気象予報士が振り返る、2017年10大ニュースとは

気象予報士が振り返る、2017年10大ニュースとは

  • ウェザーニュース
  • 更新日:2017/12/06
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2017/12/06 14:58 ウェザーニュース

24時間365日眠らない天気の世界。あらゆる視点で解析を続けるウェザーニュース所属の気象予報士たちが、2017年記憶に残った10のニュースとは。

1.九州北部豪雨(7月)

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2017年7月5日、九州北部にバックビルディング型の線状降水帯が形成され、福岡県や大分県を中心に記録的な大雨となりました。朝倉(福岡県)と日田(大分県)の日降水量は、観測史上1位を記録。この大雨により河川の氾濫や建物の浸水被害、土砂災害が発生し、20名を超える犠牲者や行方不明者が出る甚大な災害となりました。⇒【参考】当時の関連記事

予報士目線>>緊張が走った現場

当日、実況監視を行っていた予報の現場では降水の激しさは、雨量や雨雲レーダーを見ているだけで危険を感じるほどであったといいます。
ただ、すでに雨が降っているエリアは外に出るのも危険な状況と容易に推察され、現地に対し注意喚起をするにも、手段が非常に限られていたことから、何を伝えるべきかの選択が非常に難しく感じられたそうです。

記録・記憶に残る台風

夏から秋にかけての台風シーズン、今年は12月4日(月)時点で8個の台風が接近、うち4個の台風が上陸しました。

2.歴代3位の長寿、台風5号の迷走(7月)

7月21日午前9時に発生した台風5号は、8月9日3時に消滅するまで、18日18時間と長寿記録の歴代3位に。気圧配置や海水温などの関係で迷走に迷走を重ねた台風でした。⇒【参考】当時の関連記事

※後日修正された「確定値」では、発生から消滅までが19日間となり、歴代2位タイに。また、途中で熱帯低気圧に変わっていない台風としては歴代1位タイ。

予報士目線>>迷えない苦悩

迷走する台風は、先の動向がつかみにくいことから、被害予測も難しくなります。

さらに今回の5号は長寿が加わり、いかに最新の情報を多くの方に確認してもらうかという予報士の視点でも、情報伝達に頭を悩ませました。

3.総選挙の投票率に影響、超大型台風21号(10月)

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衆院選という日本の政権を左右するだけでなく、国民の多くが投票活動をするタイミングに「超大型」で接近したのが台風21号です。気象庁も異例の期日前投票を呼びかけ。結果、期日前投票(小選挙区)の最終投票者数は2137万8387人(総務省発表)と過去最高となった一方で、投票率は過去2番目に低い水準となりました。⇒【参考】当時の関連記事

予報士目線>>広範囲だからこその伝え方

超大型台風だと中心から数100kmや場合によっては1000km近く離れていても影響が出てしまうので、その点を知らせる事に集中。

予報円の定義も含め、防災減災につながるようなリテラシーはまだまだ浸透していない部分もあります。

台風のケースをきっかけに出来るだけ広めていきたいと感じる事例でした。

季節がおかしい。各地で気象に異変

2017年の夏を中心に、季節の歩み方に異変を感じるトピックスが目立ちました。

4.雨が降らなかった『梅雨』(6月、7月)

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梅雨期間中の関東降水量は平年の約66%。その他の各地でも平年の7割しか雨が降らず、少雨の梅雨でした。太平洋高気圧の張り出しが控えめで梅雨前線がなかなか北上しなかったことが要因とされています。⇒【参考】当時の関連記事

5.雨が毎日降っていた『夏』(8月)

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梅雨は雨があまり降らなかったのに、8月になって遅れてきた梅雨が到来。東京では40年ぶりに21日連続の降水日数を記録。仙台に至っては、36日連続と長雨と日照不足が東日本中心に影響をもたらしました。⇒【参考】当時の関連記事

6.ゲリラ雷雨で都心風景が一変(7月、8月)

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強力な積乱雲から一気に落ちてきた雹で都心の景色を一変させたり、2時間に1,000発という大雷雨が起こったり。幸いにも頻度は少なかったですが、一発が強力でインパクトあるゲリラ雷雨が発生した年でした。⇒【参考】当時の関連記事

7.沖縄の終わらない夏(6−9月)

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一日の最高気温が30℃を超える真夏日が6月から9月にかけて実に85日連続で記録。さらに10月に入ってからも、真夏日が月の半分を占めるなど、終わりそうでおわらなかった沖縄の夏でした。⇒【参考】当時の関連記事

予報士目線>>カレンダーとのズレを感じる

今年の梅雨から夏を「現象」だけで振り返ってみると、梅雨と夏が早く訪れ、長さは短め。

その後の秋雨の期間が長かったとすれば、気象的には感覚ほどの異常性はないように思います。

ただし、”カレンダーと照らし合わせると”、大きなズレが例年に増して感じられました。特に今年は梅雨から夏にかけて、カレンダーとのズレが大きい印象。気象予測もシーズンに応じたパターンがあり、そのパターンとのズレも現れ、より解析の難しさを経験したそうです。

8.黒潮大蛇行で漁業に影響・この冬大雪?(8月)

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12年ぶりに発生した黒潮の大蛇行。

まだ目立った影響は報道されていないものの、漁業への影響が懸念されている他、継続すると関東など太平洋側での大雪をもたらす原因となる可能性もあり、動向が注視されています。⇒【参考】当時の関連記事

世界に目を移すと

9.ハリケーンが米フロリダに次々直撃(9月)

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メキシコ湾から北大西洋にかけてこの夏はハリケーンが連続で発生し、カリブ海の諸国やアメリカのフロリダを次々と直撃。ハリケーン「カトリーヌ」以来の大きな被害が発生しました。一時期、3つのハリケーンが同時に発達を続けながら進行するという状況にもなりました。⇒【参考】当時の関連記事

10.大きな規模の地震相次ぐ(9月など)

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9月にメキシコでM8.1、11月にはイラン・イラクの国境でM7.3の地震が発生し、多くの犠牲者が出てしまいました。内陸で地震の少ない韓国でも大きな揺れを伴うM5を超す稀な地震が発生。地球規模で揺れの不安が広がった1年でした。⇒【参考】当時の関連記事

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