供給網の人権侵害防止へ、経産省が指針まとめる 企業に対応促す

供給網の人権侵害防止へ、経産省が指針まとめる 企業に対応促す

  • 毎日新聞
  • 更新日:2022/08/05
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経済産業省の記者会見場=東京都千代田区で、手塚耕一郎撮影

経済産業省は5日、企業活動での人権侵害を防ぐための企業向けの指針をまとめた。意見公募などを経て9月にも決定する。中国新疆ウイグル自治区の人権問題などを背景に、欧米ではサプライチェーン(供給網)を含めた企業の人権侵害に厳しい目が向けられており、日本も対応を急ぐ。

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サプライチェーンでの人権侵害を是正する取り組みは、「人権デューデリジェンス(DD)」と呼ばれる。今回の指針では、企業は人権問題に対処する責任があると明記。全ての企業に対し、自社だけでなく取引先を含むサプライチェーン全体で人権DDを実施するよう求めた。

具体的には、企業に対し人権方針を策定・公表し、自社や取引先で人権侵害がないか特定するよう要請。特に留意すべき人権侵害として、強制労働や児童労働などをあげた。

人権侵害が見つかった場合はすぐに改善するか、工程表を作り段階的に止めるべきだとした。取引先での人権侵害は、取引を継続しながら人権侵害の防止・軽減に努めるよう求めた。取引停止は人権侵害自体の解消にはつながらないため、対応策としては「最後の手段」と位置付けた。

これらの取り組みを定期的に公表し、人権侵害が解消できない場合は補償などが必要だとした。

米国では6月にウイグル強制労働防止法が施行され、ウイグル自治区の産品が原則輸入禁止になった。ドイツでは、一定規模の企業を対象に人権DDの実施を義務化する罰則付きの法律が2023年1月に施行される。欧州連合(EU)も人権DDの実施を義務化する方針を示している。

日本としては今回の指針でまずは企業に自主的な対応を促す方針だが、将来的には義務化を検討する可能性もある。【横山三加子】

毎日新聞

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