不思議で楽しいキャビネット。福岡の「ヴンダーカマー」で選りすぐりのクラフトに出合う

不思議で楽しいキャビネット。福岡の「ヴンダーカマー」で選りすぐりのクラフトに出合う

  • GINZA
  • 更新日:2023/05/26

2022年、福岡にコンテンポラリーアート・ミュージアム&ショップの「ヴンダーカマー フクオカ」が誕生。現在は展示「ジーナズ サプライズボール」を開催中。2023年6月下旬まで、愛の詰まったハンドクラフト製品を手に取ることができる。

スタイリストの飯田珠緒さんから、「福岡にこんなかわいい場所があるよ」と編集部に特ダネが届いた。アーティストの松尾由貴氏がキュレートする「ヴンダーカマー フクオカ」だ。

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かわいいもの、おもしろいもの、珍しいもの…ジャンルも形態も問わずに「好き」と感じたものを並べるキャビネット。

福岡市のショップ「ダイス & ダイス」内に2022年にオープンした、小さな小さなミュージアム。ドイツ語で「驚異の部屋」を意味する「ヴンダーカマー 」は、大航海時代以降に新大陸から運ばれた珍品をヨーロッパの王侯貴族がコレクションして陳列していたスペースのこと。現代の博物館の原型でもある。その名を冠した「ヴンダーカマー フクオカ」では、松尾氏が好奇心の赴くまま集めたモノたちが、所狭しと並べられている。

そして現在は、アメリカの作家・ジーナが作るサプライズボールを展示販売中。これがたまらないかわいさなのだ!

サプライズボールとは、古くはネイティブアメリカンの伝統に由来したクラフト。色とりどりの薄紙のテープを巻いて作られたボールの中には、20個ほどのおもちゃが巻き込まれている。テープを解いていくと、次々におもちゃが現れるという仕組みだ。

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ポップでどこか懐かしい。バリエーション豊かなサプライズボールは、どれもハンドメイド。直径はおよそ12cm。¥21,450〜。オンラインからも購入可能。

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テープをきちっと巻き、玉にしていくテクニックは熟練のなせる技。この中にいくつものおもちゃが隠れているなんて、ドキドキ!

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ひとつのサプライズボールには、こんなにたくさんのおもちゃが入っている。テープを解くたびに、ワクワクがこぼれ落ちる。

見た目の愛らしさ、そして開けるときの「ワオ」。その場にいる全員で楽しめるパーティグッズでもあり、時にとてもパーソナルな思いも込められる手工芸品でもある。

ヴィンテージトイのコレクターとしての顔も持つジーナは、作品に自らのコレクションを惜しげもなく使っていく。展示されるサプライズボールはどれもユニークで、それぞれに違うストーリーを展開する。大人になるまでになくしてしまった宝物を拾い集めるような、ワクワクする冒険に出るような気持ち。サプライズボールには、大切な人とシェアしたい感情が詰まっている。

まずはしばらく眺めて楽しんで。そして開ける時には、一人でも多くの人とその瞬間をシェアできるように。ギフトとして渡すとき、パーティで開けるとき、中身を分かち合って飾るとき…いくつもの瞬間が重なりあって生まれる思い出こそがサプライズかもしれない。

黒木許子

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