100社から選ばれた次世代起業家がピッチ 3名がアワード受賞 #RISINGSTAR2022

100社から選ばれた次世代起業家がピッチ 3名がアワード受賞 #RISINGSTAR2022

  • Forbes JAPAN
  • 更新日:2022/06/24
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創業3年目以内のスタートアップ起業家・経営陣を応援するコミュニティプロジェクト「RISING STAR COMMUNITY 2022」のオンラインピッチイベントが、6月16日に開催された。4度目となる今年は、約100社から事前審査に通過した7人の次世代起業家たちがステージに登壇。RISING STAR AWARD 2022の授賞を目指し事業のプレゼンを行った。

起業家たちのピッチを受け審査を担当したのは、Forbes JAPANが選定した「日本で最も影響力のあるベンチャー投資家ランキング」で2017年に1位を獲得したインキュベイトファンド・村田祐介、同タイトルで2022年に1位を獲得した、ジャフコ グループ・藤井淳史、そしてゴールドマンサックス証券元副会長で、2021年にESGを重視するファンドを立ち上げたMPower Partners・キャシー松井の3名だ。

本ピッチイベントでは、エネルギー、医療、建設DX、ヘルスケア×食品、OMO、Eコマース、社内エンゲージメントの各領域で独自ビジネスを展開する登壇者たちがそれぞれピッチを繰り広げた。

まずはRISING STAR AWARD 2022を受賞した3名の起業家を紹介したい。

EX-Fusion 松尾一輝 レーザー核融合商用炉を開発

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EX-Fusion 代表 松尾一輝

光技術で”エネルギー革命”を起こし、真に持続可能な社会の基盤をつくることをビジョンに掲げるEX-Fusionでは、化石燃料に依存しない究極のエネルギーを生む「レーザー核融合商用炉」の実現を目指す。

レーザー核融合発電は、レーザーを使って莫大な熱量を生み出す技術でありながら二酸化炭素を排出しないという環境フレンドリーな特徴を持つ。また原子力発電とはまったく異なる反応を利用するため、暴走リスクもないとされている。大阪大学および松尾自身の研究成果にさまざまな要素技術の研究者・専門家の知見を組み合わせることで、エネルギーイノベーションのみならず、レーザー技術そのものの商業応用を目指している。

​​なおレーザー核融合商用炉は一基あたり約4000億円の投資が必要と試算しており、さまざまな要素技術を部分的にマネタイズすることで資金調達を図るとしている。

アワードでは世界最先端の技術力を強みとして、脱炭素に繋がる夢のエネルギーの開発に果敢に挑んでいる点、また長期的な時間軸を意識して事業を展開している点が評価された。松尾は「夢を夢で終わらせないのが私の仕事。地道に着々と事業を進めて行きたい」と力強く語った。

Yuimedi グライムス英美里 医療データ活用促進のプラットフォーム

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Yuimedi CEO グライムス英美里

データクレンジング(データの欠損や重複を検出し、削除・修正すること)やデータマート(組織が持つ全データから、目的に応じて抽出したデータベース)の設計といった前処理を自動化し、医療データの利活用を促進するプラットフォームを開発・提供している。

現在、医療データはフォーマットも保存場所もバラバラであるため利活用が進まず、利用者にとってもアクセシビリティが悪いという課題を抱えている。同社では非エンジニアや非医療従事者でも簡単に使えるノーコードのクレンジングソフトウェアを提供。将来的にプラットフォームを拡充することで、新しい治療薬の開発やコスト分析などを促進し医療費削減を目指すとしている。

関連市場の規模は2027年に8000億円に達する見通し。ベータ版で累計30万以上のデータクレンジングを行っており1年後に正式版を公開予定だ。

授賞理由としては、医療データを繋ぐという社会的意義の大きさに加え、製薬会社をはじめとした多くのステークホルダーに事業対象を広げている点が挙げられた。

ローカスブルー 宮谷聡 3Dデータ処理で建設業界のDX推進

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ローカスブルー 代表 宮谷聡

建設業界の誰もが簡単に3Dデータを処理できるプラットフォーム「ScanX」を提供する。建設業界では過去20年で人材が27%も減少。深刻な人手不足に悩まされるなか、課題解決に向け、遠隔で状況を確認・共有できる3Dデータを利活用していく機運が高まっている。

スマートフォンやドローン、地上型のレーザースキャナーなどが登場し性能向上を果たすことで、データ取得のための費用は低下傾向にある一方、取得した3Dデータを処理・加工するため専用ソフトは高額なまま。そこで同社ではScanXを月額3万円という廉価なサブスクリプションモデルで提供することで、中小規模の事業社を含めた建設業界全体のDXをサポートする。

