを考えていたリサだったが、ふと目の前にいる加藤祐介について考えた。いつも優しいけれど、彼の心の底はいつも分からない。

「加藤さんの軸は何ですか?」

「俺はね、カリスマ経営者と言われている平尾太一の才能を世に知らしめることだよ。ヤツのことは、一番俺が分かっているからね。」

「さすが加藤さん…。」

しかし、このときリサは加藤祐介の本当の姿を知らなかった。

そのとき、マリコと平尾太一は夜景の見えるバーで…?

「ルブタンを履いた悪魔」のしおらしくなる瞬間とは?

「それでは、今日のイベントと渡辺丸美のCM完成を祝して、乾杯。」

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CNA社長・平尾太一とマリコはセルリアンタワーの『クーカーニョ』で食事をした後、『ベロビスト』に席を移していた。

イベントでも成功を収めたマリコは上機嫌だった。隣には若きカリスマ経営者と名高い平尾太一、目の前には東京を贅沢に一望できる夜景。自分にはやっぱりこういう景色が似合う。

「今日のイベント、大成功だったみたいだね。さっき電話があったよ。マリコさんにまたお願いしたいって。一体何を話したんだ?」

「そんな…。嬉しいです。当然のことを話しただけなんですけど。」

平尾太一の前ではどこまでも従順なマリコ。普段の「ルブタンを履いた悪魔」と言われる気性は鳴りをひそめている。平尾太一は続けてこう言った。

「今度、YCCカンファレンスというIT業界の今後をセッションするトークイベントにパネラーとして参加するんだ。京都なんだけど、君もどうかな?」

「是非!平尾さんとご一緒できるなんて夢みたい。宜しくお願いします。」

京都に平尾太一と出張…。マリコは夢のような展開に心を躍らせていた。

平尾太一との初出張で心弾ませるマリコ。しかし、待ち合わせ場所に現れたのは…。

京都への出発当日。カンファレンスは午後からなので、朝9時頃の新幹線に乗る予定だった。

「平尾さん、遅いなぁ…。」

執行役員になったお祝いに自分で買ったカルティエのタンクを何度も確認する。新幹線出発の5分前になっても平尾太一はなかなか姿を現さなかった。すると、息を切らした男がマリコの隣に乗り込んできた。

加藤祐介だった。

「え?何で?加藤さん?」

「何ではないだろう、何では。平尾は急に予定が入ったから、代わりに頼まれたんだ。」

「そうなんだ…。」

マリコはあからさまに落ち込んだ。平尾太一と2人きりのはずだった時間。よりによって、入った早々から感じが悪いと思っていた加藤祐介が来るなんて…。

新幹線に乗っている間、お互いパソコンを開き無言で仕事をした。会話はほとんどなかった。

カンファレンスでのトークイベントは無事終了した。穏健派だが頭のキレる加藤祐介だ。業界の今後について真剣に話したかと思えば、ジョークも間に挟み、聴衆を惹きつける。

―やっぱりこの人はタダものじゃない。

改めてマリコは実感した。

出張先で見せた加藤祐介の本性とは?

「平尾のこと、好きなの?」直球ストレートの質問にマリコは…

カンファレンス自体は17時に終わり、加藤祐介が「食事でも」と行ったので、マリコは仕方なくついていくことにした。場所は京都の『阪川』だった。

お酒も入り、少し場もほどけてきたのか、加藤祐介が突然笑い出しながら話した。

「和田さんてさ、平尾のこと、好きなの?」

突然言われ、マリコは吹き出してしまった。

「平尾が来れないって言った途端、急にトーンダウンして。本当に分かりやすい子だね。」

この男にどうやら嘘はつけなさそうだ。マリコは諦めて手の内をさらすことにした。

「そうですよ。今日加藤さんが来たからがっかりしましたもん。」

加藤祐介は余裕の構えだ。癪にさわったマリコはさらに反撃に出た。

「加藤さんこそ、リサさんのこと好きなんでしょう?」

これには加藤祐介もうろたえる。

しかしお互いの秘密をさらけ出したので、気まずかった2人の距離も縮まり、あとの時間は和やかに過ぎた。

リサを悩ませる新たな問題とは…?

その頃、リサは管轄メディア群のトラフィック減少に悩まされていた。Googleのペンギン・アップデート、Facebookの動画重視のアルゴリズム変更。この環境の変化に立ち向かわないと、「四半期営業利益10億円」という平尾太一から出された目標をクリアできそうにない。

「リサさん!今月のMAU、かなり厳しそうで…。」

部下たちも不安げにリサの顔を窺ってくる。

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リサはフットワークが軽く指示も的確だと定評があり、「部下として働くにはリサさんほどやりやすい上司はいません」と言われたこともある。しかし、部下たちは自分で考えて動くことにやや弱くなっている傾向にある。

ふと隣のマリコ率いる動画メディア事業部を見る。いくつものプロジェクトチームを作り権限を分散させたやり方は、最初こそ「強引だ」と言われていたが、やはり責任が重くなると皆必死になるのだろう。最初の方に聞かれていた悪口も最近は聞かず、皆生き生きとした様子で働いている。

「私のやり方って間違ってたのかなぁ…?」

リサは部下の育成方法について悩み始めていた。

次週10.27木曜更新
ついにリサとマリコの直接対決!と思いきや…?

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