あの頃これが欲しかった!ドコモの「10円メール」サービスと専用端末『ポケットボード』

あの頃これが欲しかった!ドコモの「10円メール」サービスと専用端末『ポケットボード』

  • @DIME
  • 更新日:2017/12/07
No image
No image

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/ja/7/7a/Pokettoboard.jpg

インターネットの普及以前から、コンピューター同士の通信手段として、重要な役割をはたしてきた「電子メール」。

電子メールの歴史は、古くはアメリカのサミュエル・フィンレイ・ブリース・モールスが1840年に発明して特許を取得した「モールス符号」と「電信機」までさかのぼります。

No image

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/8d/Samuel_Morse_1840.jpg/220px-Samuel_Morse_1840.jpg

その後、2地点間の印字電文による電信に用いられた「テレタイプ端末」が普及し、長きに渡って遠隔地同士の通信手段として用いられ、活躍をいたしました。

https://ja.wikipedia.org/wiki/電子メール

そして、1980年代後半頃から、専用ソフトを利用して、通信回線を経由することでパソコンとホスト間でデータ通信を行う、「パソコン通信」の商用サービスが開始されました。

当時のパソコン通信の「メール」サービスは、イマドキのインターネットのように、お互いにネットワークを接続して、全世界でメールのやり取りをする、という状況ではなく、基本的に同一プロバイダ(サービスの提供会社)会員同士のメッセージの交換に限られていました。

したがって、今のように頻繁にメールが使われる、ということはありませんでした。

話は変わって、1970年の日本万国博覧会で、はじめて展示された「ワイヤレスフォン」からスタートした「携帯電話」は、この時期、やっと手で持てるサイズにまでなり、一般ユーザーにも徐々に普及するようになってきました。

No image

ネットの世界については、その後、個人向けのインターネットのサービスが開始され、ユーザーが使える回線の種類も、フレッツISDNを皮切りに、ADSLから常時接続が一般化、光ファイバー通信サービスも価格帯が下がって、インターネットのサービスが一気に全国へ広まることにより、一時期隆盛を極めたパソコン通信は、徐々に衰退していくこととなります。

さて、携帯電話に至っては、電話番号宛てに送信することで、短いテキストを送受信できる「SMS」が登場。全世界に広まりますが、当初、日本の携帯のSMSは、それぞれの事業者間やインターネット・メールとのメッセージの交換を行えず、あいかわらずあまり使われることはありませんでした。

ちなみに携帯電話でメールの送受信を行うためには、携帯電話とパソコンの通信端末を専用ケーブルで接続して、通信ソフトから送受信する方法が一般的でしたが、当時の携帯電話の料金体系は、メールの送受信に関しては、現代のようなパケット数単位の課金方法と異なり、あくまでもメールの処理にかかる時間に対する従量制で課金されていたので、メールの送受信処理にかかる時間を、如何に短時間に抑えるかが当面の課題でした。

そんな中、颯爽と登場したのが、NTTドコモが提供を開始した「10円メール」なのです……!

No image

「10円メール」は、なんと、携帯電話を使ったメールの送受信が2キロバイト(日本語で大体1000文字程度)まで、たったの10円で行えたのです!

https://ja.wikipedia.org/wiki/10円メール

……??

イマドキの人にはまったくピンと来ないと思いますが、先ほどお伝えした通り、この時代、メールの送受信については時間単位でお金がかかりました。

当時の携帯電話の電話料金は、大体16秒で10円。

しかし、メールの送受信を、この時間内に終わらせるのはとても不可能でした。

メール1通をやり取りするだけで何十円も料金がかかってしまうのであれば、おいそれと利用するわけにはいきません。

それではいけない、と、この難題に敢然と立ち上がったのがNTTドコモと(当時の)マスターネット(現: GMO)。

No image

ユーザーがログインした際、サーバ側の処理を工夫する事により、メールの認証から受信、切断に至るまでの処理を高速化して、なんと14秒以内に1回分のメールを取得することに成功したのです! これでメール1通10円で収まる! やったね!

さらに10円メールは、まだ一般的ではなかったインターネット・メールとの相互送受信が可能であり、当時としては画期的なサービスとなりました。

そしてそのサービスを便利に利用するために発売されたのが、NTTドコモの携帯電話に接続して、10円メールのやり取りがワンタッチでカンタンにできる専用端末、「ポケットボード(pocketBoard)」だったのです!

「ポケットボード」の重量はたったの200g強で超軽量。本体に液晶ディスプレイとドコモ携帯電話専用のコネクターを内蔵。

メールの送受信に特化した機能の割り切りぶりは、もはや清々しい(すがすがしい)ほどですね!

機能を絞ったために省電力で稼働でき、単三形電池で連続稼働時間は非通信時で約1日、通信時では半日ほど持ちました。

ともかくも、端末の値段が安くて使い方がカンタンだったので、当時、女性の間で大ブームになったとか。

No image

ちなみに2キロバイト以上あるメールについては、メールの一部だけ取得して10円の料金内で収め、続きは後で見てね! 方式なので、とても経済的でした。

面白デジタルガジェットに目がない筆者のこと、当時、もちろんポケットボードを購入していじり倒したのですが……。

よく考えたらメールを送受信する相手が居ないのに気が付きました。ぎゃふん!

それからの携帯メールの送受信は、「iモード(ドコモの携帯で、メールの送受信やウェブページ閲覧ができるサービス)」などの登場により、携帯電話の本体自体でメールが送受信できるようになり、スマートフォンの出現と同時に、通信料もパケット料換算が一般的となり、メールの件数やサイズを気にする必要がほぼ無くなり、現在に至ります。

あの頃これが欲しかった!10円メールとポケットボード。
安価に利用できるメールサービス及び専用端末の先駆けとして、今でも、面白デジタルガジェット史上に、燦然と輝いているのです……。

※記事中の情報は、執筆時点のものとなります。
※本記事は、あくまでも筆者の微かで不正確な記憶と主観に基づき、独断と偏見で飛躍した説明足らずで知識不足の実にテキトーな表現による単なるエッセイであり、特定メーカーや機種、人物、趣味・嗜好・その他いろいろを貶める意図は全く御座いません。
※本記事に登場する、登場人物のキャラクターや言動は全てフィクションです。

文/FURU

デジタル系ガジェットに散財する、サラリーマン兼漫画描き兼ライター。電脳ネタがテーマの漫画を得意とする→http://www.furuyan.com

※記事内のデータ等については取材時のものです。

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

IT総合カテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
ドコモ「ジョジョスマホ」、1万台限定で発売 12万円
50型4Kで4万9800円の液晶テレビが本日発売。直下型LEDパネルや低遅延モード搭載、メイン基板は日本製
とにかくスゴい!DIME最新号の特別付録『3DIMENSIONS VR GLASS』の遊び方
「ジョジョスマホ」約13万円でドコモが12月20日予約開始、1万台限定
【年末企画】2017年ベスト買い物 - 42.5インチ4Kディスプレイ「43UD79-B」
  • このエントリーをはてなブックマークに追加