菅義偉新総裁はサプライズ人事も 解散時期は「内閣の顔ぶれ次第」で判明か

菅義偉新総裁はサプライズ人事も 解散時期は「内閣の顔ぶれ次第」で判明か

  • しらべぇ
  • 更新日:2020/09/16
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結果は初めから分かっていた。菅義偉官房長官の圧勝で終わった自民党総裁選である。菅官房長官、岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長の3氏の闘いであったが、菅氏を党内5派閥が応援し、議員票の7割を固めていた。注目は石破、岸田の2位争いだったが、結果は…

菅:288(議員票)+89票(地方票)/岸田: 79(議員票)+10票(地方票)/石破: 26(議員票)+42票(地方票)

石破氏は地方票で岸田氏を圧倒したが議員票で惨敗した。

■今後が厳しい石破陣営

全国紙の自民党番記者が語る。

「岸田氏は2位になり、政治生命が保たれ、総裁選後、岸田氏自身が来年の総裁選に立候補する決意を記者団に語りました。岸田派は54名。議員票で25票を上積みした計算になります。

これは石破氏を潰し、岸田氏を温存したい菅陣営が票を回したためとみられています。石破氏は『隠れ石破支持者』が議員の中にいるのではないかと踏んでいましたが、応援した議員25名に一票加わっただけの26票。

この結果に石破陣営は落胆。19名にしかいない石破派から離脱者が出るのではないかと言われています。石破氏もこれだけ議員から支持がないと分かると、来年の自民党総裁選に出られなくなるでしょう」

関連記事:菅義偉氏が自民党新総裁に選出 16日には第99代総理大臣に

■安倍・菅の思惑通り

菅義偉圧勝に終わった総裁選は、「石破氏だけは許さない」という怨念にかられた安倍晋三首相と菅長官のまさに思惑通りになったといえよう。

菅新総裁選出後、挨拶にたった安倍首相は「令和時代に最もふさわしい自民党の新総裁ではないでしょうか。菅義偉・新総裁を先頭にコロナ禍を乗り越え、輝く日本を築き上げていこうではありませんか」と訴えた。

次に挨拶にたった菅新総裁は「私自身のすべてを傾注して、日本のため、そして国民のために働くことをお誓いする」と述べている。

■総選挙はいつ? 人事は?

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新総裁選出後、国民が注目するのは、解散総選挙の日程と人事であろう。まずは総選挙だ。

麻生派に属する河野太郎防衛相は、10日に行われた米シンクタンクのイベントで解散総選挙について「おそらく10月のどこかで早期の解散総選挙が行われ、来年の東京五輪に向けた準備をすることになる」「11月のアメリカの大統領選よりも前に、日本では民意を踏まえた新しい総理大臣が誕生するだろう」と発言。

麻生太郎副総理は13日の講演で「国民の審判を経ていない、と批判されるだろう」「それならば解散という感じがしないでもない。下手したらすぐかもしれない」と述べた。

■解散できなかった麻生政権

麻生発言の真意を解説するのは、永田町取材歴50年近くのベテラン記者だ。

「2008年秋に麻生氏は新総裁に選出され、総理になりました。そのまま解散しようとしていたが、当時はリーマンショックの直後。『経済危機の中での選挙は如何なものか』という声に負けて、麻生氏は解散できなかった。

結果、支持率は落ちていき、麻生降ろしが始まった。けっきょく、東京都議会議員選挙に惨敗し、衆院任期も間近であり、『追い込まれ解散』となった。

来年は都議選もあるし、任期満了も来年秋。自分と同じ轍を踏まないように、人気があるうちに、解散すべきだというのが麻生氏の真意です。そうすれば野党が体勢が整わない中での決戦となり、自民党の議席減少も最小限に食いとどめられる」

■新内閣の顔ぶれが判断基準に

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菅総裁はどう考えているのだろうか。総裁就任会見では、「新型コロナ問題を収束して欲しいということと経済を再生させてほしいというのが国民の大きな声。専門家の見方が完全に下火になってきたということでなければ、なかなか難しいのではないか」と説明。

「せっかく総裁に就任したわけだから仕事をしたい。収束も徹底して行っていきたい。そうした中で解散の時期というのはいずれにしろ一年しかないわけですから、なかなか悩ましい問題。やはりコロナ収束と同時に経済を立て直すことが大事。収束したらすぐやるのかというと、そんなことでもない。全体を見ながら判断したい」と述べ、早期解散に慎重な姿勢を見せた。

解散はいつになるのか。前出のベテラン記者は語る。

「早くやるとしたら10月25日か11月8日、投開票の解散総選挙。遅くなれば満期任了解散でしょう。要は菅新総裁が1年限定の暫定総理を考えているのか、長期政権を視野に入れているのか。

それによって解散の時期が決まってきます。それは新内閣で誰を登用するかで分かってくるでしょう」

■サプライズ人事の可能性も

党人事では二階俊博幹事長、石原派の森山裕国対委員長の続投と、総務会長には麻生派の佐藤勉元総務相の抜擢、選対委員長は竹下派の山口泰明衆院議員が抜擢が確実視されている。では、内閣人事はどうなるのか。菅番記者が語る。

「自民党の組閣人事は2つのパターンがあります。一つは派閥が出した推薦リストを受けて、組閣するタイプ。もう一つが小泉純一郎・元首相のように、外野の声には一切耳を傾けず、国会年鑑を片手にめぼしい人を一本釣りしていくやり方。

菅氏は組閣に関して『聞く耳を持たない』でいると言われています。小泉流人事になる可能性が高い。サプライズ人事があるかもしれません」

菅義偉新総裁は16日の国会で総理大臣に選出され、その日に組閣するとみられている。はたしてどんな顔ぶれになるのか。「乞うご期待」なのかもしれない。

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(取材・文/しらべぇ編集部・及川健二

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