今期タイムリープドラマ対決「リピート」を「トドメの接吻」と対比してまとめてみた

今期タイムリープドラマ対決「リピート」を「トドメの接吻」と対比してまとめてみた

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  • 更新日:2018/02/15

今季のドラマには、“タイムリピートもの”が2本ある。『トドメの接吻』(日本テレビ系)と『リピート』(日本テレビ系)だ。(原作)

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『トドメの接吻』はタイムリープを繰り返して人生を好転させる生き方を描いているが、『リピート』ではタイムリープで危機を回避しても決して人生は上向かない。

タイムリープしてやり直したい8人が集結

図書館司書として働く篠崎鮎美(貫地谷しほり)のもとに、風間(六角精児)から「1時間後に地震が起きます」という電話が来た。1時間後、予言通りに地震が起こり鮎美は驚く。
風間は「未来から過去のある時点へ戻って人生をやり直したことがある」と告白。だから、未来に起きることをすでに知っているのだ。
「一般的には時間旅行とかタイムスリップと呼ばれているものに近いかもしれません。私はそれを『リピート』と呼んでいます」(風間)

数日後、次の「リピート」のゲストとして鮎美を含む8人が招集された。戻れるのは10ヶ月前。それぞれが、リピートしたい事情を抱えていた。

●鮎美
鮎美は、交際中のイケメン商社マン・久瀬一樹(松田悟志)から別れを切り出されてしまった。原因は、10ヶ月前の鮎美の誕生日。一樹は鮎美にプロポーズをするつもりだったが、鮎美は図書館で怪我をした子どもの対応に追われ、ディナーの席に現れなかった。
「俺たち“タイミングが合わない”ってことだよ。別れる運命なんだ」(一樹)

●毛利圭介(本郷奏多)
キャバクラでアルバイトするフリーターの圭介は、彼女の由子(島崎遥香)から札束で弄ばれる関係。「私の犬だって証拠」と首輪を着けられ、札束で頬を叩かれながら「ワンって言いなさいよ」と迫る由子に心底うんざりだ。

●天童太郎(ゴリ)
カフェ経営者でバツイチの天童。アメリカへ移住する元妻の文香(ちすん)と息子の淳史(南出凌嘉)は、高速バスで成田空港に向かう途中に交通事故に遭う。結果、淳史は死去。天童が「渡米前に淳史に会いたい」と申し出たため、淳史はその時間のバスへ乗ることになった。

●横沢佐知子(手塚理美)
主婦の佐知子は、夫・正明(酒井敏也)がガンで他界。リピート前の人生では社交ダンスの発表会に出なかった佐知子だが、リピート後の人生で正明とともに参加しようと考えている。

●郷原俊樹(清水圭)
会社員の郷原は1日500円の小遣いで、酒も煙草もやらず家と会社を往復の毎日。競馬で金を手に入れ、生活を変えたいとリピートに参加した。

●大森知恵(安達祐実)
食品科学関係の研究をしているリケジョの大森。彼女の研究するバイオ技術は飢餓で苦しむ何億人もの子どもたちを救うが、完成はいつになるかわからない。大森はリピートを繰り返すことで研究を早めたいと企んでいる。

●坪井要(猪野広樹)
予備校生の坪井は大学受験に失敗。10ヶ月前に戻れば、解答を知った状態で大学の二次試験を受けることができる。

●高橋和彦(福田転球)
トラック運転手の高橋は「今度はちゃんと勉強して高校を卒業したい」と願っている。戻れるのは残念ながら10ヶ月前までだが……

タイムリープして前よりひどくなる者が続出

タイムリープして人生を好転させたい8人。一度は体験した場面ばかりなのだから、トラブルの回避は容易いはず。

まず、鮎美がリピートの恩恵にあずかっている。誕生日、図書館でケガをするはずだった子どもの動きを徹底的に見張り、一樹とのディナーに間に合った彼女は無事にプロポーズを受けることができた。
他の面々も、喜色満面だ。毛利はきっぱりと由子に別れを切り出すことができた。坪井は二次試験に合格して東大生になることができた。郷原は競馬で金を稼ぎ、生活を一変させている。

しかし、リピートしたとて、幸せになるとは限らないのだ。鮎美は、偶然にも一樹が別の女性とキスする場面を目撃してしまう。彼女は一樹に別れを切り出した。
「本っ当にいいんだな!? もう、二度とこんなチャンス無いからな。鮎美みたいな地味な女と結婚してあげようと思ったのに、鮎美から別れるとか。ハハハハハッ……ふざけんなよ!」(一樹)
リピートしようがしまいが、結局は別れる運命だった。それどころか、彼氏が最低な人間だと知ってしまった分だけ、リピート後の人生の方が辛い。

圭介は、フッたはずの由子がストーカー化してしまった。合鍵で部屋に入り、粗末な料理を作って帰宅を待っていたり、不在の圭介宅に忍び込んで隠しカメラを仕掛けたり……。圭介と鮎美の仲が怪しいと読むと、本好きを装って鮎美に接近。遂には鮎美の自宅へ上がり込み、隙を見て彼女の私物を調べる異常性を見せている。圭介も、むしろリピート後の方が危険度は増した。

リピートの効能は、皆が期待したようなものではなかった。
「婚約者にフラれて、やり直したいと思ってリピートしたけど、前と同じ。……ううん、前よりももっとひどい結果になっちゃった」(鮎美)

タイムリープ後の出来事で世界が変わり、新たな未知が襲う

リピート前と後で状況が変わるのは、当人だけではない。まず、リピート早々に高橋が死去してしまった。タイムリープ直後は目の前が真っ暗になり“落ちる感覚”がする。ちょうどそのタイミングで高橋はトラックを運転しており、対向車線を走るトラックと正面衝突してしまったのだ。

こうした出来事が積み重なり、世界は少しずつ変容していく。以下は、リピート前とリピート後の変化だ。

●圭介は、キャバクラへ入店した新人の存在を不思議がる。リピート前には出会わなかった女の子だからだ。
●リピート前には無かった連続放火事件がリピート後に起こっている。その影響は佐知子に及んだ。夫・正明とともに社交ダンス発表会へ出たいと考えていた彼女だったが、会場が不審火で燃えて大会は延期となる。しかも、その後に起こった放火事件の被害に遭って佐知子と正明は死去した。
●渡米する元妻と息子に会わないと決意していた天童だったが、なぜか息子の方から「最後にパパに会いたい」と言い出した。

「なんでだ? なんで、こうなるんだ!?」(天童)

リピートで起こった些細な出来事によって、ルービックキューブのように展開が変わったとしか思えない。人生を好転させようとそれぞれが行動を起こすたびに、今後もさらなる未知が彼らを襲うだろう。

特に気になるのは、連続放火事件だ。リピート前にはいなかったはずが、リピート後の世界では放火犯がのうのうと暮らしている。そのせいで命は失われ、まずます世界は変容する。もはや、「事態を好転する」という呑気な話ではおさまらないのだ。

タイムリープで人生を好転させる『トドメの接吻』と、このドラマは好対照になっている。タイムリープした者が死んだり、負傷したり、未知の事態に襲われたり、ことごとくロクな目に遭っていない『リピート』。
前者は成功に向かって邁進するポジティブさがあるが、後者はとことんドツボへはまりにいく。キーは、8人をリピートへ誘った風間の真意だ。
(寺西ジャジューカ)

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