【エンタメ✕SDGs】社会的弱者のために立ち上がったアベンジャーズたち!そのアクションとは?

【エンタメ✕SDGs】社会的弱者のために立ち上がったアベンジャーズたち!そのアクションとは?

  • LIMO
  • 更新日:2022/01/14
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新型コロナウイルスの感染拡大は私達の生活を大きく変えました。

社会的弱者と呼ばれる脆弱な立場にあった人達が、コロナ禍により苦しい立場にますます追い込まれていると感じるのは私だけではないでしょう。

その一方、この混乱した世の中で生じた社会の矛盾を解消しようと立ち上がる人達がいます。私はこのような人達を「地球や社会を守る人」という意味で「社会課題解決アベンジャーズ」と呼んでいます(※編集部注)。

本記事では、自らの力で社会課題に立ち向かおうとする「社会課題解決アベンジャーズ」の取り組みを紹介します。

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ライブハウスの力になりたい ~ryu-ya(リューヤ)さん~

新型コロナウイルスの感染拡大はエンタメ業界を直撃しました。コンサートなどが相次いで中止に追い込まれ、ライブハウスや劇場の経営は悪化。エンタメ業界に関わる多くの人々が苦境に立たされています。

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Thomas Bethge/Shutterstock.com

私が「社会課題解決アベンジャーズ」と呼ぶ、20代の男性ミュージシャンryu-ya(リューヤ)さんは、そんなライブハウスの苦境に心を痛めた人のひとりです。

ryu-yaさんは、何か自分にできることはないか、なんとかライブハウスの力になれないかと考え、ライブハウスへの寄付を思いつきます。2020年3月のことです。

そこから40曲をまたたく間に書き上げ、プロジェクトアルバム『君と僕の希望の歌』を作成。2020年7月に発売をスタートし、これまでの売上は100万円以上にのぼります。

ryu-yaさん本人は楽曲提供に関するお金は受け取っておらず、CD販売の売上が鈍った時期におこなった広告費以外の売上はすべてライブハウスに寄付しているとのことです。

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こどもに夢、未来を与えたい ~伊吹美里さん~

大阪在住の子育てママ、伊吹美里さんも私が「社会課題解決アベンジャーズ」と呼んでいる方のひとりです。

伊吹さんは音楽イベント「ROCKS FORCHILE(ロックスフォーチル)」の運営を通じて、児童養護施設のこどもを取り巻く社会課題の解決に取り組んでいます。

児童養護施設の子どもの多くは、大人の虐待から保護された子どもたちです。保護された子どもたちは原則18歳まで養護施設で生活することになりますが、これ以降は施設を出て自分で働いて生計を立てなければなりません。

大学への進学が考えられる年齢ですが、養護施設出身の子ども達の負担になるのが学費の問題です。奨学金で進学できるケースもありますが、お金のために進学を断念することも。

働きながら進学したとしても学費に加え、日々の食費や生活費の全てを稼ぎながら学校に通う大変さは並大抵ではありません。

児童養護施設出身の子ども達の大学の中退率は、そうではない子ども達の10倍以上というデータがその苦労を物語っています。帰る家もないため、ホームレスになるケースもあるといいます。

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graphbottles/Shutterstock.com

自身も子育てをおこなう伊吹さんはこの現実をなんとか変えたいと考え、フェスの運営のみならず、フェス会場で物販やワークショップも開催。その収益を児童養護施設に寄付しています。

他にも児童養護施設への楽器の寄付や、クラウドファンディングを活用した寄付などにも取り組んでいます。

エンタメから始まったSDGsの連鎖

ryu-yaさんと伊吹さんに共通しているのは、取り組みの根底にSDGsの思想が流れていることにあります。SDGsとは、国連で採択された社会課題解決を目的とした「持続可能な開発目標」のことです。

ryu-yaさんのケースでは、「ライブハウスの力になりたい」という思いが歌となり、プロジェクトアルバムになって多くの人に届きました。売上はライブハウスへの寄付となり、ライブハウスの持続可能性を高めました。

昨今よく耳にする「持続可能性」というワードは、SDGsの目的そのものです。

伊吹さんのケースでは「最も立場が脆弱な人たちのために社会課題を解決する」というアクションが、国連が提唱するSDGsそのものです。

SDGsには『連鎖』というキーワードがあります。ある一つのアクションが、次のアクションを誘発して次々と社会課題解決というポジティブなアクションが広がっていくことを意味しています。

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T-K-M/Shutterstock.com

ロックスフォーチルには、その取り組みに賛同した多くの有名アーティストが参加しています。さらに日本を代表する企業からの協賛も受けています。

社会課題解決アベンジャーズたちの「脆弱な立場の人を救いたい」という思いがエンタメ界や経済界に広がり、アクションの連鎖を引き起こしていったことを示しています。

ryu-yaさんと伊吹さんに出会ったのは、私が審査員として参加した「SDGs実践コンテスト(主催:公益社団法人名古屋青年会議所 SDGs実践委員会)」(2021年11月)でした。

このコンテストで、ryu-yaさんの『君と僕の希望の歌』プロジェクトは優秀賞に、伊吹さんの「ロックスフォーチル」は最優秀賞を受賞しています。

私の二冊目の著書『SDGsブランディングの教科書』(宣伝会議)の中でもお伝えしているのですが、SDGsに正しく取り組むことは、取り組んでいる人や会社や団体をブランド化させる効果があります。

ブランド化とは、広くポジティブに世間に認知され、深いリスペクトを得ることを意味しています。

国連はSDGsに関して「社会課題解決」と「経済的発展」を両立させるものであることを明言していますが、ryu-yaさんと伊吹さんのアクションは、エンタメの力でこの2つを両立させた例といえるでしょう。

このアクションがさらなる連鎖を起こして拡大していくことが期待されます。

私たちも社会課題の解決と経済的発展を両立させるアクションに、それぞれの場所で取り組み、世界の一隅を照らしていきたいと思います。

三科 公孝

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