前歴0でも免許取り消し+欠格期間2年!? 点数による運転免許取り消し・停止制度とは?

前歴0でも免許取り消し+欠格期間2年!? 点数による運転免許取り消し・停止制度とは?

  • VAGUE
  • 更新日:2022/11/25

点数による運転免許停止&取り消し制度とは

2022年11月初旬、あるTwitterユーザーが投稿した画像が話題となりました。

その画像はある県の公安委員会による「運転免許取消処分書」を撮影したものです。

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そこに書かれているのは、この投稿者が累積点数30点となったため、運転免許を取り消すとともに、処分の日から2年間運転免許を受けることができない期間(欠格期間)として指定するという内容でした。違反の発生年月日は2022年5月28日から5月29日とされています。

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移動式オービス速度取締の看板(写真はイメージ)

運転免許には、運転者の過去3年間の交通違反や交通事故に対して所定の点数を付け、その合計点数が一定の基準に達した場合に「運転免許の効力の停止(免許停止)」や「運転免許の取り消し」などの処分をおこなう、「点数制度」が設定されています。

この点数は交通違反に付ける「基礎点数」と、交通事故に付ける「事故点数」があり、さらに「ひき逃げ(救護義務違反)」については事故点数とは別に加算されることになっています。

免許停止や取り消し、欠格期間は「過去3年以内に受けた免許停止などの回数(前歴)」と違反や事故で付けられた点数の合計(累積点数)により決まります。

たとえば過去3年間の前歴が0回であれば、累積6〜14点で新たな免許停止、累積15〜24点で免許取消しと欠格期間1年となります。また過去3年間の前歴が1回であれば、累積4〜9点で新たな免許停止、累積10〜19点で免許取消しと欠格期間1年です。

つまり過去3年以内に免許停止など重い処分を受けたドライバーには、より少ない点数で厳しい処分が下されるという仕組みになっているのです。

この投稿者の場合はどうだったのでしょう。投稿された画像の「過去3年以内の前歴の回数」を記す欄には「0回」とあり、「累積点数」の欄は「30点」です。

じつは一度の違反で「30点」となるケースは「無免許酒気帯び(39〜42点)」「速度超過50km以上酒気帯び31点(アルコール濃度0.25ml以上)など、極めて悪質なものに限られています。

ではこの前歴0の投稿者は、どうして「免許取消しと2年間欠格」という重い処分を受けることになってしまったのでしょうか。

なぜ2日に3度の速度超過違反!?

じつはこの投稿された「運転免許取消処分書」には、前述の5月28日から29日にかけ、投稿者が3度の「速度超過違反」をしたと記されています。

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首都高速(写真はイメージ)

そしてそのうち2回が「速度50km以上」で点数はそれぞれ12点、もう1回が「速度50km未満」で6点です。つまり、この3回の点数の合計が30点となってしまったため、「前歴0回」であっても「免許取消しと2年間欠格」になってしまったのです。

一般論として、たとえばパトカーによる追尾や定置式速度取締り(いわゆるネズミ捕り)により速度違反で検挙されたドライバーがそのまま2回、3回と違反を繰り返すことは、あまり想像できません。ここに今回の処分のポイントがあります。

投稿者はどうやら、5月28日から29日にかけ首都高環状線を周回走行している間に、「可搬式オービス」、もしくは一部で噂されている新たな取締り方式「ハイスピードカメラ」で撮影されたのでしょう。

可搬式オービスとは、取締りをおこなう場所に短時間で設置できる移動可能なオービスです。固定式のオービスであれば、場所をおぼえることで、速度違反の摘発を回避できます。しかし可搬式は文字通り“神出鬼没”です。

もうひとつのハイスピードカメラは、首都高をまたぐ立体交差の橋などに設置され、走行するクルマを撮影し、その画像を解析して摘発すると言われています。

繰り返しになりますが、パトカーによる追尾、ネズミ捕りでの検挙は、ドライバー自身が「検挙されたこと」を自認できるため、続いての同様の違反を繰り返すことはあまり想像できません。

しかし可搬式オービスやハイスピードカメラで撮影され、かつ撮影されたこと自体も認識していなかったら、気づかずに2回3回と違反を繰り返してしまい、このように“合わせ技免停”や“合わせ技免許取消し”になってしまうのです。

今回、この投稿が大きく拡散したことで、いわゆるルーレット族には大きな抑止力が働くことになりそうです(なお、元の投稿は後日、投稿者によって削除されています)。

植村祐介

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