小島慶子「更年期に関する話は“下ネタ”ではなく命の話 女性の体に敬意を」

小島慶子「更年期に関する話は“下ネタ”ではなく命の話 女性の体に敬意を」

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  • 更新日:2022/06/23
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エッセイスト 小島慶子

タレントでエッセイストの小島慶子さんが「AERA」で連載する「幸複のススメ!」をお届けします。多くの原稿を抱え、夫と息子たちが住むオーストラリアと、仕事のある日本とを往復する小島さん。日々の暮らしの中から生まれる思いを綴ります。

【写真】インスタグラムで更年期について発信し、大きな反響が寄せられたナオミ・ワッツさん*  *  *

俳優のナオミ・ワッツさんが、更年期のスティグマ(負の烙印(らくいん))をなくそうというメッセージをインスタグラムに投稿しました。現在53歳の彼女は、30代から早期更年期の症状に悩んだそうです。

更年期に関する話、最近よく聞きますよね。一般的に女性は50歳前後で閉経を迎えます。10代から40年近くもの間繰り返された毎月の排卵と出血のサイクルが終了し、月経のない体になるのです。閉経前後の10年間ほどはホルモンバランスが大きく変わるため、多くの人がそれに伴うさまざまな不調を経験します。症状や程度は人それぞれで、仕事を続けられないほど重い人もいれば、大きな変化なく過ごせる人もいます。

私はもうすぐ50歳になります。現在のホルモンバランスはまさに更年期。かかりつけの婦人科医に相談して、女性ホルモンの注射と、経皮吸収されるホルモン剤、さらに症状にあった内服薬を処方してもらっています。膣の不快感の改善のために年に1~2回レーザー照射も受けています。このような話をメディアでしているので、時々「どうして話そうと思ったのですか? 体の話は恥ずかしくないですか?」と聞かれます。体の話は命の話です。“下ネタ”ではありません。だから恥ずかしいという気持ちはありません。まだ更年期ではなかった30代の頃、テレビやラジオの共演者に「よっ更年期」などとからかわれました。「更年期」が女性蔑視(べっし)の言葉として使われていることに衝撃を受けました。当事者となった今、そういう風潮を変えたいと心から思っています。

女性の体は、誰かの性欲を満たすための遊具ではなく、人口を増やすための機械でもありません。閉経は、生きている証拠です。生きていれば誰でも、体が変化します。他人と自分の体に敬意を払い、命を大切にして時を重ねられる世の中にしたいですね。

◎小島慶子(こじま・けいこ)/エッセイスト。1972年生まれ。東京大学大学院情報学環客員研究員。近著に『幸せな結婚』(新潮社)。寄付サイト「ひとりじゃないよPJ」呼びかけ人。

※AERA 2022年6月27日号

小島慶子

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