【公務員の退職金】定年退職時の平均額はいくら?会社員の退職金&厚生年金の受給額事情もチェック!

【公務員の退職金】定年退職時の平均額はいくら?会社員の退職金&厚生年金の受給額事情もチェック!

  • LIMO
  • 更新日:2022/09/23
No image

学生の希望就職先や「子どもに就いてほしい職業」としても人気が高い公務員。

景気に左右されにくく安定した待遇が期待できる点、そして社会貢献度が高い点などから、安心して定年まで勤め上げることができそうだ」というイメージを持たれる方も多いでしょう。

今回は、総務省、人事院などの資料をもとに公務員の退職金事情を眺めながら、一般企業の会社員の退職金事情と比較していきます。

【注目記事】厚生年金だけで「ひと月平均20万円以上の年金収入」という羨ましい人は男女で何割か

1. 地方公務員の退職金「定年まで勤めた場合」平均いくら?

さいしょに、地方公務員の定年退職金事情について見ていきます。

1.1 地方公務員の退職金は平均いくらか

総務省が公表する「令和3年 地方公務員給与の実態」によると、地方公務員(一般職員、勤続25年以上の定年退職等)の平均退職金額は以下の通りです。

都道府県:2168万1000円

指定都市:2101万2000円

市:2106万4000円

町村:1974万7000円

全地方公共団体:2112万9000円

「町村」以外の地方公共団体では2000万円を超えていますね。「町村」はあと少しで2000万円に手が届く、といったところです。

【表とグラフで見る】国家公務員の退職金・会社員の厚生年金の受給額事情(出所:人事院・厚生労働省)

2. 国家公務員の退職金「定年まで勤めた場合」平均いくら?

次は、国家公務員の定年退職金事情を見ていきます。

2.1 国家公務員の退職金は平均いくらか

内閣官房が公表した「退職手当の支給状況(令和2年度退職者)」によると、国家公務員の平均退職金額は以下の通りです。

No image

出所:内閣官房「退職手当の支給状況(令和2年度退職者)」

2.2 常勤職員

定年:2142万1000円

応募認定(※1):2551万9000円

自己都合:299万4000円

その他(※2):193万5000円

全体の平均支給額:1023万9000円

※1「応募認定」:45歳以上(定年60歳の場合)の職員を対象にした早期退職募集制度のこと。自己都合退職よりも割増された退職金が支給される
※2「その他」:任期制自衛官等の任期終了(常勤職員)や死亡等による退職が含まれる

2.3 行政職俸給(一)適用者(一般行政事務職員)

定年:2127万9000円

応募認定:2276万円

自己都合:384万9000円

その他:245万4000円

全体の平均支給額:1507万4000円

国家公務員の退職金を見ると、定年退職の場合平均2000万円を超えていますね。次では民間企業の会社員の退職金事情についても見ていきます。

3. 民間企業の会社員の退職金「定年まで勤めた場合」平均いくら?

民間企業の会社員は退職金をどれくらい受け取っているのでしょうか。

やや古い統計ですが、厚生労働省が公表する「退職給付(一時金・年金)の支給実態(平成30年)」を参考とします。

学歴別にみた「勤続20年以上かつ45歳以上の退職者の1人平均退職給付額(定年)」は以下の通りです。

3.1 大学・大学院卒の平均退職金(管理・事務・技術職)

定年:1983万円

会社都合:2156万円

自己都合:1519万円

早期優遇:2326万円

3.2 高校卒の平均退職金(管理・事務・技術職)

定年:1618万円

会社都合:1969万円

自己都合:1079万円

早期優遇:2094万円

大学・大学院卒で定年退職した場合、退職金の平均は2000万円を超えています。

ただし、民間企業の場合、退職金制度を設けるかどうかは、会社の裁量に任されており、業種や企業規模によっても差がある点に注意が必要でしょう。

厚生労働省の「平成30年(2018年)就労条件総合調査 結果の概況」では、退職給付制度がある企業は約8割。つまり、2割程度は退職金の制度そのものがありません。また、退職金の平均額自体も下がる傾向にあります。

4. 【グラフ】会社員が受け取る「厚生年金」みんなどのくらいもらってる?

退職金とともに老後の暮らしを支える原資となるのは年金ですね。ここからは会社員だった人が受給する「厚生年金」の受給額事情を見ていきましょう。

今のシニア世代は、厚生年金をどのくらいもらえているのでしょうか。グラフで確認します。

4.1 厚生年金保険(第1号)年金月額階級別の老齢年金受給権者数

No image

厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

1万円未満:10万511人

1万円以上~2万円未満:1万8955人

2万円以上~3万円未満:6万6662人

3万円以上~4万円未満:11万9711人

4万円以上~5万円未満:12万5655人

5万円以上~6万円未満:17万627人

6万円以上~7万円未満:40万1175人

7万円以上~8万円未満:69万4015人

8万円以上~9万円未満:93万4792人

9万円以上~10万円未満:112万5260人

10万円以上~11万円未満:111万9158人

11万円以上~12万円未満:101万8423人

12万円以上~13万円未満:92万6094人

13万円以上~14万円未満:89万7027人

14万円以上~15万円未満:91万3347人

15万円以上~16万円未満:94万5950人

16万円以上~17万円未満:99万4107人

17万円以上~18万円未満:102万4472人

18万円以上~19万円未満:99万4193人

19万円以上~20万円未満:91万6505人

20万円以上~21万円未満:78万1979人

21万円以上~22万円未満:60万7141人

22万円以上~23万円未満:42万5171人

23万円以上~24万円未満:28万9599人

24万円以上~25万円未満:19万4014人

25万円以上~26万円未満:12万3614人

26万円以上~27万円未満:7万6292人

27万円以上~28万円未満:4万5063人

28万円以上~29万円未満:2万2949人

29万円以上~30万円未満:1万951人

30万円以上~:1万6721人

厚生年金の平均月額(男女全体)は14万4366円。1万円刻みで見ると、ボリュームゾーンは「9万円以上~10万円未満」ですね。

厚生年金の受給額は現役時代の収入や勤続年数などの影響を受けて個人差が生じることなどから、ボリュームゾーンと平均額に乖離が見られますね。

5. 退職金・厚生年金だけに頼らない老後を目指す

今回は、公務員(地方公務員・国家公務員)の退職金事情をながめたあと、民間企業の会社員の退職金・年金事情についても見てきました。

平均額だけを単純比較すると、やはり公務員のほうが手厚い傾向にあることは確かといえるでしょう。定年まで勤め上げることができれば、かつて話題となった「老後2000万円問題」をクリアできる可能性も高いでしょう。

一方で留意しておきたい点も。かつて退職金は年金とともに、老後の暮らしを支える原資ともいえる存在でしたが、今はその立ち位置は変わりつつあります。

働き方が多様化するいま。ひとつの勤務先で定年まで勤め上げることを美徳とする考え方は、公務員・会社員を問わず、もはや主流とは言いにくいでしょう。

また長寿化が進み、私たち現役世代の「老後」は祖父母や親の代よりも長いものであることが考えられます。

健康寿命とともに「資産の寿命」を延ばす工夫をしながら、退職金だけに頼らない老後のマネープランを作っていけるとよいですね。

参考資料

総務省「令和3年 地方公務員給与の実態」

内閣官房「退職手当の支給状況(令和2年度退職者)」

厚生労働省「平成30年就労条件総合調査 結果の概況」

厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

熊谷 良子

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加