4年目でキャプテンに就任。DeNA佐野恵太に訪れた考え方の変化

4年目でキャプテンに就任。DeNA佐野恵太に訪れた考え方の変化

  • Forbes JAPAN
  • 更新日:2020/10/19
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社会人4年目。仕事を1人でこなせるようになり、さらに自分のスキルアップを図るタイミング。自分のことを考えるので頭がいっぱいなはずだ。そんなタイミングで、横浜DeNAベイスターズの佐野恵太は、25歳でチームのキャプテンに抜擢された。

チームの絶対的リーダーだった筒香嘉智が今年からメジャーリーグへ移籍。その後を継ぐ形でのキャプテン就任。佐野のシーズンにおけるキャリア最多出場試合数は89試合。まだまだ個人としての成績を追い求める立場の中、思わぬ形でチーム全体にも目を配る役目を任された。

佐野のキャリアはチャンスをモノにし続けたからこそ存在する。2016年、NPBドラフト会議ではベイスターズから9巡目で指名。支配下登録選手としての指名では全体87人中84番目からのスタート。プロ3年間で一軍定着には至っていないが、毎年開幕一軍を勝ち取ってきている。

4年目にしてのキャプテン任命は、佐野にとってもまさかの抜擢だった。どんな思いでキャプテンという大役を引き受け、どんなキャプテン像を描いているのか。

アスリートとビジネスパーソン。場は異なれど、仕事のキャリアを歩む上では同じ存在。アスリートの思考法がビジネスの現場で役立つことも、きっとあるはずだ。Forbes JAPANが横浜DeNAベイスターズの全面協力を得て、選手の思考法に迫っていく連載6回目に登場するのは佐野恵太だ。佐野が描く理想的なキャプテン像とは何かを考える。

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(C)YDB

自分の成績に一喜一憂していられない

経験豊富なビジネスパーソンでもマネージャーとして抜擢された途端、後輩や部下のマネジメントに悩んでしまいがちだ。自分のことだけを考えていた働き方を変え、周囲に目を配ることが求められる。これから一人前になろうとしていた、佐野も同じだ。

「これからレギュラーを取りに行くという立場なので、自分のことだけにならないように気を付けました」と佐野は振り返る。少年野球以来のキャプテンというポジション。中学、高校、大学も無縁だった役割だ。

「まだレギュラーというポジションを勝ち取っていない」と佐野は語るが、一方で「チームの中では中心になっていかないといけない年齢」と自覚している。

他チームを見渡せば同じ年齢ですでにチームの顔になっている。例えば、広島東洋カープには4番を任されている鈴木誠也がいる。これからは結果も求められていく立場でありながらも、チームをまとめていく役割でもある。

「キャプテンはみんなが見ているポジションだと思います。だからこそ、自分の成績に一喜一憂はしていられません」

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佐野はチームを引っ張るキャプテンに与えられた責任をこう考えている。自分の結果が出ていなくても、良い雰囲気を作ること。これまではその環境が周囲によって用意されてきた。100%自分のことだけを考えて、日々の練習や試合に挑むことが出来ていたが、今年はその雰囲気づくりを担うことになった。

「とにかくチームのことを考えて、みんなが良い雰囲気で練習出来たり、試合に入れたりすることが大切。それを常に考えていました」

自分の色を出してやっていくだけ

昨年までキャプテンを務めていたのは、圧倒的な実績を誇っていた筒香嘉智だ。野球以外の私生活の部分でも誰が見てもしっかりとした考えを持ち、チームを引っ張っていた。佐野にとってはプロで唯一背中を見てきたキャプテンの存在。「筒香さんみたいな人が理想のキャプテンだと思っています」と語るように、理想像は常に頭に浮かんでいる。だが、必ずしも佐野が目指すのは同じキャプテンである必要はない。

「筒香さんがやっていたことを真似しても同じように出来ると思っていないので、自分はとにかく自分の色を出してやっていくことだけ意識しています」

若手が多いチームの中では、25歳である佐野も後輩に気を配る年齢に差し掛かってきていた。これまでは下の立場でコミュニケーションがとりにくいと感じることはなかった。今度は後輩がより野球がしやすい環境、雰囲気を意識して積極的に声をかけている。「風通しの良いベイスターズの特徴をこれからも保ち続けたい」と意気込む。

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キャプテン就任時にラミレス監督から言われた「何も変えなくて良い」という言葉。それを胸に秘め、佐野は自分らしい形でシーズン終盤戦へ挑んでいく。

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