三谷幸喜 中村獅童に“14年ぶり”出演オファーの真相

三谷幸喜 中村獅童に“14年ぶり”出演オファーの真相

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  • 更新日:2018/02/15
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三谷幸喜(みたに・こうき)/1961年生まれ。東京都出身。日大芸術学部演劇学科在学中の83年に劇団東京サンシャインボーイズを結成。以降、さまざまな舞台の作・演出を手がける一方、脚本家として数多くの人気ドラマを執筆。映画監督としても活躍(撮影/篠塚ようこ、ヘアメイク/立身恵)

「僕は嫌われているんですね」

1年に1回、大河ドラマ「新選組!」(2004年)の忘年会で当時の共演者と会うたびに、三谷幸喜さんは、中村獅童さんから恨み節のようにそう言われ続けてきた。毎年、多くの舞台や映像作品を手がける三谷さんだが、獅童さんには、「新選組!」以来10年以上、自分の作品に出演のオファーをしてこなかったのだ。

「でも、それは僕が獅童さんを嫌っていたからじゃない。いくら好きな俳優さんであっても、“どんな作品でも出てほしい”というわけではないんです。その人にやってほしい役が見つかったときに、初めて“出てほしい”と思えるわけですから」

そうして、獅童さんの14年越しの念願がかなうことになった。歴史に名高い江戸城明け渡しを題材にした舞台「江戸は燃えているか」で、獅童さんは勝海舟を演じることに。しかも、三谷さん曰くそれは“大河ドラマには絶対に出てこない、なっさけない勝海舟”なんだそう。

「今回は、実在の人物が“もしかしたらこんなこともしていたんじゃないか?”という想像のもとに、物語を紡いでいくスタイルの舞台ではないんです。そもそもは20年以上前に僕が伊東四朗さんにプレゼンしたプロットが元になっていて、僕が大好きだったNHKの『コメディー お江戸でござる』の台本を、もし自分で書くとしたら……という前提で考えたものでした。とにかく笑える、公開コメディーチックな喜劇がやりたくて。だから、歴史上の人物も、どちらかというと名前だけをお借りする形ですね。“こんな西郷さんであるはずがない西郷さん”も登場しますし(笑)」

かねて“やりたい”と思っていた題材、役にぴったりだと思う俳優、一緒に仕事をしたいスタッフなど、30年分の経験と人との出会いとが、この舞台で結実したことになる。

「最近は、これまでのいろんな出会いが一つにまとまるケースが多いですね。脚本の仕事は、俳優さんありきなので、僕の場合、“次に何やろうか”って、途方に暮れることがないんです。素敵だと思った俳優さん、またご一緒したいと思った俳優さんがいたら、出ていただくなら何がいいかを考える。俳優さんたちとの出会いがある限り、自然にアイデアは生まれていくものなんです」

かつてのインタビューで、「夢は、アメリカのアカデミー賞の受賞スピーチで、笑いを取ること」と答えていた。「今の夢は?」と訊ねると、「正直、ここ20年で、すごく面白いと思ったアメリカのコメディーはないので、そこに自分が出ていきたいとは今は思わない。でも、日本人が海外に出ていって、英語でスピーチをして笑いを取った話を聞いたことがなくて。そこに一石は投じたい」と言う。

“賞”や“栄光”よりも身近な“笑い”を──。ものを作るときの一途さは、20代の頃から変わらぬままだ。

(取材・文/菊地陽子)

※週刊朝日  2018年2月23日号

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