リリースから2年で全国40都道府県、日本を含めた4カ国にユーザーを抱える。TAM(獲得可能な最大市場規模)は約1600億円を見込む。

審査員からは、建設テックという大きな流れのなかで、いまだ解決されていないニーズが多いテーマに積極的に挑んでいる点が評価された。宮谷は「授賞をきっかけに、日本国内のみならず、世界中の建設現場の課題を3Dデータで解決していきたい」と意気込みを語った。

受賞を逃した残る4社のピッチも、次世代起業家たちのポテンシャルを十分に見せつける内容となった。

Teatis 高頭博志 糖尿病患者向けパーソナライズフードサービス

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Teatis CEO 高頭博志

ヘルスケアと食の分断されたサプライチェーンを繋ぎ、疾患を持つ患者の食生活を変革することをミッションに掲げる。現在、米国に約1.2億人いるとされる糖尿病患者と同疾患予備軍を対象に、最適な栄養データを持つ商品をセレクトするフードデリバリーサービスを提供している。栄養指導、商品レコメンド、配送などをパッケージにし、パーソナライズされたサービスを実現することで、疾患を抱える患者の課題解決を目指す。

現在、サブスクリプションによるBtoCモデルと、米国で契約している販売代理パートナーを通じたBtoBtoCモデルで新規獲得コストを抑え販路を拡大している。パートナーが抱える顧客数は170万人を超えており、糖尿病だけでなく、慢性腎臓病、高血圧など他の疾患を抱えた患者にもサービスを拡大していく計画だ。

Habitat 北村功太 店舗の収益最大化を支援するOMOツール

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Habitat 代表 北村功太

実店舗のDXサポート企業。自社でオフライン店舗事業を展開する傍ら、そこで吸い上げたデータをベースにOMOツールを開発し各店舗に提供している。オフライン事業においては、顧客の利用データを精密に収集できる設備を完備した、”絶対に混雑しないラグジャリーサウナ”をオープン予定。同施設などを通じて得たデータやツールを事業者に提供しOMOを一気通貫でサポートする。

Habitatでは今後、大型公衆浴場だけでなく、銭湯やホテル付の施設なども重要なクライアントとして想定。プロデュース費用などに加え、ツールの中に含まれた決済機能から生じる、売り上げの10%を収益として得るコミッションモデルを採用する。

forest 湯原伸悟 EC事業者を買収・統合するアグリゲーター

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forest 代表 湯原伸悟

日本の想像力とモノづくりの力を、ビジネスとテクノロジーで世界に広げることをミッションに掲げる。同社では拡大しつつもまだ未成熟な日本のEC市場とそのエコシステムにフォーカス。有力な小規模事業者を買収し、商品設計、ブランディング、マーケティング、サプライチェーンの確保などあらゆるサポートを行うアグリゲータービジネスを展開する。データを使用した戦略構築や、越境EC、ローカライズなどグローバル展開に特化した強みを発揮して事業成長を目指す。

今後は「プロダクト自体にサステナビリティがある」、「広告業に頼ってないビジネスモデル」、「自社規格品を開発している」などの条件を揃えた企業・ブランド・小規模事業者を中心に買収・収益化を目指すとしている。

Beatrust 原邦雄 人材の能力可視化・連携を促進するツール

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Beatrust CEO 原邦雄

人々の経験や強みを可視化し、自由に繋がり共創・協業できる環境をつくるというミッションを掲げ、企業内における社員間の自主的な連携やイノベーション型組織の実現を後押しするデジタルプラットフォームを開発。個々人の能力・スキルを可視化し、それらをタグやAIを活用して検索できる機能「Beatrust People」や、プロファイル情報をベースに必要なスキルや経験を持つ社員同士をマッチングするQ&Aシステム「Beatrust Ask」が実装されている。

2021年のプロダクトリリース以来、現在までに1万5000人以上がサービスに登録。主要クライアントはAGC、LION、コニカミノルタなど。研究開発本部、営業本部、新規事業開発本部の組織横断的なコラボレーションツールとして活用されている。

Forbes JAPANのファウンダーである高野真は、「今年4回目となるが毎年クオリティーが上がってきている。チーム編成や個人の経歴・資質においてはグローバル感覚を、また一様に社会課題解決に向き合う高い視座の双方を持ち合わせた起業家が増えていることが今年の特徴だ」とコメントしイベントを締めくくった。

なお、イベントのアーカイブはForbes JAPANのYouTubeアカウント上で配信中。フルで視聴したい方はこちら

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