地上を走る戦闘機、ランボルギーニ レヴェントンのコクピットは誰の手に?

地上を走る戦闘機、ランボルギーニ レヴェントンのコクピットは誰の手に?

  • octane.jp
  • 更新日:2022/06/23
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人間は太古の昔より空を飛ぶことを夢見てきた。かの天才レオナルド・ダ・ヴィンチもフライングマシンを構想し、鳥にしか見えない角度から世界を眺めることに憧れ続けていた。ダ・ヴィンチがフライングマシンを構想した約400年後、ライト兄弟が1903年に初となる有人飛行を成功させ、それから飛行機の技術は、飛躍的に進化していった。

その進化の最先端を飛んでいる航空機。飛行機の世界において、最新鋭の技術を搭載したスーパーカーのような存在といったら、戦闘機が頭に浮かぶのではないだろうか。先日、スカイアクションムービー『トップガン』の新作が公開され大ヒットしているように、戦闘機には深い魅力があることは言うまでもない。もしも戦闘機のような類い稀なスペック、機能美やずば抜けたカッコよさを持ち合わせた車が存在したら…。

【画像】走行距離わずか102km!超レアなモデル、レヴェントン(写真18点)

この約15年間でヴェネーノLP750-4やシアンFKP37など、ランボルギーニはさまざまな限定車を発表してきた。カウンタックやミウラの時代にも、特別な顧客によるオーダーメイドのスペシャルモデルは存在したが、ディアブロSE30などのカタログモデルから派生した限定車を除けば、ランボルギーニが台数限定で売り出した完全限定モデルなどは存在しなかった。

そんなランボルギーニが初の超限定モデルとして発売したのがレヴェントンだ。レヴェントンはいわばスーパーカーと戦闘機の間に生まれた子供である。

2007年のフランクフルトモーターショーでコンセプトカーとして登場したレヴェントン(クーペ)は、ムルシエラゴをベースとした20台限定のスペシャルモデルだ。のちに発表されるアヴェンタドールにも採用されたエッジの効いたデザインは、ステルス戦闘機のF-22にインスピレーションを受けている。全体的には、ムルシエラゴの基本プロポーションをシンプルにし、直線と幾何学的形状を多用することで、よりアグレッシブなデザインになっている。

ボディを構成する素材はカーボンファイバーで、その身にはReventónというミリタリー風のダークマットグレーのカラーリングを纏っている。

この幾何学的なデザインとカラーリングによって、誰もが容易に戦闘機を連想することができるのだ。

エッジが効いているのはデザインだけではない。新車価格は1億6000万円と、かなり高額な値段設定だった。今でこそ、新車価格が1億円越えのスーパーカーやハイパーカーは、何台も発売されているが、2007年当時、新車価格が「億」越えの車は異例だった。しかし、飛行機の中では比較的庶民的(と言っても、全くもって安い買い物ではないが…)なホンダジェットが約6億3000万円で、レヴェントンのモデルとなったF-22が約200億円であることを考えると、レヴェントンの新車価格が「億」越えになるのも納得がいくかもしれない。

ドライバーが座るポジションのことを、普通ならば「運転席」や「ドライバーズシート」と呼ぶが、レヴェントンには「コクピット」という単語がふさわしいだろう。シートやドアパネルは、ミリタリー色の強いオリーブグリーンとサンドイエローのアルカンターラで覆われており、バケットシートの座面には、三角形のテーマと先のとがった形状が採用され、外側のデザインを反映したレーシーなデザインになっている。

しかし最も戦闘機らしさを感じるのは、無垢のアルミブロックとカーボンファイバーでできたエレメントの中に、3つの液晶ディスプレイを備えたディスプレイデザインだろう。軍用航空技術から着想を得ているレヴェントンのディスプレイは、縦方向と横方向のGを、3Dグリッド上のドット状のインジケーターの動きで表示するGフォースメーターが搭載されている。また、ジェット機のようなデジタルディスプレイは、回転数と速度をリニアに表示し、さも自分が空軍パイロットになったかのような錯覚を覚える。スピードメーターは弾丸のようなマーカーを文字盤に配したユニークなデザインながらも、見やすく実用的である。

リアに搭載されている6.5リッターV12エンジンは基本的にはムルシエラゴと構造は変わらないものの、馬力は10PSのパワーアップによって最高出力650ps/8000rpm、最大トルク486lb-ftを誇る。しかしこのスペックは、エンジン内部とその周辺のほぼすべてのコンポーネントを徹底的に見直すことで達成された。また、オイルラジエーターは、より強力なエンジンから発生する熱に対応するために、大幅に拡大された。レヴェントンの開発にあたって、冷却処理はかなり苦労したポイントだそうだ。

このパワフルなエンジンによってレヴェントンは、0-100km/hは3.4秒、最高時速は330km/hというパフォーマンスを達成している。空母から飛び立つのには十分だろう。

発表された時にはすべて完売していたレヴェントンを手に入れるためには、中古市場に出てくるのを待つしかないだろう。しかし20台しか存在しない車など、滅多に市場には姿を現さない。したがって、11月25日と26日、久々にドイツでの開催となるRMサザビーズ主催のオークション「MUNICH」に出品されるレヴェントンが、超目玉商品となることは間違いない。今回出品されるレヴェントンは13番目に製造された個体で、走行距離はわずか102kmだ。

地上を走る戦闘機、レヴェントン。次のオーナーのもとではどのようなドッグファイトを魅せてくれるのだろうか。

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