今月、北海道幌加内町で釣り人の男性がクマに襲われ死亡しました。どうすればクマによる被害を防ぐことができるのか。町役場では対策を話し合う会議が開かれました。
「黙とう」
クマの対策を話し合うために集まった道の担当者や専門家たち。会議の冒頭、犠牲者に黙とうが捧げられました。
幌加内町・細川雅弘町長)
「クマに襲撃されて命を落とす事故は(過去に)なかった。我々に甘い思い、隙があった」。
鈴木麻友記者)
「消防や猟友会のハンターたち5人ほどでブルーシートを持ち上げています。駆除されたクマとみられます」
今月14日、幌加内町の朱鞠内湖でクマ1頭が駆除され、周辺でこのクマに襲われたとみられる釣り人の男性の遺体が見つかりました。
道などの現地調査により、当時の状況が少しずつ分かってきました。血痕が確認された場所から、男性が襲われたのは水辺だとみられています。遺体が見つかったのはおよそ100m離れた森の中。クマの方から男性に近づいて襲いかかり男性を森に引きずったとみられます。
事故を受け、町はキャンプ場など朱鞠内湖周辺への立ち入りを禁止しています。
26日の会議ではキャンプ場の周辺におよそ1キロにわたる電気柵を設置するなどして安全を確保したうえで営業再開を目指すことを確認しました。
遊漁事業については今シーズンの営業を取りやめることを決めました。
幌加内町・細川雅弘町長)
「二度と同じようなケースを起こしてはならないという思いで対策に臨んでいきたい」

(c)HTB